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【JTA】前根奏子がクラシックバレエキックで市坪愛の4連覇阻止

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2015/11/29(日)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

前根(右)の横蹴りで女王・市坪(左)は大きく仰け反ってしまった

JTA日本テコンドー協会
「第26回全日本フルコンタクト・テコンドー選手権大会-ITA杯無差別級王者日本一決定戦」
2015年11月28日(土)東京・後楽園ホール

▼女子組手無差別級決勝戦
○前根奏子(横浜市立大学体育会テコンドー部)
判定3-0 ※三者とも10-9
●市坪 愛(東京江東テコンドー倶楽部/2012~2014全日本女子無差別級優勝)
※前根が初優勝。

※この試合の速報動画(ノーカット)はこちら  

 既存のライトコンタクトルールではなく、KO勝ちを認める直接打撃制ルールによって争われるフルコンタクトテコンドーの全日本選手権大会が、26回目の開催を迎えた。

 女子の組手無差別級トーナメントは、2012~2014年優勝、昨年度MVPの市坪が4連覇を達成できるかに注目が集まった。

 その市坪の前に立ちはだかったのは、大学の3年後輩である前根。予選大会で5連続優勝を達成し、予選大会では市坪をも破っている。さらに今大会の準決勝では、昨年準優勝の高伶香(こう・れいか/武蔵小杉テコンドー倶楽部)も下した。

 決勝で市坪と対峙した前根は、高く上がる蹴りを連発。フットワークで動き回る市坪を的確に捉える。横蹴りで市坪を大きく仰け反らすと、さらに後ろ廻し蹴り、カカト落としの連続蹴りを市坪に浴びせ、後半は市坪の動きが鈍る。

 ダイナミックな上段への蹴りを連発した前根が最後まで攻め続け、判定3-0で初優勝。市坪の4連覇を阻んだ。

 前根は大学3年生で大学のテコンドー部活動以外にも道場へ出稽古に行き、週4~5日の稽古を重ねており、「練習量では誰にも負けません。その成果が発揮できてよかったです」と優勝を喜ぶ。

 テコンドーを始めたのは大学1年生からだが、その前はクラッシックバレエを学んでおり、「身体の柔軟性や足が高く上がるのでそれが役にたっています。カカト落としが一番の武器です」と、バレエの経験がテコンドーにも活きているという。また、道場での稽古は男子を相手に「バンバン蹴らせてもらっています」と笑い、それで蹴りの威力を養った。

「市坪さんは大学の先輩で、最初の頃は遊ばれていました。4連覇を止めることが目標だったので、目標が達成できて嬉しいです」と前根。来年は大学4年で就職活動をしなければいけないが、「出場して2連覇を達成したいです」と目標を語った。

 また、河明生・日本テコンドー協会会長は「市坪が怪我をしていたこともありましたが、もし怪我がなくても今回は前根が優勝していたと思います。それくらいの勢いがあった。来年は市坪もリベンジを目指すでしょうし、2人で時代を築いて欲しいですね」と総括した。

※この試合の速報動画(ノーカット)はこちら  

今年も試割式に挑戦した愛川(右)

 今大会の開会式では、元女子プロレスラー&グラビアアイドルの愛川ゆず季が始球式ならぬ“試割式”に今年も挑戦。有名人にありがちな名誉段ではなく、8年間かけて実力で今年、黒帯昇段を果たしてから初の試割式。得意技の“ゆずポンキック”(カカト落とし)で見事、板を真っ二つに割り、8年連続で試割式を成功させた。

見事、板を真っ二つにした

 愛川はマイクを持つと、「いろいろと状況が変わる中、今年も試割式に出させていただいて感謝の気持ちでいっぱいです」と挨拶した。

<フルコンタクト・テコンドールール>
 リングを使用し、本戦2分(延長1分2回まで、決勝戦のみ3回まで)で行う男女別の無差別級トーナメント。上段・中段への蹴り(ローキックは禁止)と中段への突き、そして上段突き(蹴りを生かす程度の額とアゴへの攻撃)を用いての一本(KO)勝ちや技あり、または時間内にダウンがなければ判定によって勝敗が決せられる。

※男子トーナメントの決勝戦はこちら

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