2023/06/12（月）UP
（最終更新：2023/06/12 08:10）

相手のパンチの勢いに逆らわず体を倒しながらハイキックKO！

　6月10日、タイのルンピニー・スタジアムにて行われた『ONE Fight Night 11』。そのフェザー級キックボクシング戦にて、ブアカーオの弟子で元同級王者スーパーボン・シンハ・マウイン（タイ）がハイキック一撃の失神KOを飾った。
　スローでよく見ると対戦相手のタイフン・オズカン（オランダ / トルコ）の右フックを被弾し、体を持っていかれながら、倒れるようにして左ハイキックを放ったことがわかる。

【動画】このKOシーン！相手は白目をむき失神

　スーパーボンはガードを固めるも、オズガンの連打を受けていた。相手のパワーは相当なものだ。そして右フック！ガードしながらも、ややテンプルに被弾し右に体が持っていかれる。スーパーボンは相手のパワーに逆らわず、流れるように体を倒しながらハイキック！
　相手の右フックを打ち終わり戻した瞬間に下からハイキックを蹴り込んだ。

　ここのポイントは左ハイは構えの前足となっており、その位置のまま足を上げていることだ。よく前足のハイクックは後ろ足を前に踏み込む、または詰めながら、その勢いで前足のハイキックを出すことが多いが、彼の場合は後ろ足も動かさず、そのまま前足を上げてのハイキック。相手の視覚からは崩れていくスーパーボンの姿に目が行き、まさか下からハイが来るなんて思わなかっただろう。

　ただ、上体を倒しながらハイキックをやっても、相手に蹴り来ると分かってしまう。打たれるからこそ倒れるように蹴るのだ。キックボクシングや空手を習っている人はぜひ試してみたいところだ。（Takuji Yoshikura)

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