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【パンクラス】近藤が“勝ち”に徹して判定勝利、高阪はスーパーヘビー級王座に

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2004/11/07(日)UP

パンクラス
「PANCRASE 2004 BRAVE TOUR」
2004年11月7日(日) 東京・東京ベイNKホール
開場15:00 開始16:00

<試合結果>
▼メインイベント ライトヘビー級 5分3R
同級王者
○近藤有己(パンクラスism/88.2㎏)
判定3-0 ※30-26、30-28、30-26
●エヴァンゲリスタ・サイボーグ(シュート・ ボクセ・アカデミー/89.9㎏)

男祭り、ミドル級GP参戦を表明「これからは勝つパンクラス創る」

「近藤は俺をナメてる。だからヤツに地獄を見せてやる」と試合前に宣言したサイボーグ。不気味な笑い声をフィーチャーしたテーマ曲で、やはり不気味に登場。次に近藤のテーマ曲が流れると、場内は一変した。さすがは“癒し系ファイター”とも呼ばれる近藤である。両者が向かい合うと、サイボーグはシウバなみの睨み付けを見せ、近藤は真正面からそれを見つめる。

 1R、右のパンチを飛ばしてきたサイボーグに、近藤は右のカウンター。サイボーグはそれにもひるまずパンチ連打で前進、近藤は意外にも片足タックルでテイクダウンに行くが、嫌がるサイボーグは脱出に成功。右ハイキックを空振りすると、左右のフックで前へ出るが、またも近藤のタックルにつかまりテイクダウンを許す。サイボーグはフロントチョークの体勢でハーフガード。首を絞めつけて行くが、近藤はそのままの体勢でサイボーグのボディへパンチを連打する。首を抜くとヒジでサイボーグの顔面を押しながら、アームバー、アームロックを狙っていく。2度目のアームバーの仕掛けを返されると、今度は半身になってのパウンド。ここで1Rが終了。

 2R、近藤の飛び込み様の右フックがヒット、続いて左ロー。サイボーグが左フックで打ちに来ると、タックルを合わせるが無理にはテイクダウンに行かず一度離れる。インローの蹴り合いから、サイボーグが右ハイキック。近藤はそれをしっかりとブロックしてから、タックルに入ってまたもテイクダウン。サイボーグはフロントチョークを狙いにいくも、近藤は落ち着いて首を抜くとレバーへパンチを連打。そして、ストレート・アームバーを獲りに行くが極まらない。ならばと細かくパウンドを当てていき、レバーへのパンチも確実に当てていく。残り10秒で近藤は立ち上がり、蹴りからパスガードを狙うがこれは失敗。

 3R、サイボーグの右フックにオーバーハンドの右フックを被せる近藤だが空振り。しかし、すぐにタックルでテイクダウンを奪い、ハーフのサイボーグに右フックを連打。V2アームロックの仕掛けは失敗、続くストレート・アームバーも極まらず、再度ストレート・アームバーに行くがこれも解かれた。近藤は上体を起こしてのパウンドから、またもストレート・アームバー。残り10秒で両者が立つと、近藤はすぐにサイボーグの首に腕を巻きつけフロントチョーク。そのままの体勢でゴングを聞いた。

 判定は文句なしに近藤。パンチの打ち合いではなく、タックルでテイクダウンを奪いに行き、抑え込みもやるなど今までとは違った一面を見せての勝利だった。手堅く勝ちを拾いに行った、というところだろうか。近藤はマイクを握ると、「今日はどうしても勝ちたかった。勝って、この先へつなげる事が第一です。パンクラスは旗揚げ戦で船木さんが負けて、その後も負ける事で歴史を創ってきました。これからは勝つパンクラスで、歴史を創っていきたいと思います。応援、お願いします!」と宣言。勝ちに拘った意図を明かした。

「精一杯やりました」と近藤。勝利を収めた事に満足感はありそうだ。「僕は判定でもいいです。(テイクダウンを狙っていったのは)自然と身体がそういうふうに動きました。極めを菊田さんぐらいにならないとダメですね。“勝つパンクラス”と言ったのは、自分も含めて、シウバに負けたり、船木さんがヒクソンに負けたり、自分がティトに負けたりと、ココというところで勝てない、そこで勝てなかった事で話題を創ってきましたよね。そういう団体だと思う。ココは旗揚げの地なんで、オレンジのTシャツを着て入場したのも、旗揚げ戦の時に船木さんがオレンジのガウンを着ていたのが印象に残ったので、それで着ました。勝つ、強いパンクラスをこれから、そういう話題を創っていきたい」。

 つまり、「善戦した」や「頑張った」ではなく、“勝つ”という事にこれからはパンクラス全体で拘っていきたい、という事だ。勝つ事で強さを証明して行かなければいけない、と。「ism、グラバカ、メガトン…相乗効果でレベルの高い場にしたいと思います」と近藤は、全選手に対してエールを送った。

 そして、今後の目標として「まず大晦日に出る事」とPRIDE男祭りへの参戦を希望し、「大晦日は前哨戦をさせていただき、来年のミドル級GPに出たい。そして優勝したい。パンクラス代表としてやりたい」とPRIDEのリングでの勝負を希望した。「そのためにも、今日は負けたら終わりだと思っていた」という。「今日の試合でシウバ戦の負けは払拭できたと思うので、また前へ進みたいと思います」と近藤らしい、前向きな発言で締めた。

 パンクラス旗揚げの地で、新たなる指針を指し示したエース近藤。第一条件として勝つ事、勝たなければ強さを証明できないという格闘技の原点に立ち返って、これからパンクラスの物語は、新たなる章のページを綴っていくだろう。

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