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【ムエタイ】福田海斗が現役ランカーに惜敗、トーナメント準決勝進出ならず

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2019/03/03(日)UP

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現役ランカーを相手に奮闘した福田(左)だが、あと一歩及ばず

「True4U スック ムエマンワンスック+スック ティーディット99」
2019年2月22日(金・現地時間)タイ・ルンピニースタジアム

▼「True4U」メインイベント 116ポンド(52.6kg)契約 3分5R
〇サックシー・ギャットムー9(タイ/ルンピニースタジアム認定スーパーフライ級8位、ラジャダムナンスタジアム認定フライ級7位)
判定3-0 ※三者とも49-48
●カイト・ウォーワンチャイ(福田海斗/キング・ムエ/True4Uスーパーフライ級王者、元プロムエタイ協会フライ級王者)

 タイで活躍を続ける福田海斗がルンピニースタジアムのメインイベントに登場。現役ランカー(ルンピニー認定スーパーフライ級8位・ラジャダムナン認定フライ級7位)のサックシーと対戦した。

 この試合は現在開催中の「True4U スーパーフライ級CPトーナメント」の準決勝進出最後の一枠をかけた、両者とも負けられない試合で、TV中継のメインイベントということで注目された一戦となった。試合前の賭け率は5-4でサックシーがわずかにリード。

 試合は2Rから動き、左右ローを中心として福田がテンポよく攻める。サックシーはロープを背負い前蹴りで牽制。なおもプレッシャーをかけてくる福田に対しカウンターの右ヒジを振るい、福田の顔面を脅かす。終盤、福田の右ストレートの引き際に鋭い右ヒジ一閃、福田が左目上をカットしてしまう。

 3R、サックシーは得意の右ミドルで先制するが福田はキャッチしてパンチにつなぐ。そして首相撲へ。サックシーは脇を固め福田の内側をロックし良い体勢、福田はやや不利な体勢ながらも外側からがっちりとロックしサックシーにチャンスを与えない。離れると福田が左ボディ、そして飛び込んでの左ヒザ。一瞬サックシーの動きが止まり後退。

 そのチャンスを見逃さず福田は縦ヒジ。サックシーは後退しつつ右ミドル、そして首相撲で福田の動きを遮断。このラウンド終了時で3-1と賭け率は依然としてサックシーリードだが充分福田も逆転可能な差であり、勝敗は4Rの動きに委ねられた。

 そしてその4R、ボディへのパンチを中心に前に出て攻め立てる福田に対し、サックシーはロープを背負ってカウンター攻撃、有利な賭け率を守る際の動きだ。時折飛び込んでの左ヒザを当てるものの、首相撲で動きを封じられてしまい良い体勢を作れない福田。特に攻撃をクリーンヒットさせたわけではないものの、福田が得意とする首相撲を封じられたというだけで賭け率がサックシーへ流れてしまい、30-1まで賭け率が開いてしまった。

 しかし、まだ福田に期待するギャンブラーもおり「お前が勝ったら20万バーツ(約70万円)のチップだ!」との声がかかる。これは福田に賭けているギャンブラーが20万バーツをチップとして渡す意思表示をして奮起を促し、このまま福田が負けて賭け金を失うよりはマシだという、いわゆる“注射”という行為である。わずかながら逆転の可能性が残っている場合に行われるが、現役ランカー相手に“注射”が入るというのも福田ならではの出来事だろう。

 最終R、勢いよく飛びだしボディブローを中心にパンチで猛攻をかける福田。サックシーがズルズルと後退するも、ディフェンスに徹するサックシーからダウンを奪うことはできず、ここでゴング。僅差ながら福田は判定負けを喫してしまった。

 関係者は皆口々に「賭けの流れに負けただけだよ」と話し福田の試合に高評価を与えた。あらためてランカークラスの実力を示したことは間違いなさそうだ。「CPトーナメント」は敗退となってしまったが、次戦も強豪との対戦が組まれるであろう。

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