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【新極真会】塚本徳臣が15年ぶり2度目の世界大会優勝!最後の挑戦で有終の美を飾る

2011/10/23(日)UP


▲男子は塚本徳臣(右)が史上2人目となる2度目の優勝、女子は将口恵美(左)が日本人初優勝。日本に世界王座をもたらした

 塚本徳臣が空手母国の威信を守った!

→会場前には朝早くから長蛇の列ができ、場内も満員の観客で埋まった

  10月22日(土)23日(日)の2日間にわたり、東京・千駄ヶ谷の東京体育館で開催された4年に1度のカラテオリンピック、新極真会主催『第10回オー プントーナメント全世界空手道選手権大会』は、塚本が1996年の第6回大会以来15年ぶり2度目の優勝。現役引退を決めていた大会で有終の美を飾った。

 初日(22日)では男子1~3回戦、女子1~2回戦が行われ、男子が16名中4名、女子は8名中6名がトーナメントから姿を消している。

→前回の優勝者・塚越(左)がヤコブセンに敗れて4回戦で敗退する波乱が起きた

 そして決勝トーナメントが行われた2日目。4回戦で前回の世界チャンピオン塚越孝行が、デンマークのブライアン・ヤコブセンに体重差判定(2回の延長戦で決着がつかない場合、10kg以上軽い方の選手が勝ちとなる)で敗れる大波乱が起こった。

 しかし、日本も負けてはいない。

→21歳の島本が外国人最強と目されていたヴァレリー(右)をストップする大金星を上げた

 5回戦で外国人の優勝候補筆頭ヴァレリー・ディミトロフ(ブルガリア)と対戦した、今年の全日本重量級チャンピオン島本雄二が粘りに粘り、試割り判定 (5回戦以降、2回の延長戦と体重差判定で決着がつかない場合、4種目で割った板の合計枚数が多い方が勝ちとなる)でヴァレリーを下したのだ。

 日本人対決による潰し合いもあり、トーナメントから次々と日本人選手が消えて行く中、気を吐いたのはベテランの塚本と村山努だった。この2人がベスト4まで進出し、準決勝でそれぞれ外国人選手を迎え撃った。

→決勝戦は昨年の全日本大会決勝と同じ顔合わせ、塚本(右)vs村山(左)となった

 まず村山がルーカス・クビリウス(リトアニア)を内股への下段廻し蹴り連打で、僅か16秒での一本勝ち。塚本も外国 人優勝候補のローマン・ネステレンコ(ロシア)に鮮やかな胴廻し回転蹴りで一本勝ちを収め、第9回大会準々決勝にて敗れたリベンジを果たして決勝へ駒を進 めた。

 決勝戦は塚本と村山の日本人対決。昨年の全日本大会決勝戦と同じ顔合わせとなり、塚本が気迫の後ろ蹴り、ヒザ蹴り、下段廻し蹴りで圧倒して本戦決着。15年前に打ち立てた史上最年少優勝(21歳)に続き、史上最年長優勝(38歳)という金字塔を打ち立てた。

 世界大会優勝という最高の形で現役生活を締めくくった塚本は、「我が現役生活に一片の悔いなし」と語った。

 また、女子ではダントツの優勝候補と呼ばれていた第4回ワールドカップ女子重量級チャンピオンのマルガリータ・キウプリート(リトアニア)を、日本の重量級チャンピオン将口恵美が決勝で破って世界女王の座に輝き、男女ともに日本人選手が世界チャンピオンの座に就いた。



▲横蹴り、後ろ蹴りで村山(左)を近づけさせなかった塚本(右)

▼決勝戦
○塚本徳臣(日本)
判定5-0
●村山 努(日本)

 世界50カ国から129名が参加した全世界大会の頂点を争う一戦は、昨年の全日本大会決勝戦と同じ顔合わせとなった。前回は塚本が本戦判定4-0で勝利を収めている。

 試合開始直後から積極的に攻めたのは塚本。後ろ蹴り、横蹴り、下段後ろ廻し蹴りを連発し、村山を寄せ付けない。中盤 になってようやく村山が内股への下段廻し蹴りと突きで反撃を開始したが、塚本はバックステップを使って今度は左下段廻し蹴りを連打! ヒザ蹴りと左下段廻 し蹴りで畳み掛けるように攻撃し、本戦判定5-0で塚本が世界チャンピオンの座に返り咲いた。



▲ネステレンコ(右)が下段廻し蹴りで一本勝ち、3位に入賞した

▼3位決定戦
○ローマン・ネステレンコ(ロシア)
一本 49秒 ※左下段廻し蹴り
●ルーカス・クビリウス (リトアニア)

  外国人3強(ヴァレリー、ドナタス)の一角と言われた第4回ワールドカップ中量級チャンピオンのネステレンコだが、準決勝の塚本戦で壮絶な一本負け。3位 決定戦に臨んだ。対する2010&2011全ヨーロッパ大会重量級準優勝のクビリウスもまた、準々決勝で村山の下段廻し蹴りで一本負けを喫している。

 試合が始まるとクビリウスは間合いを詰めて突きの連打で前へ出るが、ネステレンコは左下段廻し蹴りを連発。すぐにクビリウスの動きが止まり、ダウン。ネステレンコが勝利した。



▲鮮やかな胴廻し回転蹴りでネステレンコを完全KOした塚本

▼準決勝戦
○塚本徳臣(日本)
一本 2分59秒 ※胴廻し回転蹴り
●ローマン・ネステレンコ(ロシア)

 4年前の第9回全世界大会準々決勝で対戦している両者。その時はネステレンコが試割り判定で勝利を収めている。ネステレンコが試合場に上がるとロシアの応援団から「ローマン! ローマン!」と大合唱が起こり、塚本が上がると満員の観衆から拍手と歓声が沸き起こった。

 塚本が後ろ蹴りでけん制し、横蹴りでネステレンコを突き放す。ネステレンコの左下段廻し蹴りには左上段廻し蹴りを合わせる塚本。足への後ろ蹴りから強烈な左ストレートを突き刺した塚本は、一気に突きとヒザ蹴りでラッシュを仕掛けて行く。

 ネステレンコも突きと蹴り技で応戦し、塚本はヒザ蹴りの連打。ネステレンコの前蹴りをかわした塚本が、電光石火の胴廻し回転蹴り! この一発が鮮やかにネステレンコの顔面を捉え、大の字に倒れるネステレンコ!

 その瞬間、日本人・外国人を問わず、大歓声が沸き起こり場内はほぼ総立ち状態に! スタンディングオベーションで塚 本の一本勝ちを称えた。場内のスクリーンに胴廻し回転蹴りが決まった映像がリプレイされるたびに大きなどよめきが起こり、歓声はしばらくやむことがなかっ た。



▲村山(左)が下段廻し蹴りでクビリウス(右)を秒殺

▼準決勝戦
○村山 努(日本)
一本 16秒 ※左下段廻し蹴り
●ルーカス・クビリウス (リトアニア)

  得意の下段廻し蹴りを駆使し、ここまで全く危なげなく勝ち上がってきた村山。しかし、実は初日の2回戦で左足を傷め、この日の初戦(4回戦)で右足を傷め ていたという。また、ルーカスも初日の3回戦で第40回全日本大会チャンピオンの山田一仁を下したのを始め、激闘に継ぐ激闘で勝ち上がってきたためすでに 肉体は限界を迎えていた。

 試合開始と同時に、村山が内股への左下段廻し蹴りを連打して前へ出る。あっという間に場外へ押し出されたルーカスは倒れ、村山が秒殺一本勝ちを飾った。



▲上中下に蹴りを使い分けた将口(左)が世界チャンピオンに

▼女子決勝戦
○将口恵美(日本)
判定5-0
●マルガリータ・キウプリート(リトアニア)

  29名が参加した女子の無差別級トーナメント。男子以上に日本人が優勝するのは難しいと言われ、実際にこの日の決勝トーナメントに残った日本代表はたった の2名だった。それでも日本のエース将口が勝ち上がり、ワールドカップ女王のマルガリータとの決勝戦に挑んだ。4年前の第1回全世界大会に続き、王座を海 外に持っていかれるのか、それとも将口が日本人初優勝を遂げるのか?

 将口は左右に動きながら、右下段廻し蹴りでマルガリータの右足を内側と外側から蹴る。突いては下段廻し蹴りを叩き込み、マルガリータの足を浮かせる将口。マルガリータも回転の速い左右の突きで応戦し、本戦の判定は0-0で延長戦へ突入する。

 マルガリータは将口の上段廻し蹴り、右下段廻し蹴りにヒザ蹴りで応戦するが、ここで2度つかんで蹴ってしまい、痛い 減点1。将口の蹴り技からの突きに追い詰められたマルガリータは焦ったか、反則である顔面に突きを入れてしまい、さらに注意を受ける。最後は将口が飛び蹴 りを見舞い、判定5-0で絶対女王だと思われたマルガリータを破って世界女王の座に輝いた。

 判定勝ちが告げられた瞬間に、将口は嬉しさから号泣。「夢みたいです。マルガリータ選手にはワールドカップで負けているので、絶対に負けたくなかった。勝てて嬉しいです」と、21歳の新女王は泣きながらインタビューに答えた。



▲演武を終えたラングレン(中央)を称える長渕剛(左)と緑健児代表(右)

 ハリウッドスターであり、新極真会の空手家でもあるドルフ・ラングレンが特別演武を行った。

 この演武には新極真会で空手を学び、同会の会歌「新極真会の歌」も作詞・作曲した音楽家の長渕剛が楽曲を提供。夢のコラボが実現した。

  関係者席で長渕が見守る中、長渕が作曲した勇壮な曲とともに登場したラングレンは、まず空手の型を披露。続いて棒やヌンチャク、短刀などを持った暴漢を空手の技で退治するアクションを行い、最後は氷柱6枚を真っ二つに叩き割って見せた。

 演武を終えたラングレンを、長渕と新極真会の緑健児代表が試合場に上がって称え、場内は拍手に包まれた。


■試合結果 RESULT

<男子>
優 勝 塚本徳臣(日本)
準優勝 村山 努 (日本)
3 位 ローマン・ネステレンコ(ロシア)
4 位 ルーカス・クビリウス (リトアニア)
5 位 ブライアン・ヤコブセン(デンマーク)
6 位 アンドレイ・マテロフ(ロシア)
7 位 島本雄二 (日本)
8 位 エフゲニー・アンドルーシコ(ロシア)
敢闘賞 前田優輝 (日本)
技能賞 塚本徳臣(日本)
試割り賞 ブライアン・ヤコブセン(デンマーク)=22枚

<女子>
優 勝 将口恵美(日本)
準優勝 マルガリータ・キウプリート(リトアニア)
3 位 キャロリーン・ブリックス(ギリシャ)
4 位 インガ・ミクスタイテ(リトアニア)
敢闘賞 加藤小也香(日本)
技能賞 マリア・グリドネヴァ(カザフスタン)

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