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【K-1MAX】波乱!グローエンハート優勝、城戸とサワーは敗退

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2012/12/15(土)UP

▲全試合KO勝ちでMAXトーナメントを制したグローエンハート

 12月15日(土・現地時間)ギリシャ・アテネにあるオリンピックインドアスポーツセンターOAKAにて開催された『K-1 RISING 2012 World MAX Final 8』(-70kgトーナメント)は、26歳のムルテル・グローエンハート(オランダ)が初優勝を飾る波乱の結末となった。

 日本から唯一出場した2008年の日本王者・城戸康裕(谷山)は、1回戦でグローエンハートに1RでKO負け。前人未到の3度目の優勝を目指した2005・2007世界王者アンディ・サワー(オランダ)は、1回戦で世代交代を目論むアンディ・リスティ(スリナム)を判定2-0で退けるも準決勝でアルトゥール・キシェンコ(ウクライナ)に判定負けを喫した。

 決勝戦はグローエンハートvsキシェンコとなり、グローエンハートが2008年世界準優勝の実績を持つキシェンコを3RでKOして、全試合KO勝ちで優勝という完全制覇を達成した。

 グロンハートは身長185cm、オランダ出身の26歳。2010 年E.M.T.A. K-1 rules European76kg級王者、2008年K-1 Italy Oktagan tournament75kg級王者などの実績を持ち、戦績は53勝(28KO)14敗3分。メルヴィン・マヌーフと同門で、同じように獰猛なファイトを見せる選手だ。

K-1 Global Holdings Limited
「K-1 WORLD MAX 2012 FINAL 8」
2012年12月15日(土・現地時間)ギリシャ・アテネ オリンピックインドアスポーツセンターOAKA

<全試合結果>

▼トーナメント決勝戦 70kg契約 3分3R延長1R
○ムルテル・グローエンハート(オランダ/Mike’s Gym)
KO 3R
●アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテンオデッサ/K-1 WORLD MAX 2008準優勝)
※グローエンハートが優勝

<魔裟斗の解説>
 第1試合、第2試合をKOで勝ち上がりダメージもなく決勝戦に上がってきたグローエンハート。対してサワー戦のダメージを持って決勝に上がったキシェンコ。

 開始早々にパンチのラッシュキシェンココを倒しに行くグローエンハート。ヒザ蹴りを出した隙をキシェンコは見逃さず左フックでダウンを取りました。立ち上がったもののダメージが残り動きが悪くなるグローエンハートでした。

 第2Rは、キシェンコがパンチで倒しに行くが倒せず最大のチャンスを失ってしまった。第3Rはダメージの抜けたグローエンハートが前に出て右アッパーからの連打でダウンを奪う。立ち上がるもダメージの残るキシエンコを逃さず右のロングフックでKO勝ち。

▼トーナメント準決勝 70kg契約 3分3R延長1R
○アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテンオデッサ/K-1 WORLD MAX 2008準優勝)
判定3-0
●アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシングオランダ/K-1 WORLD MAX 2005・2007優勝)

<魔裟斗の解説>
 お互いに手の内を知りつくした同士の静かなたちあがり。第2Rに入り、サワーがインローに的を絞る。そして徐々にサワーがプレッシャーを強め前に出るが、キシェンコもパンチで応戦する。終了間際にキシェンコの左フックが入りました。

 第3Rは僅差の勝負だったがキシェンコのパンチの連打でポイントを取ったと思います。僅かな差でしたが、キシェンコの判定勝利。

▼トーナメント準決勝 70kg契約 3分3R延長1R
○ムルテル・グローエンハート(オランダ/Mike’s Gym)
TKO 2R
●マイク・ザンビディス(ギリシャ/K-1 WORLD MAX 2012 -70kg第3位)

<魔裟斗の解説>
 この試合ではグローエンハートの左のジャブが特に良かった。ジャブで自分の距離を取りザンビディスを懐に入れず、後半は自ら距離をつめてコーナーに追い込みラッシュ、そしてダウンを奪う。ザンビディスはヒザ蹴りにより右目の下をカットする。

 第2Rはパンチ、ヒザ、キックの連打をもらいザンビディスは今度は右目の上をカットしてしまった。第3R開始時にドクターストップによるグローエンハートのTKO勝ちとなりました。これだけ体格差のある選手に前に出られるとザンビディスにとっては非常に難しい試合になると思います。

▼トーナメント第4試合 70kg契約 3分3R延長1R
○アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシングオランダ/K-1 WORLD MAX 2005・2007優勝)
判定2-0
●アンディ・リスティ(スリナム/FFC Carbin Gym)

<魔裟斗の解説>
 開始早々、リスティーがサワーをKOしにいくがサワーが冷静に対処しインローを返していました。リスティーはインローを嫌がりサウスポーにスイッチしました。

 第2R、リスティーは自分のパンチがサワーに当たらず焦りだす。リスティーのガードが下がったその隙を見逃さず、サワーの左ハイキックが入りダウンを奪う。

 第3R、サワーのローキックが効きはじめ、リスティのガードが下がる所に攻撃をするだろうと思っていましたがその通り、パンチもリスティーの顔をとらえはじめ、結果的にサワーの圧勝で終わりました。サワーがリスティに勝った最も大きい要因は、リスティーの圧力に負けないサワーの体幹の強さだと思います。

▼トーナメント第3試合 70kg契約 3分3R延長1R
○アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテンオデッサ/K-1 WORLD MAX 2008準優勝)
KO 2R
●クリス・ギンビ(コンゴ/Calmaro Gym/It’s Showtime 70kg 世界王者2011)

<魔裟斗の解説>
 第1R、両者静かなたちあがりでトーナメントを考えた戦いだなあと思いました。第2R、キシェンコが徐々にパンチでプレッシャーを強め、ラウンド中盤に左フックでダウンを取りました。その後、ギンビも跳びヒザ蹴りを返すも、パンチによるダメージが抜けきれずコーナーに詰められ、キシェンコがパンチのラッシュから最後は強烈な右ロングフックでスタンディングダウンを奪い、レフリーストップでTKO勝ち。

▼トーナメント第2試合 70kg契約 3分3R延長1R
○ムルテル・グローエンハート(オランダ/Mike’s Gym)
KO 1R
●城戸康弘(谷山/K-1 WORLD MAX 2008日本代表決定トーナメント優勝)

<魔裟斗の解説>
グローエンハートはとにかくガンガン行くタイプで、開始早々からパンチで城戸をKOしようとしていました。グローエンハートに対して、中盤、城戸はサウスポーにスイッチしましたが、それでグローエンハートのパンチはとまったもののサウスポーにスイッチしたことにより城戸の左のガードが下がり、そこにグローエンハートが逃さず右ハイキックを出しました。城戸の予想以上にハイキックが伸びてきたため当ったキックだと思います。

▼トーナメント第1試合 70kg契約 3分3R延長1R
○マイク・ザンビディス(ギリシャ/K-1 WORLD MAX 2012 -70kg第3位)
判定3-0
●リ
ース・マカリスター(英国)

<魔裟斗の解説>
 第1Rは、予想通りマカリスターが身長を生かして、ザンビディスを懐にいれずにうまく戦っていたと思います。第2Rに入り、徐々にザンビディスがプレッシャーを強めて距離を自分のものにしていく。逆にマカリスターは、顔面へのヒザ蹴りでザンビディスを止めようとする。しかし、ザンビディスのパンチの印象が強かったため、ザンビディスが判定勝ちを奪う事が出来たと思います。

▼リザーブファイト 70kg級 3分3R
○エイブラハム・ロッキーニ(スペイン)
判定3-0
●シュー・イェン(中国)

▼スーパーファイト 70kg級 3分3R
○セドリック・マヌーフ(スリナム/Fighters Interest Group)
判定3-0
●ソンクラン・バムルンスリ(タイ/Mario’s Gym)

▼スーパーファイト 70kg級 3分3R
○エンリコ・ゴゴキーヤ(ウクライナ/Sport Gym Captain)
判定3-0
●エルカン・ヴァロル(トルコ/Rompo Gym)

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