【シュートボクシング】及川知浩、引退試合で“爆腕”大月晴明に大健闘
シュートボクシング協会
「SHOOT BOXING2013 及川知浩引退イベント~完全相伝~」
2013年12月23日(月)大阪・ボディーメーカーコロシアム第二競技場(大阪府立体育会館)
▼メインイベント(第11試合) SBエキスパートクラス特別ルール 3分5R延長無制限R
○大月晴明(マスクマンズ)
延長2R 判定3-0 ※三者とも10-9
●及川知浩(及川道場/SB日本スーパーフェザー級王者)
※本戦は49-49、50-50、49-49、延長1Rは10-9、10-10、10-10
2002年から2012年の間シュートボクシング(以下SB)日本スーパーフェザー級王者のベルトを保持した軽量級の“絶対王者”及川知浩が、及川道場の自主興行で引退試合を行った。及川はRENAやMIO、ナグランチューン・マーサM16などの人気選手を輩出した及川道場の館長でもある。
及川道場の地元・大阪で開催されたこの興行。及川の引退興行とあって普段は東京を主戦場にしている及川道場の主力選手と、及川と親交のある関西の強豪選手が集結した。
及川のラストマッチの相手は“爆椀”大月。来年1月4日にKrushでの試合を控えながら、どうしても及川と戦いたいという思いから強行スケジュールでの参戦を決意したという。黒のガウンに身を包んで及川が入場すると超満員の会場のボルテージは最高潮に。
1R、大月は手を上下に大きく開く独特の構え。及川はジャブからローキックを放つ。
2Rは大月が持ち味である飛び込んでの豪快な右フックをボディや顔面へ放つ。及川は前蹴りやローで対抗。終盤は大月の左右ボディパンチが当たり出す。
3Rからはさらに両者が前へ出る。及川のパンチが当たり出すが相打ちも多い。この試合はSBルールだが、組み技はまったくと言っていいほどない。大月はボディパンチを多用し、そこからハイキックがクリーンヒットするも及川は「来い!」とアピール。
4Rは及川のパンチがよく当たり、優勢に試合を進める。5Rもお互い休む事無くガチガチの打ち合いを見せ、試合が終了。判定は引き分けとなり、勝負は延長戦へ。
ここで1Rからよく出ていた大月のボディパンチで及川の動きがやや鈍る。会場からは「及川コール」。及川も気迫で攻撃を返す。リングサイドからシーザー会長も及川に檄を飛ばす。判定は1-0でジャッジ1名が大月を支持したが、7R目に突入。
7Rに入ると大月のボディパンチを中心とした攻めに及川の返しがついていかなくなる。
判定は3-0で大月。及川は有終の美を飾る事ができなかったが、会場からは大きな拍手が送られた。対戦相手の大月は及川の右腕を上げ「勝敗なんか関係ないよ」と及川の健闘をたたえた。
リング上ではその後、及川の引退セレモニーが行われた。及川は対戦相手の大月に感謝の意を述べ「8歳から空手を始めて30年間格闘技を続けてきました。うまく行かないことが多く、がくぜんとしたこともありましたが、素質のない自分でもここまでこれたというのは(生徒たちの)いいお手本になれると思う。僕の戦いから何かを感じてくれたらうれしい。まだまだ強くなりたいと思っているので(試合以外の)違う分野で頑張っていきたい。まだまだ戦いは終わりません」と語った。
リング上で10カウントゴングが鳴らされると、及川道場のチームカラーである「赤」の紙テープが客席から投げられ、リング一面を覆った。
▼第10試合 SBエキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R
○ナグランチューン・マーサM16(及川道場/SB日本フェザー級王者)
判定3-0 ※三者とも30-27
●チェ・サンギョン(韓国/韓国ムエタイ・フェザー級王者)
及川知浩の実弟であるナグランチューン・マーサM16がセミファイナルで韓国ムエタイ、フェザー級王者のチェ・サンギョンと対決。
マーサは序盤からローキック、ボディーブローで共にダメージを与え優勢に試合を進める。中盤はコーナーに詰めてラッシュ、さらにボディーブローを放つ。
2Rはマーサがねじ込むような右フックを何度も顔面にヒットさせる。KOは時間の問題に見えたが、チェもよくこらえる。マーサはKOを意識するあまりやや単発か。
3R、チェは左目が大きく腫れパンチが見えていない様子。マーサのボディ、顔面への右パンチでたびたび棒立ちになるチェ。飛びヒザ蹴りもヒット
判定は3者ともに30-27でマーサが勝利。マーサは試合後のマイクアピールで自身の事は語らず「今日は兄の生き様をみてほしい!」と兄・知浩のメイン試合にバトンをつないだ。
▼第9試合 50.0kg契約 SBエキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R
○RENA(及川道場/Girls S-cup2010・2012世界トーナメント王者)
TKO 1R2分40秒 ※セコンドからのタオル投入
●イ・ジウェン(韓国/J-GIRLS韓国50kgトーナメント王者、韓国女子ムエタイ・フライ級王者)
及川道場が生んだスター選手であるRENAが17戦16勝の「韓国の新星」イ・ジウェンと対決。RENAは入場曲であるエイジアエンジニアの「絶対負けない!」を口ずさみながら入場。
序盤からRENAがローキックや顔面への前蹴りを放ち、コーナーに詰める。イは攻撃をほとんど返すことができない。RENAは中盤にコーナーに詰めてのパンチ連打でスタンディングダウンを奪い、さらに飛びヒザ蹴りを放ちイはダウンしたがこれはスリップと判断された。
その後もパンチ連打で棒立ちに追い込んだところで、セコンドからタオルが投入され、RENAが1Rで快勝した。
RENAはマイクアピールで「引きこもりでどうしようもなかった自分を見捨てずに、見つめてくれたのは及川先生。及川先生や(及川道場の)みんなに出会えた事は私の宝物です」と、及川への感謝の気持ちを語った。
▼第5試合 48.0kg契約 SBエキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R
○MIO(及川道場/JKS48トーナメント2012&2013王者)
判定2-0
●キラッ☆Chihiro(魁塾/J-GIRLSアトム級ニューヒロイン決定トーナメント王者)
2012&2013JKS48トーナメント優勝者のMIOの戦いに注目が集まったが、この試合は接戦となる。
1R、両者組み付いての投げの打ち合いに行くが両者倒れず膠着が多い。1Rは五分五分の展開。
2RからChihiroが投げの打ち合いで上になるシーンが多くなる。MIOも要所要所で力強いパンチを当てるが後が続かない。
3R、Chihiroが前蹴りを当ててMIOの前進を止める。MIOは的確なパンチを当てて対抗。判定はパンチの的確性で上回ったMIOが2-0の判定で辛勝した。
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