【タイファイト】白須康仁が日本全滅の危機を救う!ブアカーオはヒジ打ちで壮絶な勝利
▲対抗戦はタイ&フランス連合軍(中央のブアカーオから左の5人)が4勝1敗で勝利。大会にはタイの元副首相も訪れた
THAI FIGHT大会運営委員会
「THAI FIGHT EXTREME JAPAN」
2011年8月7日(日)東京・有明コロシアム
開場14:00 試合開始15:00
※タイでの生放送は17:00開始
▲リドン(左)に攻め込まれる郷野(右)
▼第6試合 75kg契約 3分3R
○ヨハン・リドン(フランス/WBCムエタイ世界ミドル級&IT’S SHOWTIME73kg級王者)
判定3-0 ※三者とも30-28
●郷野聡寛(フリー/THAI FIGHT 70kgトーナメント優勝)
本来なら「INTERNATIONAL TEAM vs TEAM SAMURAI」の大将戦として行われる予定だったこの試合は、タイ衛星生中継(17:00~19:00までで放送時間の枠に収まらなかったため)の都合 で対抗戦から外れ、チーム対抗戦表彰式後の最終試合として行われた。
総合格闘家の郷野とWBCムエタイ世界ミドル級&IT’S SHOWTIME73kg級二冠王のリドンが激突。郷野は5月29日に行われた「THAI FIGHT 70kgトーナメント日本代表決定戦」で優勝し、9月25日に開幕する「THAI FIGHT世界トーナメント」に日本代表として出場することが決まっており、今回はその前哨戦となる。
1R、郷野はロープ伝いに動きながら様子を見て、リドンが放つ蹴りをキャッチしてのパンチ。しかし、次第に蹴り足をキャッチすることが出来なくなり、ローとミドルをもらう場面が増えていく。郷野もローを返すが、手数は少なめでリドンの右フックをもらう場面も。
2R、ローをコツコツと当てていく郷野だが、パンチは距離が遠く空を切る。リドンのパンチをかわしてバックに回ったり、組んでサバ折りのように倒したりと総合の技も使う。リドンはミドルとローの蹴り主体の攻撃。両者とも手数は少なめだ。
3Rになるとお互いにパンチとキックで激しく打ち合う。郷野はコンビネーションパンチでボディブローからのフック&アッパーを繰り出し、予告していた左ハイキックも放つ。しかし、左ハイキックを出した直後にローキックを急所にもらい、試合は一時中断。
再開後も打ち合いを展開する両者だが、リドンのローが効いてきたか郷野がリドンの蹴り足をキャッチして、すくいにい く動きが目立ち、そこへリドンが右ハイキック! 膝を着いてダウンする郷野! 郷野が立ち上がるとリドンは一気にパンチとミドルで襲い掛かり、郷野はロー プを背にパンチを打ち返したが有効打はなく、リドンが判定勝ちを収めた。
▲凄まじい形相でヒジを振り抜くブアカーオ(右)。牧野(左)を流血に追い込む
▼INTERNATIONAL TEAM vs TEAM SAMURAI第5試合 70kg契約 3分3R
○ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムック/K-1 WORLDMAX世界トーナメント2004・2006優勝、S-cup2010優勝)
TKO 2R2分41秒 ※レフェリーストップ
●牧野智昭(フォルテイス渋谷/WBKF世界&J-NETWORKスーパーウェルター級王者)
※対抗戦は4勝1敗でINTERNATIONAL TEAMが勝利。
『K-1 WORLD MAX』で活躍し、魔裟斗と1勝1敗の戦績を残すブアカーオが、日本では約9年ぶりとなるヒジ打ちありのムエタイルールで戦う。対するはWBKF世 界&J-NETWORKスーパーウェルター級王者の牧野。ブアカーオは出演したタイのサムライ映画「YAMADA」をモチーフとした背中に2本の刀を背 負ったコスチュームで入場した。
1R、ブアカーオは右ロー、前蹴り、左ミドルを出しながら得意の左フックを狙う。牧野はローと左右フックを出すが、ブアカーオの前蹴りとブロッキングに阻まれる。組むとすぐにヒジを振り抜くブアカーオ。アグレッシブに攻めるブアカーオに観客は大声援を送る。
2R、ブアカーオは「ハッ!」と気合いの声を出しての左ミドルキックを連続して繰り出し、牧野は蹴られまくる。肩の辺りと脇腹に蹴り分けながら、ミドルを蹴って前進していくブアカーオ。牧野のパンチ連打は強固なブロックで防ぎ、蹴りを連発。
そして、右ヒジからの左ヒジで牧野の左目下をカットして流血に追い込む。ドクターチェック後、ブアカーオは左フックと左ヒジを連打して、牧野を圧倒! 牧野がフラついたところでレフェリーが試合をストップした。
快勝したブアカーオはリング四方のロープに飛び乗って観客に勝利をアピール。場内は大いに盛り上がる。
タイ衛星生中継の時間の都合でこれが「INTERNATIONAL TEAM vs TEAM SAMURAI」対抗戦の大将戦となり、試合後には表彰式が行われ、4勝1敗で勝利したINTERNATIONAL TEAM大将のブアカーオに大きな優勝カップが渡された。
ブアカーオは「今日、私は日本でムエタイファンの日本人にムエタイの素晴らしい技を見せられたことを嬉しく思います」と、マイクでアピールした。
▲スッサコーン(右)の鋭い前蹴りが突き刺さる
▼INTERNATIONAL TEAM vs TEAM SAMURAI第4試合 73kg契約 3分3R
○スッサコーン・ソー・クリンミー(タイ)
判定 ※採点は非公開
●TOMOYUKI(誠剛館/WPMF日本ミドル級9位)
スッサコーンは身長180cmと長身で、強烈なローキックと右ストレートを持つ。ムエタイならその実力はブアカーオ以上ではないかと言われ、ヨーロッパで非常に人気の高い選手。
迎え撃つは関西でキャリアを積み、昨年10月からは東京に活動の拠点を移し、センチャイムエタイジムで猛特訓に励んできたTOMOYUKI。
1R、スッサコーンは微笑を浮べながら腰を前後左右に振ったり、ローを蹴られると足をなでて“痛くないよ”というポーズをしたり、蹴りが当たるとガッツポーズをしたりと、TOMOYUKIを挑発する。
しかし、そんな態度からいきなり右ストレートやローキック、回転してのヒジと非常にスピードのある技を繰り出してくる。
TOMOYUKIは左右フックで突進するが、スッサコーンは微笑を浮べながらかわす。
2Rも変わらず微笑を浮べ、腰を振って場内の笑いを誘うスッサコーン。長いリーチからのジャブ、右ストレート、そしてヒジを放つ。
TOMOYUKIの左右フックにはヒジを合わせ、攻撃の緩急の差が凄い。
TOMOYUKIのローと左右フックは微笑みながらブロッキングとスウェーバックでかわしていく。組み合えば、首相撲で鮮やかにTOMOYUKIを宙に舞わせた。
3Rも同じようにのらりくらりとTOMOYUKIの攻撃を微笑みながらかわし、急激に攻めに転じるスッサコーン。ジャブで突き放しての右ストレートを何度も決め、最後まで微笑を絶やすことなく試合終了。スッサコーンが判定勝ちした。
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