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【RIZIN】山本美憂、弟KIDに勇気や元気を与えるために試合を直談判していた

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2018/09/20(木)UP

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7月29日に行われた試合で石岡沙織(手前)を破り、がんと戦っていたKIDにエールを送った美憂

 9月30日(日)さいたまスーパーアリーナで開催される『RIZIN.13』の記者会見が、20日(木)都内にて行われた。

 会見では、9月18日(火)に41歳で死去した山本”KID”徳郁の姉・山本美憂(44=KRAZY BEE)が、悲しみを乗り越えて同大会に出場すること、そして本人からのコメントが発表された。

 会見に出席した榊原信行RIZIN実行委員長は、会見前にも美憂と電話で話したと言い、「本人は気丈に、僕との間ではいたって明るいです。とにかく30日、最高のパフォーマンスをして勝ちますと、そこに集中していることが、悲しみに引きずられずにいられるいいバランスになっているようです。試合に集中することが、彼女にとってに精神のバランスをとる上で大切なことなっていると思います。無念さや悲しみに身を置けばそちらに引っ張られてしまいますが、明るく前向きに戦うことが弟に捧げる手向けになると考えているようです」と、その時の美憂の様子を明かした。

7月の試合後、涙を流しながら英語でマイクアピールしていた美憂

 試合を中止にする提案はどちらかから上がらなかったのかとの質問には「僕の方から話はしていません」と榊原実行委員長。

「KID選手の闘病生活が知られることになったのは1カ月弱前。その前から、7月29日の試合前にも同じような環境でした。7月の試合を終えた後も彼女はKID選手のために、自分がやれることはリングに上がること、弟に勇気や元気を届けたいということで、今回の試合が決まりました。

美憂のプロ転向会見に付き添いで現れていたKID。右は2人の父である郁榮氏

 9月に美憂選手の試合を組むことになったのは、8月上旬に彼女の方から直談判されたからです。戦いたい、自分が戦うことでがんと戦っていたKIDにエールを送りたいとのことでした。実は当初、9月に彼女の試合をラインナップする気はなかったんですが、美憂の姉弟愛に応えようというこでこのカードを組みました。その時点で美憂は何が何でもリングに上がると決めていました。そのことに関しては、悲報の後にも美憂も僕らもブレはありませんでした」と、今回の試合は美憂からのKIDを元気づけたいとの想いから組んだのだという。

 当初は17日に美憂出席の会見が行われることになっていたが、前日に中止。「9月末の試合を決める前から9月16日にNHKの番組収録のために(グアムから)戻って来る予定だったんですが、14日くらいにKID選手がひょっとしたら危ない可能性もあるということで美憂が戻りたくない、と。試合は穴を開けられない代わりに、会見も番組もキャンセルしたいとの連絡がマネージャーから来ました」と、KIDが闘病生活を送っていたグアムから離れたくないとのことで、帰国が中止になったことも明かした。

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