カーリング女子”銀”藤澤五月ら見事な回し蹴り！ロコ・ソラーレが空手稽古でも見せた驚きの集中力

2022/02/22（火）UP
（最終更新：2023/07/23 11:04）

　北京五輪カーリング女子が銀メダルに輝き、注目を集めている。集中力、奇跡の大逆転など、彼女たちの強さは何なのだろうか。
　その日本代表4名が所属するロコ・ソラーレはコロナ禍でも練習を楽しみ、よりパフォーマンスを上げるため、カーリング以外に空手の稽古も経験。カーリング女子の活躍で、当時の稽古映像が拡散されて、藤澤五月をはじめ日本代表の回し蹴りが凄いと噂になっている。

【フォト＆動画】藤澤五月ら、カーリング女子の正拳突きと蹴り技、スパーリングも

　この空手を指導したのは北海道に拠点を置く優至会の酒井直樹代表だ。この優至会の空手は直接打撃制のフルコンタクト。酒井代表は、2000年に新極真会の全中部大会優勝ほか、ブロック大会優勝など数々の実績を持ち、北海道の小樽をはじめ道内20カ所以上で道場を開く。

　酒井代表に稽古した経緯をインタビューすると「一昨年の7月、ちょうどコロナが流行り始めた緊急事態宣言下の時、専門学校時代の同級生だった大森達也（ロコ・ソラーレのトレーナー）から『遠征にいけなくて運動ができない、何とか協力してくれないか？』と相談があったんです」と酒井代表は、空手を指導することになったキッカケを明かした。酒井代表は「空手でよければ」と快諾し、まずはオンラインで稽古をつけたという。

「その時の稽古が、とても楽しかったようで、2カ月後の9月に直接、空手を習いたいと、札幌市内の体育館で合同稽古を行いました」と酒井代表。合同稽古に参加したのは、ロコ・ソラーレ所属の日本代表、藤澤五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花の4名。全員が道着を着用し、白帯をつけて空手の稽古に加わった。

　内容は、通常の空手稽古と同じメニュー。基本稽古、移動稽古、ミット打ち、受けの反復、組手稽古だ。約2時間の稽古は優至会の黒帯ユース選手がマンツーマンで指導し、日本代表4名はまず三戦立ちからの中段突きや上段突きを放ち、そして回し蹴り、カカト落としと何度の高い技を繰り出した。

　もちろん見よう見まねの動きだが、「みなさん、すぐに対応できていたので驚きました。鈴木選手はやや緊張して動きが硬かったように見えましたが、ムードメーカーとして引っ張ってくれました」と酒井代表は感心する。

　さらに組手稽古では、ステップを踏んで動いたり、間合いをつかんだりといったセンスの良さが目立った。世界トップのアスリートだけに、対応力の高さはさすがだ。

　稽古をつけた酒井代表は、「2回の稽古だけでしたが、身体能力の高さは当然のことながら、みなさんの集中力と意識の高さに驚きました。きちんと『押忍！』と言っていただきましたし、周囲への気配りも含めて、世界一だなと思いましたね。彼女たちが空手をやっても、継続して続けていけば必ず結果を残すと確信しました。絶えず前向きで、指導したつもりが、こちらが学ぶことばかりでした」と振り返る。

　オリンピックでの活躍の一助になったはずの空手稽古。「武道とカーリングの接点ができて良かったです」と酒井代表は、「今後も機会があれば交流していきたい」と話した。

　酒井代表は、2000年に新極真会のブロック大会優勝などの実績を持つ。北海道の小樽や千歳など、道内20カ所以上で道場を開いている。有力選手も多く在籍し、各大会で結果を残している。

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