【新日本キック】勝次、延長戦の末に惜敗しWKBA世界王座逃す
新日本キックボクシング協会
「MAGNUM 49」
2019年3月3日(日)東京・後楽園ホール
▼第10試合 スペシャルメインイベント WKBA世界ライト級王座決定戦 3分5R延長1R
●勝次(藤本ジム/日本ライト級王者)
延長判定3-0 ※三者とも10-9
○ノラシン・シットムアンシ(タイ/元テーププラシットパタヤスタジアム60kg級王者)
※本戦の判定は48-48、49-48、48-48
勝次は2017年12月、KNOCK OUT初代ライト級王者決定トーナメントで準優勝を収めた後、昨年前半は休養期間に当てたが、復帰するとタイ人を相手に4連勝。今回、待望のWKBA世界王座決定戦のチャンスが巡ってきた。WKBA(世界キックボクシング協会=1976年設立)は、キックボクシングの創始者である故・野口修会長が、初めて創設したキックボクシングの世界タイトル。
対するノラシンは52戦35勝(5KO)15敗2分の戦績を持つ33歳で、元テーププラシットパタヤスタジアム60kg級王者との肩書きを持つ。
1R、ローキックで攻め、カウンターの右ストレートをヒットさせる勝次に対して、ノラシンは前蹴りと右ミドルキックをゆったりと返していく。2R、うまく前蹴りで距離を掴むノラシンに対して、勝次はなかなか自分の距離に出来ずペースを掴めない。勝次は飛び込んで右ストレートを狙うが空を切る。ここまでお互いの差はない。
3R、これまでと同様、前蹴りで距離を取るノラシンに対し、接近戦を仕掛ける勝次が右フックから左アッパーをヒットさせ遂にダウンを奪った。
4R、ダウンを奪われたノラシンは巻き返しを見せ、左ミドルキックや右のパンチを当てていく。パンチの打ち合いになり、勝次は左ジャブから右ストレート、ノラシンはカウンターの右ヒジ、左フックをヒットさせ、勝次は左まぶたをカットしてしまう。
5R、打ち合いの中で、スーパーマンパンチから左右のフックで攻める勝次に対して、ノラシンは前蹴りを当てる場面が多く、さらに右フックを当てるなど一進一退の攻防に。5R終了後の判定はジャッジ1者が勝次を支持したが、規定票数に達しないため延長戦に。
延長R、ノラシンはうまくサークリングして、左ミドルやローキックを当てていく中、勝次は飛び込んでパンチを振るうが上手くいなされてしまう。終盤、勝次は近距離の打ち合いを仕掛けるが、これも上手く見切るノラシンは勝次をコカしてペースを握らせない。ジャッジ三者ともノラシンを支持し、勝次の王座奪取は失敗に終わった。
▼第9試合 メインイベント 日タイ国際戦 56kg契約 3分5R
○江幡 塁(伊原道場本部/WKBA世界スーパーバンタム級王者)
判定3-0 ※49-47、49-47、50-46
●アナージャック・シットゲーオプラユーン(タイ/元タイ南部2階級制覇王者)
昨年6月のKNOCK OUTで小笠原瑛作からKO勝ちするなど現在7連勝中の江幡が、元タイ南部2階級制覇王者アナージャックと対戦。アナージャックは65戦45勝(10KO)18敗2分の戦績を持つ20歳。
1R、左ジャブを突き、左右のローキックや左ミドルで攻める江幡に対して、アナージャックは良く見ながら前蹴りやローを返していく。
2R、アナージャックのローキックに江幡が右ストレートを合わせる。さらに左右のミドルやパンチをまとめた江幡がヒット数で上回ったものの、長身のアナージャックは懐が深く決定打を許さない。
3R、江幡が強烈なローキックを何度もヒットさせていくと、アナージャックはダメージを感じさせるように足が流れてしまう。ラウンド後半には江幡が首相撲から右ヒジもヒットさせ、アナージャックは前蹴り、左ミドルで距離を取る。
4R、左ミドルキックを積極的に何度もヒットさせるアナージャックに、強引に前に出る江幡が左右のパンチでKO狙い。後半に江幡が渾身の右ストレートをヒットさせたが、アナージャックも左ミドル、前蹴りを返す。
5R、江幡が飛び込んでの左右のパンチをまとめたものの、アナージャックも左ミドルを返す。最後まで江幡は右ストレートやフックを当てに行ったが、アナージャックのディフェンスの上手さが目立つ。勝負は判定までもつれ込み、江幡が勝利した。
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