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【敬天愛人】観客がジャッジし、応援禁止の異種格闘技イベントに菊野克紀やロッキー川村など参戦

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2018/09/06(木)UP

自身がプロデュースする、故郷での大イベントに意気込む菊野

 11月11日(日)鹿児島アリーナにて開催される格闘技の新イベント『敬天愛人(けいてんあいじん)』の記者会見が9月6日(木)都内にて行われた。

 『敬天愛人』は元UFCファイターの菊野克紀(36=チームKIKUNO)が、生まれ故郷で行う異種格闘技イベント。会見では菊野が開催までの経緯や趣旨、ルールなどを語った。

 20年以上武道や格闘技をやってきて、モチベーションが変わってきたという菊野。現在は「相手に勝つ・自分に勝つより、何を伝えられるか」だという。
「自分が格闘技や武道から学んできたのは”勇気と感謝”。それを伝えたい。また、ずっと抱いてきた”ヒーローへの想い”などすべてを詰め込みました」と、自分の故郷で夢のイベント開催を決めた。

巌流島で、ムエタイ王者を右フックで1R4秒KOした菊野

 「”親が子どもに見せたいイベント”というコンセプトを基準に、ルールも企画もすべて創りました」と言う菊野。説明によると、大会のルールは近年活躍してきた『巌流島』をベースとしている。
 土俵のような闘技場の上で戦い、立ち技・寝技ともに有効。闘技場から3回の押し出し、KOや一本で決着をつける。体重も無差別だ。

 巌流島と違う点は、巌流島では寝技状態に入って15秒後にスタンド状態へ戻されるが、敬天愛人では寝技状態になっても「攻防がスピーディーに続く限り続行」する。しかし途切れたら3秒であってもレフェリー判断でスタンド状態に戻る。また試合時間は3分1R(延長戦2分)で行われる。

 最大の違いは「観客が主審を務めること」だという。観客は渡されたパンフレットの赤や青の色面を掲げ、レフェリーが「過半数以上の指示を得た」と判断した場合勝者が決まる。しかし「達しなかった」とした場合は副審によるジャッジを行う。
 延長戦についても同様で、副審判定はマストシステムとなる。

「格闘技とプロレス(エンターテイメント)と武道の真ん中を行く」と新ルールを熱く語る

 さらに菊野は「観客の応援や、セコンドの指示は禁止とします」と発表。「”ぶっ殺せ”など汚い野次ではなく、打撃音など戦っている音を聞いてもらいたい。”がんばれ”という他人事ではなく、一緒に戦ってほしい」とのこと。

 しかし試合のラスト30秒から声援は解禁される。菊野は「この時に選手のあり方が問われるでしょう。ある種のボーナスタイムであり、逃げてしまうと観客の判定に響くでしょう。攻めなければ良い印象を得られません」と、観客を楽しませながらも選手が勇気を表現する機会になるという。

 菊野はこの新しいルールに「実戦にセコンドは無い。1Rとしたのも、実戦には休憩はないから。競技ルールを利用して、競技からなるべく離れたかった。この挑戦で新しい格闘技・スポーツの形を作りたい」と意気込む。

 なお選手の服装はそれぞれのバックボーン(空手家なら空手衣、相撲取りならまわしなど)で行われ、道着を使った絞め技等も反則に抵触しない限り有効とする。

 今大会の軸は8人の異種格闘技者たちによるワンデートーナメント。菊野をはじめ、パンクラスライトヘビー級・ミドル級二階級制覇王者のロッキー川村(37=パンクラスism)、モンゴル相撲大関のバル・ハーン(40=モンゴル)、ITFテコンドー全日本3連覇の中野元(40=テコンドー富山道場)などが出場する。

 人選について菊野は「実力とキャラクターを重視しました。親が子どもに見せたいというのを前提に、オラオラしている人などは出せないです」と語る。
 他、敬天愛人ルールのワンマッチが5試合。パラ(身体障害者)格闘技マッチもあり、世界柔術大会のパラ柔術の部・二連覇の重水浩次(46=トラスト柔術アカデミー)が出場、福岡の障害者プロレス団体の王者と対決する。

 他、ミット打ちや試し割りを体験できる「勇気ゾーン」、20のご当地グルメを楽しめる「笑顔ゾーン」などを用意。試合の他にも、家族などで一日中楽しんでもらいたいという。

 「格闘技を伝えるのではなく”戦う勇気と、殴りあった後礼をする感謝”を伝える『格闘道』を見せたい」という菊野が念願の地元開催、また自身初の地元参戦となる大規模イベントに挑む。

<決定対戦カード>
異種格闘技体重無差別ワンデートーナメント
ロッキー川村(MMA/プロレス)
vs
森謙太(キックボクシング)

柳勝利(MMA)
vs
中野元(ITFテコンドー/フィジーク)

X(大物外国人選手)
vs
バルハーン(モンゴル相撲)

巌流島推薦枠(9月17日開催の『巌流島全日本武術選手権大会』出場選手から決定)
vs
菊野克紀(古流空手)

トーナメントリザーブマッチ
ツチヤマン(MMA/プロレス)
vs
岩切大地(空手)

ワンマッチ
▼スーパーキッズ(この試合のみ硬式空手+3回押し出しルール)
四元志桜里(硬式空手/2017年世界硬式空手道選手権大会 優勝)
vs
壽陽奈(硬式空手)

▼経営者マッチ
四枝英之(MMA)
vs
是石恭兵(フルコンタクト空手/キックボクシング)

▼パラ格闘技
重水浩次(ブラジリアン柔術)
vs
SEIYA(プロレス)

▼スーパーオヤジ
ロペス薩摩(キックボクシング/元日本ミドル級1位)
vs
中村太(護身流拳法 武影信館)

▼スペシャルワンマッチ
松岡朋彦(フルコンタクト空手/極真空手全日本ウェイト制中量級 優勝)
vs
北薗翔大(キックボクシング/初代レジェンドフェザー級王者)

▼スペシャルワンマッチ
澤田松胤(古流空手)
vs
薩摩3373(キックボクシング/第20代MAフライ級チャンピオン)

格闘道イベント「敬天愛人」
2018年11月11日(日) 鹿児島アリーナ
一部10:00~12:00 二部13:00~16:00
https://ktaj.jp/
 

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