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井上拓真、陥落！堤聖也がダウン奪い新王者に、魂の連打で勝ち取る「この瞬間のために生きてきた」

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2024/10/13（日）UP

念願の世界のベルトを巻いた堤

　10月13日（日）東京・有明アリーナにて開催されたプロボクシング『Prime Video Boxing 10』の［WBAバンタム級タイトルマッチ］では、同級王者・井上拓真（大橋）が陥落。挑戦者の堤聖也（角海老宝石）が10Rにダウンを奪い3-0（114-113、115-112、117-110）判定勝利の快挙を上げた。

【フォト】井上拓真、ダウンの瞬間

　2人は同い年で、約12年前、高校のインターハイ準決勝で2人は対決し、その時は井上が堤に判定勝利を収めている。堤にとっては12年越しのリベンジ戦だ。

　プロ戦績は井上が20勝（5KO）1敗、堤は11勝（8ＫＯ）2分 無敗。KO率は井上が25％に対し堤が72%、リーチは共に164cm。

右を打ち込む堤

　試合は、スイッチボクサーの堤はオーソドックスでスタート。井上はハイスピードの左ショート、右アッパーを入れる。

　2Rになると堤が早くもギアを上げるも、井上は、強い左を入れる。3Rには堤が強打を滅多打ちも、井上が見事なボディワークでかわし、場内を湧かせる。

　しかし4R、5Rと堤は貰いながら連打をやめない、井上のインステップに堤の右がクリーンヒットする。

　6Rには、堤が構えを変えながら上下の止まらない連打。右がヒットし井上が止まる場面も。堤は相打ち覚悟のパンチをやめず。どんどん堤の右が当たり始める。

　7R、堤がゴングと同時にダッシュ、左を当てるとサウスポーからロープに詰まった井上にボディを当て続ける。

　ここで9R、井上が前に出て、打ち合いに応じる。井上はディフェンスから打ってこいと挑発し、アッパーを入れてゆき、井上がペースを取り戻したか。

井上からダウンを奪った堤（右）

　そして10R、いきなり仕掛けた堤の左がヒットし、井上がロープに腰を落とす！レフェリーがダウンを取る！
　井上は抗議の様相。構えた井上に、堤はここぞとばかりに前へ出て襲い掛かり、左ボディを効かせる。

　堤は11Rも変わらぬスタミナで猛攻。堤の左目尻カットでドクターチェックに。再開後も堤のパンチで井上がたびたび止まり、クリンチ。
　ラストラウンドも井上が攻勢も、堤の手が止まらず最後まで顔面を跳ね上げ続けた。

 　判定は3者ともに堤を支持。堤が井上拓真を破る番狂わせ、念願の新王座に輝いた。

　堤はマイクで「この日のこの瞬間のために、ずっとやってきた、生きてきたので。信じられない気持ち。僕はずっと弱いままなんじゃないかという怖さがあったのですが、報われました！」と涙ぐむ。

　試合は「すごくうまくて、練習してきた動きがなかなか出なくて、やっぱり俺はこういう所でこける男なのかなと何回も弱い心が出てきていたが、トレーナーたちが声をかけてくれて、1ラウンド1ラウンド心の灯をともすことができて、1ラウンド1ラウンド戦い続けることが出来ました」と振り返る。

井上は反撃したが、及ばなかった

　井上について「彼がいたからプロボクシングに来たと思うし、続けてこの舞台に立つことが出来ました。彼は人生の恩人だと思います」と感謝と尊敬を述べる。

　95年生まれで7人目の王者となり「95年組の中でも劣等感強く育ってきたので、そのトップ、井上拓真に勝って王座を獲れたことを本当に誇りに思います」と喜ぶ。

　勝因については、トレーナーの指示を細かく遂行したことと「諦めない心じゃないですか」と語る。

　最後に「本物をぶっ倒した極上のバッタもん、堤聖也です！」と叫び、明日のDAY2では「バンタム級の選手が2人、僕よりも評価の高いすごく強いチャンピオン、もう一人は僕の次に世界ランキングの高い選手」が出るとし、中谷潤人、那須川天心というライバルたちの戦いを楽しんでほしいとマイクした。

※全試合結果はこちら

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・【テレビ・配信】10.13-10.14 那須川天心5戦目、井上拓真・中谷潤人らの世界戦7試合は何時から？

・堤聖也、彫刻ボディで井上拓真と20秒の睨み合い「次は俺が勝つからな」12年越しの因縁リベンジ誓う

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