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【ボクシング】天笠TKO負けも王者リゴンドーからダウンを奪い大健闘

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2014/12/31(水)UP

雨笠がリゴンドーからダウンを奪った瞬間、しかし逆転TKO負けを喫した

 井岡ボクシングジム
「三階級制覇前哨戦&ダブル世界タイトルマッチ」
2014年12月31日(水)大阪・ボディメーカーコロシアム

▼WBA&WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
○ギジェルモ・リゴンドー(キューバ/王者)
11R終了 TKO
●天笠尚(山上ジム/WBA世界同級10位、WBO世界同級6位/挑戦者)

 リゴンドーはシドニー・アテネ五輪で2連覇を達成してプロに転向、わずか7戦目で世界王座を獲得し、WBA王座は7度、WBO王座は2度の防衛に成功している最強王者。それに対する天笠はプロデビューから31戦目でOPBF東洋太平洋王座を獲得。35戦目にして世界へ初挑戦する。「リゴンドーに勝てる可能性は今も3%くらいです」と昨日の計量で答えたが人間精密機械と言われるリゴンドーにどこまで善戦するか。

 序盤、リゴンドーはサウスポーに構え、前に出て圧力をかけながら伸びがあり強烈な左のストレートを顔面とボディ上下に入れていく。右のジャブ、右のフックからボディを当てていくリゴンドー。天笠はしっかりガードしパンチを返していくが腕のリーチで8センチ上回る天笠のパンチがリゴンドーになかなか当たらない。

 4R 前に出る天笠、リゴンドーは下がり、そして回り込みながらパンチを出していく。天笠のパンチが顔、ボディにヒットし始めるが、5Rにリゴンドーの左フックが天笠の顔を捉える。天笠は一瞬グラつくもリゴンドーの連打に耐える。

 6R 足を使って回り込むリゴンドーのパンチをしっかりガードする天笠。数発天笠のパンチが当たり始める。終了ゴング直前、リゴンドーの左ストレートが天笠のコメカミを打ち抜くが、リゴンドーが被弾するシーンが度々見られ”人間精密機械”が狂い始めたか。

 7R 2分30秒すぎ、天笠が右フックでダウンを奪う。スリップのジェスチャーのリゴンドー。再開後、フックで再びダウンを奪う天笠。8Rもダメージの残るリゴンドーは足を使い逃げる。打ち合いになるが天笠は倒せない。
 9Rになると回復し動きが良くなるリゴンドー。リゴンドーの強烈なパンチが目立ち始め、10Rに入ると前に出始める。強烈なリゴンドーのパンチが度々襲う。1分後半すぎ、リゴンドーの左ストレートで天笠がダウン。立ち上がるも、リゴンドーの左ストレート、左フックが度々ヒットし、天笠の目が腫れ始め、左頬にも大きくコブを作る。

 11R 腫れた頬にリゴンドーは右アッパーを的確に入れる。天笠のパンチがリゴンドーの顔面をかすめるもヒットはしない。スウェーでパンチをかわし腫れた頬にパンチを入れていくリゴンドー。天笠の頬は更に腫れ始める。

 終了のゴングが鳴り、12Rは頬の腫れから試合不可能とドクターストップ。TKOでリゴンドーが勝利するも、最強の王者リゴンドーからダウンを奪い大健闘した天笠に会場から大きな拍手が贈られた。

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