【M-ONE】ヤスユキ、ハイキックで王者グラつかせるも一歩及ばず
ウィラサクレックフェアテックス
「M-ONE」
2016年3月21日(月・祝)東京・ディファ有明
▼第10試合 メインイベント 60.32kg契約 3分5R
○ヨードレックペット・ソー・ピティサック(タイ/ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者)
判定2-0 ※49-49、49-48、49-48
●ヤスユキ(Dropout/REBELS-MUAYTHAIスーパーフェザー級王者)
大会序盤に今大会より『SUK WEERASAKRECK』から『M-ONE』に大会名称が変更され、「世界から選手を招聘、日本でタイの国技ムエタイを普及していく組織として活動していく」(ウィラサクレック会長)ことが発表となった。
その記念すべき第1回大会のメインイベントで、梅野源治をKOした現役ラジャダムナン王者ヨードレックペットと、8月にその梅野との“日本人頂上対決”が決まっているヤスユキが対戦。ヨードレックペットのセコンドには、なんと梅野が就いた。
1Rはヤスユキがジャブ、ヨードレックペットがローと左ミドルで様子を見る。
2R、ヤスユキはジャブで距離をとりながら得意の右ストレートを何度もヒットさせる。ヨードレックペットは動じずにじりじりと前へ出て左ミドルと左ローを蹴る。ヤスユキがやや手数で優った印象。
3R、序盤はヤスユキにローを蹴られるヨードレックペットだが、中盤すぎから強い左ローを集中的に蹴り始め、左ボディストレートも打ち込む。ヤスユキは淡々とジャブ、ストレートを打つ。
4R、ヤスユキの左ハイがヒットし、下がるヨードレックペット。ヤスユキはロープを背負ったヨードレックペットにワンツーを何度も突き刺し、ムチのような右ミドル。ヤスユキの攻勢に場内が沸く。ヨードレックペットも左ミドルを返すが、このラウンドはヤスユキが支配した。
5R、ヤスユキが顔面前蹴りをヒットさせ、ミドルにはミドルを蹴り返すとヨードレックペットが嫌そうな表情を見せる。さらにパンチを当てていくヤスユキだが、ヨードレックペットは左ミドルを狙い撃ち。強い左ミドルが何度もまともにヒットする。
勝敗は判定に持ち込まれ、判定2-0の僅差でヨードレックペットが勝利。ヤスユキは「ミドルを蹴られすぎました。左ミドルを(スネで)カットする練習をしてきたんですが、まだ修行が足りなかったです」と、左ミドルを多く当てられたことが敗因だと語った。
また、ヨードレックペットのジムの会長に頼まれて急遽セコンドに就くことになったという梅野は、「ヨードレックペットはヤスユキにミドルを蹴られてもビクともせずに前へ出た。でもヤスユキはヨードレックペットのミドルを受けて身体がブレていた。そこで差がつきましたね」と勝敗の分かれ目を分析。
さらに、「今日はヤスユキではなくヨードレックペットの戦い方を見ていた。俺が日本でヨードレックペットと戦いたい」と、ヤスユキ戦前にヨードレックペットとリベンジマッチを行いたいと話した。
※この試合の速報動画(3R~5Rノーカット)はこちら
▼第9試合 セミファイナル 66kg契約 3分5R
○健太(E.S.G/元NJKFウェルター級&スーパーウェルター級王者)
判定2-0 ※48-47、48-47、48-48
●ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/WSRフェアテックス/WPMF世界スーパーライト級王者)
ゴンナパーは2010年11月の初来日以来、日本人相手に一度も負けていない“日本人キラー”。そのゴンナパーにNJKFのエース・健太が挑む。
1R、ゴンナパーの強烈な左ミドルで場内がどよめく中、その左ミドルに健太が右ハイを蹴り返し、これが見事にヒットしてダウンを奪う。一気にパンチでラッシュをかける健太だが、タフなゴンナパーを倒しきることは出来なかった。
2R、息を吹き返したゴンナパーが強烈な左ミドル、健太も右ミドルを蹴り返す。ショートの距離でパンチと蹴りを打ち合い、ゴンナパーはハイキックも狙ってくる。
3Rはゴンナパーがパワフルなハイ、ミドル、パンチ、ヒジ、ヒザで健太を攻めていく。健太もパンチとローを返しているが、ゴンナパーの力強い攻めが目立った。
4Rも前へ出て攻めるのはゴンナパー。パワフルな蹴りで健太を攻めていく。しかし、組んでのヒザ蹴りの蹴り合いになると、健太のヒザが鋭く入り、ゴンナパーの動きが鈍る。
5R、お互いにボディへヒザを突き刺し、両者フラフラの状態で攻撃を繰り出す。
いつどちらが倒れてもおかしくないようなタフな首相撲からのヒザ蹴り合戦。これでゴンナパーは根負けしたか、下がり始めたところを健太がパンチとヒジで最後まで攻める。
判定は2-0で健太。日本人キラーとして君臨したゴンナパーから日本人初の勝利を奪った。
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