【ムエマラソン】ムエタイ版トヨタカップはケムが優勝、武田は準決勝で散る
「TOYOTA 70kg級トーナメント IN チェンマイ
タイTOYOTA 日・タイ友好50周年記念大会」(通称ムエマラソン)
2012年9月28日(金・現地時間)タイ・チェンマイ ガーチェンドーイ広場
9月28日(金・現地時間)タイ第二の都市チェンマイのガーチェンドーイ広場にて、『TOYOTA 70kg級トーナメント IN チェンマイ タイTOYOTA 日・タイ友好50周年記念大会』(通称ムエマラソン)が開催された。
現地法人のトヨタ自動車が冠スポンサーとなり、7チャンネルでタイ全土に生中継されるというビッグイベントだ。主催はタイ国内ではムエタイや国際式ボクシングで最大勢力を誇るペッティンディ・プロモーション。国際式の試合ではポンサックレックも出場している。
日本からはセンチャイムエタイジムのセンチャイ会長が橋渡し役となって4名の選手が出場した。出場メンバーはMA日本スーパーウェルター級王者の武田一也(JMC横浜)、前WPMF日本同級王者の清水武(藤原)、MA日本同級2位のアーサー雅仁(習志野)、元日本ミドル級9位の青柳剛(フリー)の4名。当初出場予定だった堤大輔(チームドラゴン)は負傷により欠場となり、その代打として青柳が出場した格好だ。
一方、タイからは元ラジャダムナンスタジアム認定フェザー級王者のケム・シッソンピーノン、前回のムエマラソン優勝者のプラガイセ―ン・ガイヤーンハーダオ、古豪シリモンコーン・シッアヌバー、元プロムエタイ協会ウェルター級王者のテーブスッティン・ブムバンムアンが出場した。
過去ムエマラソンに日本人選手が出場したケースが何度もあるが、日本vsタイ4対4という形で行われるのは今回が初めてだ。
組み合わせは試合前にリング上での公開抽選によって決められ、次の対戦カードに決まった。武田vs清水、シリモンコーンvs青柳、ケムvsテーブスッティン、アーサーvsプライカセーン。
注目の日本人対決は1R、清水が攻勢に出るが、2Rから武田が挽回。的確に右ミドルと右のテンカオ(カウンターのヒザ蹴り)をヒットさせて判定で準決勝に進出した。
「日本人対決もないことはないと思っていました。武田選手は下がらないので、一番イヤなタイプ。これからは一からというよりマイナスからの再スタートになるけどやるしかない。”打倒ムエタイ”への想いが一段と強くなりました」(清水)
続いて登場した青柳はシリモンコーンにハイキックでダウンを奪われ、最後はヒジ打ちで深々のキャンバスに沈んだ。一回戦の第4試合に登場したアーサーもプライカセーンがハイキックで威嚇しながら前に出てくると防戦一方に。そして2R、崩されたところに顔面にヒザ蹴りを決められたところで、レフェリーが試合を止めた。プライカセーンのTKO勝ちだ。
準決勝。日本代表の中では唯一の生き残りとなった武田はシリモンコーンと激突した。
「ここで全員日本人が消えるわけにはいかない」という覚悟を抱いてリングに上がった武田だったが、逆にそれがプレッシャーになったのか、1R開始早々シリモンコーンのローキックをもらってバランスを崩してしまう。
その後、シリモンコーンはローを餌に左ハイキックで武田は揺さぶる。そして右ヒジ打ちで武田の頭部をカットするや、ここがチャンスとばかりに追い打ちをかけ、最後は右ヒジ打ちで武田をKOした。
「一回戦に勝ってから準決勝まではほとんどインターバルがなかったので、心の準備ができていなかった。そして準決勝が始まったら、シリモンコーンの圧力に慌ててしまった。タイ人と闘った経験はあるけど、今までに感じたことのない圧力でしたね。自分の力を出し切れなくて残念」(武田)
結局、決勝では優勝候補のケムがシリモンコーンを判定で破り、優勝賞金150万円を獲得した。
(文・布施鋼治/写真・早田寛)
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