【訃報】沖縄空手を米国に普及、映画にも出演した横山和正氏が逝去
沖縄小林流空手道研心会館・館長であり、アメリカのアクション映画にも出演した横山和正氏が5月26日夕方、尿管癌により逝去した。60歳だった。
横山氏は1958年、神奈川県川崎市生まれ。幼少の頃から空手、高校卒業時に台湾で八歩蟷螂拳などの中国拳法を学び、その後、沖縄で沖縄空手界を牽引した小林流空手の仲里周五郎氏の弟子となり沖縄空手を修行する。
21歳の時、仲里氏の薦めもありサンフランシスコへ渡り、アメリカ各地の空手の大会に出場。年間で76個のトロフィーを獲得。当時のブルース・リーブームからヨコ・リーとも呼ばれていた。また、技の速さから「瞬撃手」とも呼ばれた。
アメリカではテキサス州ヒューストンに道場を構えて指導に尽力、米国・日本でも武道・格闘技専門誌で度々紹介され弟子が増え、日本の道場は5箇所に。2年前からはオランダにも道場を構えた。
10年前からはアメリカのアクション映画「The Shadow Rises」シリーズ(日本未公開)に出演し、俳優としても活動していたが、昨年から癌が発覚。アクション映画の主演作のオファーもアメリカから来ていたが受けることができなかった。
癌発覚後もアメリカと日本を行き来していたが、全く弱音を口にすることなく、死の覚悟は出来ていると毅然とした態度を崩さなかった。身体の痛みや苦しさは、アメリカでの空手普及の苦しさからすれば比ではないとも語っていた。
亡くなる2日前の5月24日に集大成の空手書「瞬撃の哲理 沖縄空手の学び方」(日貿出版社)が発売となり、本の完成を喜んだ。しかし、発売記念のイベントが23日に予定されていたが、体の状態を考え中止に。3日後に息を引き取った。遺族によると、死の当日も、痛みの中でも道場に居たように正座をして、とても凛々しい姿だったという。
横山氏の指導及びパフォーマンス
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