【NJKF】梅野が超タフなメレディに完封勝利、次は世界タイトル目指す
ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)
「NJKF 2014 3rd」
2014年4月13日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第11試合) WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーフェザー級王座決定戦 3分5R
○梅野源治(PHOENIX/WPMF世界スーパーフェザー級王者)
判定3-0 ※50-47、50-46、50-46
●ステファン・メレディ(アイルランド/WMC欧州スーパーフェザー級王者、WBCムエタイ世界スーパーフェザー級11位、元ルンピニースタジアム認定スーパーフェザー級9位)
※梅野が新王座に就く。
梅野が欧米人選手と対戦するのは今回が初。欧米人特有のフィジカルの強さに、梅野がどう対抗するのかが注目された。対戦相手のメレディは43戦31勝12敗の戦績で、過去にはムエタイの二大殿堂のひとつルンピニースタジアムでランキング入りした実績を持つ。
1R、梅野は左ミドル、メレディは右ミドル。ローの蹴り合いでは梅野の左ローが強く決まる。お互いに蹴られたら蹴り返す展開で、時折、梅野はパンチとヒジを出す。
2R、梅野が左ロー、右ストレート、左右フックと手数を増やし、メレディが得意の首相撲に持ち込んでくると梅野がヒジとヒザ蹴りで上下にゆさぶりをかける。梅野がパンチを出すとメレディも打ち合うが、完全に梅野のペース。メレディは目の上をカットされて流血、ドクターチェックが入る。
3R、さらに攻撃のテンポを速める梅野はパンチをいつもより多く使う。メレディは首相撲勝負に持ち込むが、梅野もガッチリと首相撲で組んで互角。離れると梅野が左ロー、左ミドル。梅野のヒジでメレディは両目の上を切られて流血。
4R、梅野はメレディのミドルをキャッチしての右ストレートで、メレディを転倒させる。さらに左ミドル、左ロー、パンチと積極的に攻めるが、打たれ強いメレディはしつこく首相撲に持ち込む。梅野はそこでヒジ。
5R、ポイントで負けていることを理解しているメレディは逆転を狙ってパンチで前へ出る。梅野はパンチとヒジで応戦し、首相撲勝負になってもメレディに何もさせない。メレディのパンチをもらう場面もあったが、高度なテクニックによる完封勝利でWBCムエタイ・インター王座を獲得した。
しかし、梅野は観客に謝るように両膝をついて四方に頭を下げた。
「他の日本人チャンピオンとの差を見せ付けるような試合をすると言ったのに、テクニックの差は出せたけれどそんな大きいことを言えるような試合は出来なかった」と反省しきり。
「想定していた相手の動きと違う動きをされて、自分の中で変に考えすぎてしまい、動きが悪くなってしまった。何か分からないけれども焦ってしまった」と、梅野は自己分析。
そして、「WBCムエタイの世界王座も狙います。日本人はまだ誰も獲っていないので、自分が初めての選手になりたい」と、世界タイトル獲得を次の目標に掲げた。
WBCムエタイ・コミッショナーのキアット氏は「梅野選手の方がいいテクニックをいろいろ出していた。メレディもテクニックを持っているが、カットされてからはスキルが100%出せていませんでした。これで梅野選手は世界10位にランキングされます」と感想を述べ、「梅野選手には世界タイトルに挑戦してもらいたい」と語った。
▼第4試合 NJKFウェルター級王座決定戦 3分5R
○健太(E.S.G/NJKFウェルター級1位、元NJKFウェルター級王者、元Krush -70kg王者)
KO 2R51秒 ※右ヒジ
●DAI(誠至会/NJKFウェルター級2位)
※健太が新王座に就く。
今回争われるウェルター級王座は元々、健太が2008年に保持していたタイトル。6年の歳月を経て、再び同じベルトの獲得に挑む。DAIは身長177cmで173cmの健太を4cm上回り、蹴りを得意とする。
1R、DAIは首相撲勝負に持ち込み、健太を何度も転倒させる。パンチで切り込む健太だがDAIの首相撲に捕まってしまう。
2R、DAIは左ミドルを蹴ってパンチでも打ち合う。逆に健太が首相撲に持ち込む場面も。
健太のパンチに左ミドルで対抗するDAIだが、首相撲の離れ際に健太が鮮やかな右ヒジを一閃。強烈な一発が決まり、DAIはバッタリと倒れてレフェリーは即、健太のKO勝ちを宣した。
▼セミファイナル(第10試合) WBCムエタイ日本フェザー級王座認定試合 3分5R
△バンセン・サシプラパー(タイ)
ドロー 判定1-1 ※49-48、47-48、48-48
△中嶋平八(誠至会)
当初は中嶋がWBCムエタイ日本スーパーフェザー級王者・狂平に挑戦するはずだったが、狂平が手の骨折により欠場。本人から王座返上の申し出があり、中嶋は王座認定試合を行った(中嶋が勝利した場合のみ王座に認定される)。相手のバンセンは105戦62勝(11KO)31敗12分の戦績を持つムエタイ戦士。
1R、お互いにジャブとロー。中嶋は中盤を過ぎるとパンチの連打を何度か見せ、バンセンは早くもヒジを繰り出す。
2R、速いパンチで仕掛ける中嶋にバンセンは手数が少ない。中嶋がロー、ボディブロー、パンチのコンビネーション。バンセンもボディブロー。
3R、中嶋がジャブと右ローで完全にペースを握る。バンセンは右ローを嫌がり、ロープを背負って中嶋の連打に身体を丸めて防御。
しかし、ラウンド終了間際に中嶋が左ボディブローを放ったところで、バンセンに左フックを合わされてダウンを奪われてしまった。
4R、中嶋はダメージを感じさせずにジャブと右ロー、バンセンをロープに詰めての連打。バンセンは攻撃を単発で出すのみで防御に徹し、首相撲で中嶋を転倒させにくる。
5Rが始まってすぐ、左ハイキックをヒットさせた中嶋はパンチでラッシュをかけるが、バンセンは首相撲に持ち込む。バンセンのノラリクラリとしたとらえどころのない戦い方。中嶋はパンチで攻め込むが、三者三様のドローで王座獲得はならなかった。
▼第9試合 交流戦 70kg契約 3分3R
○宮越宗一郎(拳粋会/WBCムエタイ日本スーパーウェルター級王者)
判定3-0 ※三者とも30-28
●アーサー雅仁(習志野ジム/INNOVATIONスーパーウェルター級王者)
パンチによるKOを狙うと宣言したWBCムエタイ王者の宮越と、この試合に勝ってWBCムエタイのタイトルに挑戦したいと野望を燃やすINNOVATION(イノベーション)王者のアーサーによる王者対決。
1R、左ミドルを多用するサウスポーのアーサーに、宮越は豪快な左フックを見舞う。アーサーは左ローから左右のストレート、宮越もローを蹴るがあくまでも左フックを狙い撃ち。
2R、宮越のパンチ連打をもらうとアーサーは首相撲で宮越を転倒させる。右ストレートと左フックで強引に攻める宮越。アーサーのパンチをもらってもかまわず打ち返し、連打を返す宮越の戦い方にどよめきが起こる。
3R、宮越は鋭い左ハイキックとワンツー、左フック。パンチでどんどん前に出る宮越にアーサーも打ち合おうとするが、そこへ宮越はハイキック。
宮越の左ヒジがカウンターで入り、グラつくアーサーに宮越がパンチでラッシュ。アーサーもすぐ体勢を立て直したが、判定で宮越が王者対決を制した。
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