【修斗】世界ウェルター級王者・弘中邦佳が新スタイルで2度目の防衛に成功
サステイン
「プロフェッショナル修斗公式戦・2013年第4戦」
2013年9月29日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第8試合) 世界ウェルター級チャンピオンシップ 3分5R
○弘中邦佳(マスタージャパン/王者)
一本 4R3分43秒 ※腕ひしぎ十字固め
●児山佳宏(パラエストラ松戸/世界ウェルター級1位・挑戦者)
※弘中が2度目の防衛に成功。
昨年5月にジョヴァニ・ジニスにKO勝利し、初防衛に成功した弘中が2度目の防衛戦。挑戦者の児山とは2009年9月に対戦しており、この時は弘中が左フックからのパウンドでKO勝ちしている。また弘中が防衛に成功すれば、修斗ウェルター級王者史上、初めて2度の防衛を達成した王者になる一戦だ。
1R、弘中はガードを下げた構えから距離を取りつつ右ロー。さらにバックブロー、バックスピンキック、サイドキックといった変則的な蹴りも見せる。児山が左フックから飛び込んで来ると、ガッチリと組みついてバックへ。児山が正対して片足タックルに入ってもパンチを落とす。試合がスタンドに戻ると、弘中は右ストレートと左フック。ここでもガードは上げずに児山を翻ろうする。
2Rも同じように変則的な動きを続ける弘中。児山はジャブと左フックで距離を取る弘中を追いかけるが、弘中もジャブを当てながら右ストレートと右のヒザ蹴り。前に出る児山を弘中が距離を取りながらいなす展開が続く。
3R、児山がジャブ・左フックで前に出て、タックルで弘中に尻餅をつかせる。立ち上がった弘中は距離を取りながらミドルと右ハイキック。児山も果敢に前に出て両足タックルでテイクダウンを狙うが、弘中は背中をつけさせない。
4R、強烈な右ローを蹴る弘中。児山がパンチで前に出てくると組みついてテイクダウンを狙う。ここは児山が必死に立ち上がり、弘中をコーナーに詰めて左フックからパンチを連打。しかし冷静にブロックした弘中が右ストレートから左フックを当てると、一気にテイクダウンを奪ってマウントポジションを取る。逃げる児山を抑えつつ、ゴツゴツとパンチを落としながら弘中は腕十字へ。必死に耐える児山からタップを奪い、見事な一本勝ちで2度目の防衛に成功した。
試合後、弘中は「月並みですが、今日はご来場ありがとうございました。今日はパンクラスやマッハ祭りと興行が重なっていて、お客さんが集まってくれるか心配だったけど(修斗に)来てよかったでしょ?」と会心のマイク。「タイトルを2度防衛すると言った公約を守りました。修斗ウェルター級のベルトを2度防衛したのは僕だけなんで、これからも修斗の看板を守ります」と史上初の快挙を成し遂げた喜びを語った。
バックステージで弘中は、これまで見せたことのなかったトリッキーな打撃のスタイルはUFC世界バンタム級王者ドミニク・クルーズ(※細かいステップと打撃のフェイントで相手をかく乱するスタイルで知られる)をモデルにしていたとコメント。
「自分の方が能力では勝っていると思っていたので、それを出すにはどうすればいいかを考えていた。今までは力には力で対抗していたけど、それでは上の選手には勝てない。それで相手に何をしてくるか分からないと思わせてコントロールしようと思った」とスタイルチェンジの理由を説明し「ここで負けていたら批判されていたと思うけど、自分の能力を信じて好きなようにやらせてもらった。少しは練習の成果が出せたと思う」と新スタイルへの手応えを語る。
そして今後の目標については「ベルトを防衛出来てホッとしている。少しは修斗に弘中ありを見せられたと思う。このベルトは一日でも長く持っていたい」と長期政権を築く構えを見せつつ、「僕の最終目標はもっと上にある。ベルトを持ったままそれを目指したい」とさらなる飛躍を誓った。
▼セミファイナル(第7試合) バンタム級 5分3R
○ランボー宏輔(パラエストラ千葉/世界バンタム級10位)
判定3-0 ※三者とも29-28
●菅原雅顕(四街道スポーツスタジオ)
1R、左フックから飛び込んでいくランボー。その左で菅原をロープまで吹っ飛ばす。菅原もジャブとローを返して右ストレートで反撃。ランボーが右フックを強振すると、菅原も右ストレートのプレッシャーで前に出る。
2R、菅原がインローを蹴って、ランボーの飛び込みにパンチを合わせる。それでも前に出るランボーが再び左フックをヒットさせて、菅原に尻餅をつかせる。立ち上がった菅原も右ストレートで前進。ランボーの右をもらってもパンチとヒザ蹴りを返す。
3R、左右のフックで突進するランボー。菅原は右ストレートと左ミドル・左のヒザ蹴りを当て、ランボーの片足タックルを潰して殴る。さらにランボーの立ち際に右アッパーを当てての猛攻。
なんとかランボーもタックルを繰り返して凌ぐ。最終ラウンドに反撃を許したランボーだったが、菅原との激戦を制した。
▼第6試合 バンタム級 5分3R
○井上 学(UWFスネークピットジャパン/初代バンタム級キング・オブ・パンクラシスト)
判定3-0 ※三者とも30-27
●のぶ渡辺(roots)
井上が修斗バンタム級(56kg以下)に階級を変えて参戦。1R、サウスポーの井上が左ミドル。片足タックルからバックにつくと、渡辺をしっかりとコントロールしてトップキープのチャンスを窺う。終盤、スタンドの展開になると、井上が左ミドルを蹴り、キャッチされるとフロントチョークを狙った。
2R、井上が左ロー・左ハイからタックルに入ってテイクダウン。ハーフガードで上を取ってコツコツとパンチを落とす。渡辺も必死に立ち上がるが、井上はバックについてパンチを入れ続ける。
3R、井上が距離を潰して組みつくと、ここまでのラウンドと同じようにバックについてコントロール。トップポジションを取ると、パスガードを狙いつつ、パンチを落とす。残り1分、立ち上がった渡辺がヒザ蹴りを突き上げるも、井上がテイクダウンして押さえ込む。組みの強さを見せつけた井上が階級転向初戦をものにした。
▼第5試合 67.7kg以下契約 5分3R
○田村彰敏(総合格闘技津田沼道場)
判定2-0 ※29-28、29-28、29-29
●ブライアン・チェ(韓国/TEAM POSSE)
当初、ライト級(65kg以下)で行われる予定だったが、チェが前日計量をオーバー。当日計量でも2.7kgオーバーだったが、田村が67.7kgでの試合を了承し、契約体重での試合に変更された。
1R、蹴り足を取られてテイクダウンを許した田村だが、すぐに立ち上がり、首相撲からヒザ蹴り。そのままバックに回り込んでグラウンドに持ち込み、スリーパーを狙いながらパンチを入れる。
2R、ここも先にテイクダウンを許した田村。立ち上がりながらポジションを返すとマウントから三角絞めへ。かなり深く極まるもののチェも耐え凌ぎ、続く田村の腕十字をバスターで外してパンチを落とす。
3R、チェがローをキャッチしてテイクダウン。インサイドガードからパンチを落とす。田村もフットチョークやオモプラッタを狙いながら鉄槌を返す。1R・2Rに攻勢に出た田村が判定勝利した。
▼第4試合 インフィニティトーナメント2013ウェルター級準決勝 5分2R
○大尊伸光(総合格闘技津田沼道場)
判定2-0 ※20-18、19-19、20-19
●ウエタユウ(MIBURO)
1R、太尊が右フックからのタックルでテイクダウン。ウエタが立ち上がると左右のフックで突進する。ウエタもガードして組みつくとテイクダウン、インサイドガードからパンチを落とす。
2R、ここも太尊が右フックでウエタを下がらせて猛ラッシュ。ウエタも左フックを当てて組みつきテイクダウンを奪う。インサイドガードからパンチを落とすウエタ。ブレイク後はウエタが組みつき、太尊をコーナーに押し込んで試合終了。僅差の判定勝利を収めた太尊が決勝進出を決めた。
▼第3試合 インフィニティトーナメント2013ウェルター級準決勝 5分2R
○西岡攻児(マスタージャパン)
判定3-0 ※三者とも20-18
●藤巻 優(パラエストラ小岩)
1R、タックルでテイクダウンを奪った西岡が立ち上がろうとする藤巻を寝かせ続け、終了間際にバックを奪う。2Rも西岡が片足タックルからのテイクダウンで先制。一度は立ち上がられるもすぐにテイクダウン、トップキープし続けて、文句なしの判定勝利を収めた。
▼第2試合 2013年度新人王決定トーナメント準決勝 ライト級5分2R
○城田和秀(足利ファイトクラブ)
判定3-0 ※20-17、20-18、20-18
●小笠原均(KO.SHOOTO GYM)
▼第1試合 フェザー級 5分2R
○前田貴史(シューティングジム大阪)
判定2-0 ※20-19、19-19、20-18
●コンドル吉野(リバーサルジム横浜グランドスラム)※吉野正人から改名
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