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【極真館】ブルガリアの世界王者が全日本大会も制覇

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2013/06/23(日)UP

▲昨年の世界大会で重量級を制したコマノフ(左)が全日本大会でも優勝

極真空手道連盟 極真館
「2013全日本ウェイト制空手道選手権大会
全世界空手道型競技選手権大会」
2013年6月23日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館

 手技による顔面打撃(オープンフィンガーグローブ着用)、立ち関節技が認められた真剣勝負ルールによる全日本ウェイト制大会が、6月23日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された。

 今年で5回目となる真剣勝負ルールによる全日本ウェイト制大会。昨年は初の全世界大会も開催され、今大会にも外国人選手が7名出場した。

 5階級でトーナメントが行われ、最重量級の-89kg級はアレクサンダー・コマノフ(ブルガリア)とセルゲイ・ブラウン(ドイツ)による決勝戦となり、コマノフが優勝。

 また、-72kg級でもスティリアン・ペトロフ(ブルガリア)が優勝と外国人選手の強さを見せ付けたが、-80kg級では菊地先が決勝でニコライ・アタナソフ(ブルガリア)を破り、4度目の優勝を飾った。

 盧山初雄館長は今大会を振り返り、「真剣勝負ルールの大会も回を重ねて、これまで第一線で活躍してきた選手たちが第一線から退きましたが、新世代の成長がまだ芳しくありません」と、真剣勝負ルールにおける若い選手の台頭が見られないことを問題視した。

▲後列中央が盧山館長、その右隣が廣重副館長

「選手たちが目標設定しやすいように、従来の顔面殴打なしの極真空手ルールを春、真剣勝負ルールを秋と完全に分けて、半年のサイクルで選手がそれぞれの大会へ向かっていけるように大会スケジュールを組みなおすことを検討しています」と、組織として真剣勝負ルールの大会に力を入れていくと語った。

 また、廣重毅副館長は「いま高校生で、従来の極真空手の戦い方ではない、キックボクシングの戦い方でもない、真剣勝負ルール独特の戦い方が出来る選手が育ってきています。全日本大会に出られる2年後が楽しみです」と、2年後を見据えた選手作りをしていることを明らかにした。


▲コマノフ(右)のパンチに背中を見せて逃げてしまうブラウン(左)

▼-89kg級決勝戦
○アレクサンダー・コマノフ(ブルガリア)
判定5-0
●セルゲイ・ブラウン(ドイツ)

 昨年の全世界大会で重量級優勝を果たしたコマノフが、今度は全日本王座を狙って参戦。初戦となった準決勝は裏拳回転突き(バックブロー)で一本勝ちを収めている。

 反対側のブロックではブラウンが上段突きで技ありを奪って準決勝を勝ち抜いてきた。

 両者ともステップを使った距離の取り合いとなり、なかなか攻撃が出ない。コマノフがパンチで突進すると、ブラウンが背中を見せて走るように逃げるため、2度の「逃げ」で減点1。最後にはブラウンが後ろ廻し蹴り、カカト落としで逆転を狙ったが、減点が響いてコマノフの優勝となった。


▲菊地(左)が技ありを奪い、3度目の優勝を飾った

▼-80kg級決勝戦
○菊地 先(きくち・すすむ/さいたま中央支部)
判定5-0
●ニコライ・アタナソフ(ブルガリア)

 6名がエントリーしたこの階級の決勝戦で、真剣勝負ルールの強豪国ブルガリアのアタナソフを迎え撃った菊地。

 序盤はアタナソフがパンチからの下段廻し蹴り、中段廻し蹴りで攻める。連打で前へ出てくるアタナソフに対し、菊地はジャブと前蹴りで距離をとる。

 押され気味に見えていた菊地だが、アタナソフの左フックに合わせて飛び込むように右ヒジを振り抜く。これがアタナソフの顔面をとらえ、技ありに。35歳の菊地が2007年、2008年、2011年に続いて3度目の優勝を飾った。


▲パワフルな攻めを見せるペトロフ(右)が優勝

▼-72kg級決勝戦
○スティリアン・ペトロフ(ブルガリア)
判定5-0
●高山忠士(城南川崎・五反田)

 5名がエントリーしたこの階級の決勝戦は、ブルガリアのペトロフと高山による決勝戦となった。ブルガリアは昨年の世界大会で重量級優勝、軽重量級準優勝を収めている真剣勝負ルールの強豪国だ。37歳の高山は30歳のペトロフを止められるか?

 パワフルな中段廻し蹴り、下段廻し蹴りから左右フックにつなげてくるペトロフに対し、高山は飛びヒザ蹴り、後ろ廻し蹴り、胴廻し回転蹴りと大技を繰り出すが、技を出すたびに転倒してしまい、技の掛け逃げと判断されて注意を受ける。

 両者クリンチ状態になりもみ合って倒れる場面が多く、終始前に出て蹴りからの左右フックで攻めたペトロフが判定5-0で勝利を収めた。


▲両者が慎重になる中、原(右)が手数の多さで勝利した

▼-65kg級決勝戦
○原 翔太(さいたま中央支部)
延長戦 判定5-0
●山田良太(さいたま中央支部)

 6名がエントリーしたこの階級の決勝戦は、30歳の山田と22歳の原によるさいたま中央支部の同門対決となった。

 両者とも慎重になる中、原が蹴りを使っていく。山田はクリンチ状態からバックドロップ(瞬間的に投げるのは認められている)を繰り出すが、主審の「やめ」の後だったため注意を受ける。

 両者とも慎重であまり手が出なかったため、勝敗は延長戦にもつれ込んだ。単発ながらパンチを当てていく山田に対し、原はワンツー、パンチで下がらせて蹴りにつなげる。山田よりも積極的にパンチ、蹴りを出していった原が判定5-0で優勝を決めた。


▲相川(左)が齊藤のドクターストップで優勝を手にした

▼-60kg級決勝戦
○相川孝純(さいたま中央支部)
優勢勝ち
●齊藤政樹(大阪北摂支部)

 エントリー数が4名と少なかったこの階級の決勝戦を争ったのは、42歳の齊藤と41歳の相川。両者やや遠い間合いからパンチとローを出し合う。

 両者がクリンチ状態となり、主審の「やめ」のコール直後、相川の右フックが入って齊藤がダウン。相川が注意を受け、齊藤のダメージの回復を待って2試合後に試合が続行されるはずだったが、齊藤にドクターストップがかかり、相川の優勢勝ちとなった。



 同時開催された第1回の「全世界空手道型競技選手権大会」は、男子が井上雄太(左)、女子は小池由希子(右)が優勝。男子・女子ともに1位から4位までを日本人選手が独占するという日本の圧勝に終わった。

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