【ムエタイ】”現役中学生”佐藤虎我が奮闘、ラジャダムナン初陣で勝利
『スックワンギントーン』
2016年8月15日(月・現地時間)タイ・ラジャダムナンスタジアム
▼第9試合 86ポンド契約(39㎏)
○ヒュウガ・ウォー・ワンチャイ(佐藤虎我/エクシンディコンジムJAPAN)
判定勝利
●コムペット・シット・ポージョーウォー
中学2年生の佐藤がタイ・ラジャダムナンスタジアムのスックワンギントーンに参戦。佐藤は今年2月より、サラブリ県のノーナックシンジムでムエタイ留学しており、これまでのタイ地方興行での戦績は11戦6勝5敗だという。リング上での動きや、半数以上勝っていることを見込まれ、ラジャダムナンスタジアム出場の運びとなった。対戦相手はスパンブリー県出身の14歳コムペットで、戦績は30戦20勝。今回この試合は3万バーツの賭け試合として行われた。
試合は初回、佐藤は右ローを軸に蹴り込み、コムペットは左右の高い蹴りを返してくるが、互いに出方を探っている状態で終了。
2Rに入り、佐藤の放った高い蹴りがコムペットにヒットするものの、ダメージを与えるには至らず。ラウンド中盤になるとコムペットは早くも組んできた。背丈の高いコムペットの組みの圧力は相当なもので、佐藤もコムペットの首相撲に引き込まれていったが、佐藤は互角にヒザを当て応戦。
3Rも開始早々から首相撲が続く。佐藤はラジャダムナンスタジアムは初めてということだが、首相撲で一度も倒されることなく膝の数でもコムペットと互角だった。だが、場内ギャンブラーの「佐藤は日本人だから首相撲は苦手?」という先入観からか、判定時に影響するとされる勝敗賭け率はコムペット有利へと傾いていく。
4Rに入り、セコンドからは「パンチとローキックで攻めろ」という指示が出る。これまで佐藤の首相撲の対応はしっかりしていたし膝も多く当てていたものの、このままでは相手有利の賭け率をひっくり返すことは難しいからだろう。佐藤はコムペットのヒザを食らいながらも、大きなパンチを当てに突進。これまでリング上での戦いではイーブンであったが、場内ギャンブラーの賭け率は25-1でコムペット有利。佐藤にとっては絶望的な賭け率で4Rが終了。
最終5R、佐藤は吹っ切れたようにパンチとローで攻め込む。そこにコムペットは鋭いヒザを合わせてくるが佐藤はおかまいなしでパ
ンチで突進。距離がつまるとまた首相撲の距離になる。佐藤の膝もこれまで以上に増して、コムペットを3回ほど倒すなど、首相撲でも優位にたつ。佐藤の奮闘が目立ったところで試合終了ゴング。
リング上での戦いだけを見れば佐藤の勝利は堅いが、場内賭け率も影響してくるムエタイの採点はどうでるのか。試合終了からジャッジ集計が出るまで若干時間が長く感じられたがレフリーは佐藤を勝者とした。ジャッジ集計が長く感じたのは、それだけ接戦ということだったのか。
佐藤は試合前半は動きが硬く見えたが、4Rから吹っ切れた軽快な動きを見せた。「緊張していたせいか、これまでの地方スタジアムにはない、もの凄いスタミナ消耗があった」と佐藤は語ったが、それでも、5Rにきてハッキリとした優勢ぶりをアピールしたスタミナ源は大したものだ。
この接戦後すぐに、コムペット陣営から20万バーツ賭け試合で再戦要求がきたが、佐藤虎我のウォーワンチャイ陣営では「ならば50万バーツの賭け試合で再戦する」と強気に返答。今現在、賭け金の額などについて交渉中だが、佐藤虎我が再びラジャダムナンスタジアムに登場する日は近い。
記事・写真/シンラパムエタイ 早田寛
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