【新日本キック】石井宏樹が秒殺KO!3・10防衛戦が決定
新日本キックボクシング協会/藤本ジム
「SOUL IN THE RING IX」
2012年12月9日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第13試合) 64kg契約 日タイ国際マッチ 3分5R
○石井宏樹(藤本ジム/ラジャダムナンスタジアム認定スーパーライト級王者)
KO 1R2分1秒 ※右ヒジ打ち
●ジャオウェーハー・シットチアンビン(タイ)
藤本ジムの王者4人がそろい踏みした今大会の大トリを務めるのは、今年2度のラジャダムナンスタジアム認定スーパーライト級王座の防衛に成功した(タイ人以外の外国人が防衛したのは史上初の快挙)石井。ノンタイトル戦でジャオウェーハーと対戦する。
ジャオウェーハーは17歳の新鋭で、身長175cmと石井とほぼ同じ(石井は176cm)、戦績は31勝(3KO)7敗。
1R、石井はいきなり左ミドルを放って相手をけん制。その後も速いジャブ、左右ロー、左フックと先手を取って攻めていく。ジャオウェーハーも右ロー、左ミドルを繰り出すが、石井の勢いに押されて早くもローでバランスを崩す場面も。
石井は右ボディストレートを突き刺し、同じモーションでフェイントをかけての右ハイキック! これがクリーンヒットすると、石井は左右フックとヒジ打ちで一気に襲い掛かる。ロープにもたれたジャオウェーハーに強烈な右ヒジ! この一発でジャオウェーハーはバッタリと倒れ、10カウントが数えられた。
圧勝で2012年を締めくくった石井は「今年1年、皆さんのおかげで2度の防衛が出来て幸せな1年でした。来年3月10日にここ(後楽園ホール)で防衛戦をやらせていただきます。ここでしっかり勝って、来年は皆さんをタイへ連れていきます。来年も勝利の1年にします」と、3度目の防衛戦が決まったことを報告。
控え室では「3月に向けて試したいことがあったので本当はたくさん動こうと思ったんですが、カウンターのタイミングが合っていたので調子がいいと思って早めに倒しにいきました」と、試合を振り返った石井。
「今年は内容の濃い1年でした。来年もさらにいい年にしたい。防衛戦の相手はまだ決まっていませんが、これに勝ったらタイで防衛戦をやらせてくれるという話なので絶対に勝たないといけない。やっぱりタイで防衛してこそ本物ですからね。それをやらないと納得はいかない」と、来年の抱負を語った。
▼メインイベント(第12試合) 日本ライト級タイトルマッチ 3分5R
○石井達也(藤本ジム/日本ライト級王者)
判定3-0 ※50-48、49-48、49-47
●ジョニー・オリベイラ(トーエル/挑戦者・日本ライト級1位)
※石井が2度目の防衛に成功。
日本ライト級王者・石井が、同級1位オリベイラを挑戦者に迎えて2度目の防衛戦を行う。今年4月22日に湯澤尚矢の挑戦を退け、初防衛に成功している石井は、ジャブとパンチのコンビネーションを得意とする。
オリベイラとは2007年10月21日に対戦し、2Rで石井がTKO勝ちを収めているが、だいぶ年月が経っているため油断はならない。オリベイラはローキック主体の選手だが、最近の試合では首相撲からのヒザ蹴りも多用している。
1R、ひたすら右ローを蹴ってくるオリベイラに対し、サウスポーの石井は軽くパンチと蹴りを出して距離を取る。
2R、ジャブで距離を取る石井は時折左ストレート。オリベイラはこのラウンドも右ローを蹴り続ける。両者ともまだ手数は少ない。
3Rは石井がパンチで前へ出る。左ストレート、左フックからの右アッパーを連続して当てていく。オリベイラも前へ出てワンツーと右ローを繰り出すが、石井はそれにパンチを合わせて回り込む。オリベイラは左右フックと右ローで前進。
4R、前へ出てくるオリベイラに石井は右フック、左ストレート、左アッパー。オリベイラはワンツーで前へ出るが、石井は長いリーチから繰り出すジャブを的確に当てていく。
5R、ガムシャラにパンチとローで前へ出てくるオリベイラに、石井は淡々とパンチを当てていく。しかし、オリベイラもヒジ、ヒザ蹴りで前へ出て石井を下がらせる。
石井はオリベイラの勢いに押されるが、ジャブと左アッパーを打ち返し、オリベイラが頭を下げたところで飛びヒザ蹴り! これでダウンを奪う。
オリベイラは逆転を狙って左右フックで前へ出るが、石井もパンチを打ち返す。
最終ラウンドのダウンが決め手となり、石井が判定勝ちで2度目の防衛に成功した。石井は「チャンピオンらしい試合ではなかった。もっと鍛えて出直してきます」とマイクで挨拶した。
▼メインイベント(第11試合) 69kg契約 日タイ国際マッチ 3分3R
○緑川 創(藤本ジム/日本ウェルター級王者)
TKO 3R1分50秒 ※ドクターストップ
●スウィレック・ラジャサクレック(タイ)
緑川は10月14日に大塚隼人から右ストレートでダウンを奪い、日本ウェルター級王座を防衛したばかりで連戦に臨む。
スウィレックは右ミドルキックを主武器とするタイ人で、8月26日にその大塚に判定勝ち。さらに2011年4月10日にはWPMF日本スーパーウェルター級2位(当時)・清水武にTKO勝ち、7月29日にMA日本スーパーウェルター級2位・アーサー雅仁にも判定勝ちしている。
1R、スウィレックは開始ゴング直後に右ハイキックの奇襲攻撃。その後もハイキック、ヒジ、右ミドルと積極的に前へ出て攻め、緑川のパンチにはヒジを合わせる。
スウィレックがスピードのあるハイキックを空振りするたびに、場内からはどよめき。緑川は右ロー、左ミドル、左右のフック。スウィレックはバックハンドエルボーも繰り出す。
2Rもスウィレックは開始のゴングと同時に右ハイを蹴り、どんどん前へ出て攻める。緑川のパンチをもらうと自分の顔を叩いて“もっと打って来い!”と挑発。緑川に右ミドルの集中砲火を浴びせる。緑川はパンチからローへつなぎ、パンチのコンビネーションにヒジも混ぜていく。
3Rもやはりスウィレックの右ハイからスタート。両者がパンチとヒジで打ち合う! 前へ出て攻めまくるスウィレックに緑川も応戦。両者のミドルキック、ヒジ、フックが激しく交錯し、ヒジとヒジがぶつかり合う場面も。
その中でスウィレックが右目尻をカットして流血、ドクターチェックが入る。この傷はバッティングによるものと場内にはアナウンスされた。
再開後、スウィレックはヒジでガンガンと前へ出て攻め立てる。緑川もヒジと左右フックで迎え撃つ。壮絶な打ち合いとなり場内は盛り上がる。しかし、スウィレックの流血がさらにひどくなり、2度目のドクターチェック。ここで試合続行不可能と判断され、緑川のTKO勝ちが宣告された。
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