2025/02/25（火）UP
（最終更新：2025/02/25 19:00）

クエジャルにKO勝利した王者・中谷潤人

　2月24日（月）東京・有明アリーナではプロボクシングWBC世界バンタム級王者・中谷潤人（M.T）が、メキシコ期待のダビド・クエジャルを3R終了間際、ロングフックの嵐で2度倒し、10カウント”呆然”KO勝利。
　そのリングサイドからのド迫力映像が、南米向けメディアで公開され、中谷の無慈悲すぎる連打に「まだこんな獣と戦わせるな」「ライフル無しで戦場に送り込んだようなもの」と現地ファンは悲鳴をあげている。

【フォト＆動画】中谷が怒涛のフックでKO！リングサイドからのド迫力映像

　クエジャルは、中谷と戦うまでは28戦無敗18KOで、メキシコ軽量級の期待の23歳。リング誌ランキングでも上位につけ、バンタム級ではメキシコ人トップ、現在8位につけている（中谷が1位）。
　17年にデビューし、フライ級から上げると、WBCユースなど多くのタイトルを獲得。ハンサムな顔からも現地では人気。期待のあらわれか、今回の中谷戦では20人ほどのセコンド・関係者を引き連れてきた。

身長は中谷より2cm高い174cmのクエジャル

　身長は174cmで、172cmの中谷より大きく、メキシコファイターらしく激しく前に出る戦いぶりから、中谷も苦戦するのではとの声もあった。

　試合では、クエジャルが前に詰めてはフックを振るが、中谷は落ち着いて避ける。しかし序盤ではオープン気味のパンチに、中谷の右鼓膜が破れたことを一夜明け会見で明かしている。
　次第に中谷がジャブワンツーで優位に立ち、3Rは様子見気味も、いきなりの右左フックから、ボディ、左ストレートで、ダウン経験の無いクエジャルがダウン！

　あぜんとした表情で、なんとか立ち上がったクエジャルだったが、中谷が襲い掛かり強烈連打、クエジャルはロープ際に腰を抜かしたように座り込み、10カウントで立てなかった。

ダウンするクエジャル、顔から流血も

　フィニッシュのリングサイド映像が、南米向けメディア『ESPN KNOCK OUT』で公開されると、メキシコのファンたちが「誰がまだこんな若い子をあんな怪物と戦わせることにしたんだ」「準備が整ってない若手の戦績を水増しさせるからこうなる。ライオンと戦うなら、虎と戦ってからにしろ」「中谷はバム・ロドリゲスとかとやっててくれよ」「俺はジェネラル（クエジャルの愛称）の伸びしろを信じているよ…」と実力差に悲鳴が上がった。

　中には「井上尚弥とピカソが戦っても同じ結末が見える」と、5月に戦いが噂されているメキシコの人気選手アラン・ピカソを持ち出し悲観する者もいた。

　クエジャルは試合後「本人の意向により」会見を欠席、傷心したのではとの声もある。
　一方の中谷は試合後会見で「なかなか当てさせてくれなかった」と評価し、鼓膜が破けたことも告白しており、クエジャルも今回の戦いが糧になっていてほしい。

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