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【テコンドー】菊野克紀がハイキックKOを含む優勝劇、全日本出場へ

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2017/10/29(日)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

効かせる突きと蹴りで勝利を手繰り寄せた菊野(左)

全日本テコンドー協会
「第11回 全日本テコンドー選手権大会 東日本地区大会」
2017年10月29日(日)千葉・袖ヶ浦市臨海スポーツセンター

1回戦は怒涛のパンチ連打で勝利

 テコンドーで東京オリンピック出場を目指す総合格闘家の菊野克紀(35)は、今大会がテコンドーデビュー戦。ここで勝利し、来年1月21日(日)に開催される全日本選手権への出場権獲得と行きたいところ。
 
 このルールは手による顔面攻撃、ローキックや膝蹴りは禁止されているが、防具がついたボディへのパンチ、ミドル、ハイキックはOKと菊野が高校卒業後、地元鹿児島で修行した極真空手ルールに近い。

 男子-80kg級にエントリーした菊野は1回戦でパンチの連打で攻め続けた。パンチ全てがポイントとはならず苦しんだが、手数で勝利を掴んだ。

2回戦、離れ際の左ハイが直撃。衝撃の失神KO劇に場内は静まり返った。

 続く準決勝は、相手の蹴り技に対し、菊野はパンチと蹴りで応戦。2R終盤には菊野の左ハイキックがクリーンヒットし、相手は後方に吹っ飛びダウン。KO勝ちを奪った。
 
 そして、迎えた決勝戦。対戦相手は海外から選手が集まる国内のオープン大会「WATAオープンテコンドー選手権」で優勝経験もあるルイス・ムラリ。ムラリは準決勝が不戦勝となったためダメージ無く決勝戦に臨む。ここまで激闘を勝ち上がってきた菊野にとっては不利な状況だが、徐々にルールに順応してきている。

決勝は落ち着いた試合運びを見せた菊野(青・左)

 1R、ミドルとパンチで攻める菊野に対しバックスピンキックでカウンターを狙うムラリ。しかし、菊野は遠い間合いから的確にミドルでポイントを稼ぐと同時に、打撃による場外への押し出しでムラリの減点を加算させていく(打撃によって押し出された選手は反則として1点減点となる)。
 
 2Rも菊野がプレッシャーを掛け続け反則による減点を奪う展開だったが、ムラリのバックスピンキックが頭部にヒットしてしまう。これで、ムラリに4ポイントが加算されて接戦となったが、菊野の突きと蹴りでの場外への押し出しが功を奏し、ムラリの反則減点が10点となったことで試合終了、菊野の優勝が決まった。

沖縄拳法空手の構えでジリジリとプレッシャーを掛ける菊野

 テコンドー初挑戦で圧倒的なインパクトを残して優勝した菊野。全日本選手権への出場も決めた。

 試合後のインタビューで菊野は「3試合戦ってみて、とても難しかった。特に1回戦は本当に勝てて運が良かった。沖縄拳法空手の突きに救われた。攻撃を効かせる事は出来たが、もっと(プロテクターの上からでも)効かせられるように強化する。効かせられればチャンスが来るので、僕はそこを大事にした方が良いのかなと。効かせて相手の心を削って、フルラウンド戦って最終的にポイントが上回れば良い。それと、カムチョン(減点)を10個取る事が僕の勝ちパターンだと思った。

菊野をテコンドーに誘った全日本テコンドー協会副会長・岡本依子 氏(右)も祝福

 試合では色々と上手くいかない事がわかったので、課題を一つ一つクリアしていく。ただ、突きが効いた、蹴りが当たった、カムチョンが取れた、という部分は自信になった。もちろん全日本選手権優勝は目標だが今やるべき事に集中する」と、今後、全日本選手権に向けて課題に取り組んでいくと語った。

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・菊野克紀がテコンドーで東京五輪出場に挑戦

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