【NJKF】引退の宮越宗一郎、現役時代の進化を指導に生かす
引退を発表したWBCムエタイ・インターナショナル・スーパーウェルター級王者・宮越宗一郎(31=拳粋会)の、今までの歩みを振り返るコメントが主催者より発表された。
デビューから12年半、51戦に及ぶキャリアとなった。「長かったなぁと思うんですけど、チャンピオンになってからは割と早かったのかなっていう感じです(2009年12月、デビュー4年目にWBCムエタイ日本統一王座を奪取し初戴冠)。そこからはファイトマネーが上がってちょっと楽になったり、あと海外の試合も多かったので楽しかったですし、ベルトを獲る前よりは楽しいことも増えました」と、王者になり苦労が報われたという。
思い出深い一戦は「やっぱり(WBCムエタイ)インターナショナルのタイトルマッチですかね(2015年11月15日)。兄弟でダブルタイトルマッチだったので、あの時は絶対落とせなかったし、あの試合で勝てた時の喜びは大きかったです。嬉しいのとすごくホッとしたのとがありました」と、WBCインター戴冠時を振り返る。
“これは強かった”という相手は「一番衝撃を受けたのはリアム・ハリソンです(2010年10月)。とにかく蹴りの威力がすごく強くて、ほんと腕が折れそうになったし、試合中すごく恐怖を感じました。ローキックも一発で効かされちゃったし、フックも一発でグラつくぐらい強くて、一発一発の攻撃は他の選手と比べ物にならないぐらい、もうダントツで強かったです」と、ハリソンの体重オーバーで記録上は宮越の不戦勝ながら、3RTKO負けした衝撃の試合を振り返った。
しかし影響を受けた部分はあったという。「リアム・ハリソン戦からローキックの打ち方を真似したり、そうやって対戦相手から真似したりすることは結構ありました。自分の戦い方は自分のスタイルを貫き通すっていうものではなくて、常によい選手のスタイルを取り入れたり、その都度変えていく感じでした。それが近道だったかどうかは分からないですけど、でも自分にとってはプラスだったと思います」と、様々な相手に学んで進んできたという。
「それで練習で試して、これは自分に合わない、無理だなと思ったら取り入れるのをやめたり。だからパンチ系だったらこの選手がいい、この選手はこの打ち方がいい、という感じで今後も教えられると思います」と、今後の指導生活にも有益になるだろうという。
引退後は「(弟の)慶二郎もまだプロでやるので、慶二郎を強くするためにも自分がどんどん相手になってあげたり、若い子を育てるためにもっと指導をしていきたいなと思います」と指導に専念する。
自分にとってキックボクシングは「辛いこともすごくあって、それでも続けてこられたし、そのことで応援もあって仲間の大切さも知れました。優しくなれたり成長できたと思います」と話す。ファンには「今後も後楽園ホールやNJKFの大会には顔を出すと思うので、忘れないでいて声を掛けてくれたら嬉しいです」と呼びかけた。
宮越は6月24日(日)東京・後楽園ホールで行われる『NJKF 2018 2nd』で引退エキシビションマッチを行う。1分30秒で2R、相手はともにWBCムエタイ・インターナショナル王者である弟の慶二郎(拳粋会)とMOMOTARO(OGUNI)。
宮越慶二郎は「今回兄とエキシビションということで、公式戦ではないけど後楽園のリングで戦うのは楽しみです! 兄に華を持たせるようなことはしません。本気でいきます。1分半と短い時間ですが、他のタイトルマッチよりも盛り上げます」と兄の花道に全力で向かうと宣言した。
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