【レキオバトル名護】旗揚げ戦で名護の星”ダイスケがメインを締める
名護ファイティングスポーツ実行委員会
「LEQUIO BATTLE NAGO vol.1(レキオバトル名護 vol.1)」
2017年4月23日(日)沖縄・名護市民会館・中ホール
▼第11試合 ダブルメインイベント 57.2kg契約 キックルール 3分3R延長1R
〇ダイスケ(エボリューションムエタイ/TENKAICHI KICKライト級王者)
判定3-0 ※30-26、30-27、30-27
●翔平(シャイン沖縄/TENKAICHI KICKフェザー級3位)
今回が旗揚げ戦となる「レキオバトル名護」シリーズの第1回大会「レキオバトル名護 vol.1」が開催。同会場の動員記録となる約1000名の観衆を集め、大トリとして登場したのは、今回旗揚げとなるレキオバトル名護のエースとして期待されるダイスケとそのライバルである翔平。ダイスケはプロデビューから6戦目でTENKAIDHI KICK ライト級王者のベルトを巻き“名護人(ナゴンチュ)の星”となったのが昨年9月、そこから海外遠征(中国)や本土遠征(名古屋)で苦戦し引き分けを挟んで最近3試合白星がない土壇場で、40日間のタイ武者修行を敢行した。
対する翔平は、スタイリッシュな左ミドルキックを中心としたアグレッシブファイトで頭角を現した好選手。広島生まれで沖縄に数年前から移住し、東京在住時には「稲妻ショーヘイ」のリングネームでKrushやRISEなどのリングで活躍している。ダイスケとは、昨年7月に初対戦し、マジョリティデシジョン(判定0-2)で惜敗しているが、ダウンを取り合う熱戦で場内を沸かせた。その実力差は紙一重。まさにライバル対決の第2章といえる闘いにモチベーションは高く、前日計量時の肌つやとハイテンションは、絶好調を感じさせた。
1Rゴング早々、翔平がワンツーで前進し飛びヒザ蹴りといきなりハイスパート。ダイスケは、冷静にこれらを受け流し得意の右フックをかぶせる。翔平は、得意の左ミドルキックも好調で、これに右ストレートを合わせ、速く美しいコンビネーション。ダイスケは、ワイルドに左右のパンチを強振。ただ、バランスは良く、翔平の鋭い蹴りもヒザでしっかりガードする。組んでもレフェリーに促されることなく互いに離れて打ち合い、噛みあい旋律のある緊張感が絶え間ない激しい初回が終了。
2R、更にペースを上げる翔平が左右のミドルキックを間断なく繰り出す。ダイスケは、サークリングのフットワークでかわすとパンチを打ち込み、以前より直線的で鋭くなった右ミドルキックも忘れない。全くスピードが衰えないどころかドンドン増していく両者の攻防は飽くことなく、初回以上のスパートが続きラスト10秒、ダイスケの右フックが側頭部を直撃し翔平ダウン。「やられた」と悔しそうな表情を隠すことなく立ち上がった翔平は、ダメージを確かに引きずっているが、強い気持ちがカバーしてか絶望的な決定打とさせない様子。
3R、先に前に出るのは、翔平。叫び声に乗せたミドルキックは力強く、先ほどのダウンが戦力減退になるどころか、逆転を狙いターボチャージがかかったかのよう。それはダイスケも同様で、ダウン奪取のビッグポイントをキープする守備先行型を選ばずにワイルドパンチにアッパーも組み込み賢く野蛮に倒しに行く。気迫あふれる翔平のアタックも飲み込むダイスケのヒートアップが心身を削り込み、両者の明暗を深めていく中、試合終了のゴング。
判定は3-0でダイスケに凱歌が上がり、地元応援団は琉球ならではの指笛を吹きまくり嬌声を浴びせる。メインを好勝負の上、見事な勝利で締めたダイスケは、マイクを握り超満員の来客とタイ遠征を援助してくれたジム会長、勤務会社(沖縄トゥクトゥク株式会社)への感謝を述べ、更なる成長を誓った。
▼第10試合 ダブルメインイベント フライ級(50.8kg) ムエタイルール 3分5R
○仲山大雅(RIOT GYM)
KO 3R1分37秒
●サムライ・カイト(=儀部快斗/ナムサックノーイムエタイクラブ/エボリューションムエタイ)
カイトは、今を時めく那須川天心や石井一成、伊藤紗弥ら天才ジュニア時代の同期としてトップグループで活躍したアマエリート。中学からムエタイに傾倒し、タイのみならず東京に長期ムエタイ留学を決行するなど本格派路線をひた走り、高校進学よりもタイの南部、“月が最も美しい島”パンガン島のカイムエ(ムエタイジム)に所属することを選択。住み込みでプロ選手として活動し、18歳にして40戦を超えるキャリアを積んでいる。
対する仲山は沖縄史上最高選手との声も高いキックボクサー、RIOT(ライオット)を師とする18歳、カイトと同い年、この試合で10戦目を迎えるスーパーホープだ。デビュー当初は、黒星も複数の若者だったが、この最近に急成長を遂げ、関係者が刮目させられたのが今年3月26日、在日タイ人の強豪、ジョッキーレック・GTジムからあまりにも鮮やかなKO勝利を収めた金星だった。
1R、静かな立ち上がりから始まった。身体を縦に揺らすムエタイ特有のリズムを取るカイトは、身長とリーチが仲山よりも一回り以上小さくとも強いプレッシャーをかけ前に出る。仲山は、真四角にいかる肩の力を抜きリラックスした具合で大きく踏み込んだ左ショートストレートからの右アッパーを試すように発射し、軽くながらも着弾させる。それでも前進するカイトに鋭い前蹴りを放つとカイトのバランスを大きく崩すことにも成功する。
その直後、カイトも前蹴りや右ストレートパンチを返すが、これが内側から高速で放たれ非常にソリッドで美しい。強気に前進するカイトの気を流すようにバックステップを踏む仲山は、下がった途端にステップインして強引にパンチのコンビネーションを流し込む。リズムを寸断するこのトラップにカイトが掛かる。試合開始直後に見せた右アッパーと同じ軌道のそれが強度を数倍にして叩き込まれ、頭が大きく跳ね上がる。タイ人レフェリーがダウンをコールしないのがおかしく感じられるほどのダメージ。一気呵成に続く仲山のパンチコンビネーションに高いガードとヘッドスリップで冷静に対処するカイトだが、コーナーに追い詰められアームガードにパンチが連続被弾したところでスタンディングダウンコール。
立ち続けていたカイトは、当然、試合続行するも気力で立っているのがやっとの状態。パンチの雨あられに左テンカオ(ヒザ蹴り)を混ぜられ絶体絶命が続くところでドクターチェックが入る。診察個所はカイトの下唇。アッパーにより下顎の歯が貫通して穴が開いている。出血も多いが当面の試合に差し支えないと判断され続行。仲山が左ローを強振。これにヒザを落とすカイト。それでもカイトは、冷静にガードを崩さず前に出る。再度ダウンとされてもおかしくないスリップダウンもありながら、ラウンド終了まで前進し続けることで、ロングリーチの仲山のパンチを結果防ぐことになり、1ラウンドKO負けを強引に阻止した形だ。
2R、カイトは更に強く前に出る。仲山は、当たればどれもがフィニッシュブローの勢いでパンチをボディーブローまで含めて叩きつけてくる。これらを冷静に吸収するカイトが鬼の反撃に出る。右ストレートを中心としたアタックは、インサイドから捻じ込まれ仲山をハッとさせる。ラウンド開始すぐは仲山のラッシュが目立ったが、すぐにカイトの攻撃が大半となる。
仲山は「カウンターを誘う為のバックステップ」ではなく削られ後退させられている様子。右縦ヒジ打ちや首相撲の崩しから右ヒジの振り下ろし打ちなどムエタイならではの壊し技を連発するカイトが活き活きとしている。だが、仲山もカイトのミドルキックはしっかり足を上げてカットするなど攻撃は見えており「攻め疲れ」も希望的観測かもしれない不気味さを十分残している。それにしてもカイトが攻めまくるラウンドであり「10-9」の優勢ポイントゲットは確実な回となった。
3R、前回同様、前に出るカイト。手数も勢いも増していく。仲山も先ほどのように受け手に回り過ぎず右縦ヒジ打ちのカウンターなど多彩な攻撃も披露する。それでもカイトは攻撃の手を止めず、試合の趨勢をかなり引き寄せているかのように思えた刹那、仲山の右ロングフックがサークリングするカイトのテンプル付近を掠るように当たりダウン。
初回の右アッパーと違い今強烈な衝撃は伝わらなかったが、ダメージは深刻。完全に脳震盪をおこしたカイトは、尻もちをついた状態から立ち上がろうとして逆に頭をマットにこすりつけて動けなくなってしまう。レフェリーは、当然、試合をストップ。1分37秒、戦慄的なKO勝利を仲山が収めた。
▼第9試合 スペシャルエキジビジョンマッチ キックルール 3分2R
-マサ佐藤(名護ムエタイスクール/英雄伝説アジア64kg級王者、西日本統一ライト級王者、DBSライト級王者、元RKAライト級王者)
勝敗なし ※※エキジビジョンマッチのため
-中村広輝(赤雲會/LEGENDライト級王者、元TENKAICHI KICKライト級王者、元全沖縄ライト級王者)
▼第8試合 65kg契約 MMAルール 5分2R
○Kイチロー(フリー/TENKAICHI MMAフェザー級王者)
KO 2R2分50秒
●ロマネコンティ銀座(U-SPIRIT JAPAN 町田)
▼第7試合 ウェルター級(66.68kg)契約 キックルール 3分3R延長1R
〇モンコンペット・ワイズディー(タイ/Y’ZD豊見城/元タイ北部ランキング5位)
判定2-1 ※28-30、30-27、29-28
●宮城 寛克(赤雲會)
▼第6試合 ピン級(45.36kg) ムエタイ特別ルール 2分3R ※ヒジなし
〇ドゥワンダーウノーイ・エボリューション(タイ/エボリューションムエタイジム・チームナムサックノーイ/元WPMF世界女子ミニフライ級級王者)
判定3-0 ※30-28、30-28、29-29
●田中“暴君”藍(PCK亘理/Lantre du Lion/聖域東北ライトフライ級王者)
▼第5試合 スペシャルエキジビジョンマッチ 3分1回戦 MMAルール
-仲宗根 武蔵(Theパラエストラ沖縄/元TENKAICHI MMA バンタム級王者)
勝敗なし ※エキジビジョンマッチのため
-MCたわし(Theパラエストラ沖縄)
▼第4試合 65kg契約 キックルール 3分3R
◎ワンパンマン 浦野(名護ムエタイスクール)
TKO 3R1分40秒
●ルイージ(虎の穴/TENKAICHI KICKライト級8位)
▼第3試合 バンタム級(53.52kg)契約 ムエタイ特別ルール 2分3R ※ヒジなし
〇ンガオプラチャン・ルークサーイコンディン(タイ/エボリューションムエタイジム・チームナムサックノーイ)
判定2-0 ※30-30、28-30、27-30
●佐藤“魔王”応紀(PCK連闘会/聖域チャレンジ女子フライ級王者)
▼第2試合 62kg契約 キックルール 3分3R
〇沼田 海斗(エボリューションムエタイジム)
判定3-0 ※30-28、30-28、30-28
●渡邊恭祐(名護ムエタイスクール)
▼第1試合 70kg契約 キックボクシングルール 3分3R
-渡慶次 賀文(名護ムエタイスクール)
試合中止
-ジェームス光(フリー)
※光が親近者急逝の為、欠場につき試合中止
▽エンターテインメントマッチの部
▼第4試合 メインイベント スペシャルタッグマッチ 10分一本勝負 エンタメキックボクシング特別ルール
〇久高秀樹&宮城和也(名護ムエタイスクール)
判定1-0 ※特別ルールにつきレフェリー兼ジャッジ1名の判断による
●ヒロキ“アイアンマン”ワイズディージム & Mr.X(チーム豊見城)
▼第3試合 1分2回戦 エンタメキックボクシングルール
〇シュウサク(志喜組/エボリューションムエタイジム)
判定3-0 ※20-19、20-17、20-18
●カズキ(ZST)
▼第2試合 1分2回戦 エンタメキックボクシングルール
△シンキ(志喜組/エボリューションムエタイジム)
判定1-0 ※20-20、20-20、20-18
△あっちゃん(ZST)
▼第1試合 1分2回戦 エンタメキックボクシングルール
○シュウゴ(志喜組/エボリューションムエタイジム)
●優樹(ZST)
▽アマチュアファイトの部
▼第10試合 バンタム級(61.2kg) アマチュア修斗ルール 3分2R
○平良 達郎(Theパラエストラ沖縄)
一本 1R1分5秒 ※チョークスリーパー
●知念 健(グランドスラム沖縄A.P.P)
▼第9試合 58kg契約 アマチュアキックボクシングルール 2分2R
△佐喜眞 祐作(エボリューションムエタイジム)
ドロー 判定1-0 ※19-19、20-18、20-20
△川端 駿太(reversaL Gym OKINAWA CROSS×LINE)
▼第8試合 60kg契約 アマチュアキックボクシングルール 2分2R
〇岩舘 博則(エボリューションムエタイジム)
判定3-0 ※20-19、20-19、20-18
●カーズー(虎の穴)
▼第7試合 60kg契約 アマチュアキックボクシングルール 2分2R
〇大城 竜生(エボリューションムエタイジム)
不戦勝 ※ゆずきの試合放棄(未来場)
●ゆずき(虎の穴)
▼第6試合 アマチュアキックボクシングルール 2分2R
〇比嘉 理喜(エボリューションムエタイジム)
判定3-0 20-18、20-18、20-18
●上江洲請羽(拳勢会)
▼第5試合 アマチュアキックボクシングルール 2分2R
〇伊志嶺恵莉菜(糸満ジム)
判定2-1 20-18、19-19、20-18
●岸本翔龍(エボリューションムエタイジム)
▼第4試合 アマチュアキックボクシングルール 90秒2R
〇岸本翔舞(エボリューションムエタイジム)
判定3-0 ※三者とも20-17
●藤原大也(名護ムエタイスクール)
▼第3試合 アマチュアキックボクシングルール 60秒2R
〇山里真桜(名護ムエタイスクール)
判定3-0 20-18、20-18、20-18
●瑞慶村麗美(沖縄剛柔琉空手道人道館)
▼第2試合 アマチュアキックボクシングルール 90秒2R
〇具志堅 廣斗(龍武會)
判定3-0 ※三者とも20-18
●山里レン(名護ムエタイスクール)
▼第1試合 アマチュアキックボクシングルール 90秒2R
○平良みなる(名護ムエタイスクール)
KO 1R1分9秒
●伊藤大将(Y’ZD豊見城)
▽空手道の部
▼第12試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
〇銘苅琉王(白蓮会館宜野湾道場)
判定3-0
●比嘉辰之介(屋部小学校空手部)
▼第11試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
〇上江洲請羽(拳勢会)
判定2-0
●諸井律樹(優斗会館)
▼第10試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
〇石原 昌(元歩の会)
判定3-0
●具志堅廣斗(龍武會)
▼第9試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
△比嘉千加志(元歩の会)
ドロー 判定1-1
△屋比久凛汰(拳勢会)
▼第8試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
〇渡具知惺那(拳勢会)
判定3-0
●伊志嶺英太(元歩の会)
▼第7試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
△棚原康世(元歩の会)
ドロー 判定1-0
△松崎洸和(拳勢会)
▼第6試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
△比嘉祐志(元歩の会)
判定1-1
△比嘉志道(拳勢会)
▼第5試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
〇屋嘉比萌衣(拳勢会)
判定3-0
●平田 結愛(元歩の会)
▼第4試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
〇吉浜功斗来(拳勢会)
●領井政斗(拳勢会)
▼第3試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
〇小那覇煌太郎(優斗会館)
判定3-0
●比嘉麗巳乙(拳勢会)
▼第2試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
〇諸井律樹(優斗会館)
判定3-0
●松崎里輝(拳勢会)
▼第1試合 本戦90秒(延長なし) フルコンタクト空手ルール
〇比嘉 礼(拳勢会)
判定3-0
●諸井海里(優斗会館)
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