【K-1MAX】魔裟斗が佐藤、キシェンコとの死闘を制し、5年ぶりの世界王者返り咲き
▼第6試合 K-1ルール 3分3R延長1R 60kg契約
○大月晴明(AJKF/WPKC世界ムエタイライト級王者)
判定3-0 ※30-28、29-28、30-29
●梶原龍児(チームドラゴン/WFCA世界ライト級王者)
ライト級の絶対エースと紹介された大月は「ド突き合います」、11月にバンドのCD発売が予定されている梶原は闘うロッカーと紹介され「殴り合います。殴り合いの“合い”は“愛”ですよ」と“殴り愛”を宣言。両者共にパンチを得意としているだけに、打ち合いを誓った。
1R、右手を伸ばした独特の構えからジリジリと詰めていく大月は、梶原にロープを背負わせるといきなり左ハイキックをヒットさせる。
その後も左ハイキックを多用しつつ右ローを蹴り、機を見て思い切った右フック、左フックを放つ。大月のスイングが空振りしただけで、場内からはどよめきが起こる。
梶原は下がりつつ右ロー、何度かパンチを交錯させたが、このラウンドは様子見に終始した。オープンスコアはジャッジ2名が10-9で大月、残り1名が10-10。
2R、パンチを振り回してくる大月に対し、梶原は蹴りをほとんど使わずボクシング勝負。
ジャブを有効に使い、大月のフックをダッキングでかわしていく。フックの回転は大振りの大月よりも速く、フック系に対してストレート系のパンチを多用するため、このラウンドは梶原のヒット数が目立った。スコアは10-9で梶原が1名、他の2名は10-10のイーブン。
3R、梶原がパンチで前に出るが、目のいい大月はまともにもらわず逆にフックを返す。
梶原が連打でコーナーへ詰めて行けば、大月はハイキックをヒットさせて梶原を大きくグラつかせる! しかし、その後も梶原がフックで逆襲し、大月も右フックで打ち合いに応じる。
期待通りのパンチ合戦となったが、KO決着にはならず、勝敗は判定に委ねられた。判定は30-28、29-28、30-29で大月の勝利。豪腕不発でKO出来なかったからか、大月は首を捻る。場内からは「ライト級は5Rで見たいよ!」という声も飛んだ。
▼第5試合 K-1 WORLDMAX 2008 World Championship Tournament第2リザーブファイト 3分3R延長1R
○ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムック/2004・2006世界王者)70.0kg
KO 1R2分18秒 ※右フック
●ブラックマンバ(インド/レボリューション・ファイトチーム)
準々決勝で佐藤嘉洋にKO負けを喫した元世界王者のブアカーオが第2リザーブファイトに登場。対戦相手は総合格闘技のリングで活躍するブラックマンバという異色の組み合わせとなった。
1R、まずは左ミドル、前蹴りを蹴るマンバ。ブアカーオはそれを落ち着いてディフェンスして右ストレートを返す。さらにマンバの蹴り足を取ってミドルを蹴るブアカーオ。マンバは前に出て組んでヒザ蹴りを打つ。ブアカーオはマンバの前蹴りをキャッチして左フック!
ブアカーオが佐藤との最初の対戦でダウンを奪ったパンチと全く同じ形でマンバからダウンを奪った。再開後、ワンツー、左ハイキックで一気に攻め込むブアカーオ。マンバも右フックでブアカーオの首をキャッチすると左のヒザ蹴りを突き上げる。しかしブアカーオはそこに右フックを打つと、マンバがダウン。ブアカーオが貫禄のKO勝利を収めた。
▼第4試合 K-1 WORLDMAX 2008 World Championship Tournament準決勝戦 3分3R延長1R
○アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテン・オデッサ/2007世界3位)
延長判定3-0 ※10-9、10-9、10-9
●アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング オランダ/2005・2007世界王者)
※本戦判定30-30、30-30、30-30
魔裟斗VS佐藤嘉洋戦の興奮がまだ冷めやらぬ中、もうひとつの準決勝、史上初の二連覇と通算三度目の優勝を狙うサワーが登場。
今大会からトレードマークでもあったロングスパッツが禁止となったため、ショートパンツ姿が新鮮である。対するは昨年3位の“脅威の21歳”キシェンコ。
1R、ロープ際に下がって誘ったかと思えば、圧力を掛けて前に出るサワーは見事な左フック→右ストレート→レバーブロー→右ローのコンビネーションを2度決める。ローを蹴りながら前に出るキシェンコに、左フックをもらいながらも右ローを返す。オープンスコアは10-10のイーブン。
2R、お互い交互にレバーを叩き合う両雄、キシェンコはパンチの応酬の中でもハイキックを何度も狙う。サワーはレバーブローと右ボディストレート、前蹴りでボディ攻め。
奥足へのローと前足へのインローもコツコツと蹴っていく。キシェンコはサワーの右クロスを警戒してか、フック気味のパンチを放ち、前のガードを閉じ気味にしている。スコアはやはり10-10のイーブン。
3R、サワーがボディ攻め、キシェンコがパンチで来るとローを合わせ、再びボディを攻める。
キシェンコの右ストレートに右クロスも狙うが、キシェンコもパンチを返す。キシェンコの左右フックをダッキングで鮮やかにかわしていったサワーだが、決め手がなく判定はジャッジ三者とも30-30のドローに。
延長戦、勝負を賭けたキシェンコがパンチでガムシャラに前へ出て飛びヒザ蹴りを繰り出す。
さらに上段後ろ廻し蹴りも放つ。サワーはパンチを打ち返し、インローでキシェンコの表情を歪める。印象をよくするためか、キシェンコと同じバックキック、飛びヒザも使う。
ラスト10秒、ガムシャラにパンチで前へ出るキシェンコ。サワーのボディ攻め、インローが効いていたかに見えたが、手数とアグレッシブに優ったキシェンコが判定勝利! 大方の予想を覆し、キシェンコが決勝進出を果たした。
判定が告げられた瞬間、サワーは「なぜだ?」との表情。勝ったキシェンコも「えっ?」という表情を浮かべたが、手が挙げられるとその場に座り込んで喜びを表現した。
まだ決勝戦が残っているにも関わらず、前年王者を破った喜びからかチーム全員で記念撮影。はしゃぎながら控え室へ帰っていった。
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