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【月間ベストファイター・5月】全日本5連覇達成の菊川結衣が、試合3週間前まで「出場しない」と抱えた不安

 毎月イーファイトが取材した大会の中から決める格闘技月間ベストファイター賞。2019年5月のベストファイターは、5月18日(土)、19日(日)と2日間にわたってエディオンアリーナ大阪で開催された『第5回全日本フルコンタクト空手道選手権大会』で、全日本五連覇を達成した菊川結衣(21=芦原会館)に決定!(2019年6月25日UP)

PROFILE

菊川結衣(きくかわ・ゆい)

芦原会館東京本部所属 二段
1998年1月16日、北海道出身
身長148cm

7歳から芦原会館東京本部にて空手を始める。一般の試合には高校1年生の15歳から出場し、数々の大会で優勝を重ねた。

2014年の第5回JKJO(全日本空手審判機構) 全日本空手道選手権大会・一般女子軽量級で優勝すると、2017年の第9回まで五連覇を達成。
2013年に発足した全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO)の 全日本の一般女子軽量級でも、第1回から5連覇を達成した。

身長150cmに満たず、体重も50kg以下と小柄だが、新極真会主催の体重無差別の世界大会では2015年の大会で第4位、無差別の全日本大会では2014年と2016年に準優勝している。

左右へのステップワークから繰り出される、強烈な突きを得意とする。

 

選考理由
1、「スランプの中、精神的に乗り越え全日本大会優勝」
2、「過去5回開催のJFKO全日本大会で、女子軽量級すべて優勝(五連覇)」
3、「今年11月開催の新極真世界大会、来年5月に開催のJFKO世界大会の各代表選手に選抜され、結果へ期待」

選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ

 受賞された菊川選手には、ゴールドジムより以下の賞品(アルティメットフレキシジョイントUC-2 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アミノ12パウダー 1個と、イーファイトより記念の盾が贈られます。

アルティメットフレキシジョイントUC-Ⅱ®

非変性Ⅱ型コラーゲン(UC-Ⅱ®)に、MSMやユニベスティン、キャッツクローを配合したサプリメントです。
マルチビタミン&ミネラル

100%自然素材を使用したビタミン&ミネラルサプリメント。着色料、香料、保存料は一切使用しておりません。
アミノ12パウダー

BCAAなど体内で合成できない必須アミノ酸を8種類配合。身体作りに好適なアルギニン、オルニチン、グルタミン、グリシン配合。飲みやすいオレンジ風味。
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贈呈:ゴールドジム

ベストファイター記念インタビュー
「まだ頑張れるかもしれないという手応えを感じました。試合に出てよかった」

左から、西山師範、菊川、芦原英典館長、男子軽量級で5年ぶり優勝した同門の大石航輝、大石の師匠である上野師範

 2013年に発足した全日本フルコンタクト空手道連盟(JFKO)が6回目の大会を開催。昨年は世界22カ国から選ばれた外国人選手を含めた第1回国際大会として開催され、今回は第5回目の全日本大会となる。

 5月18(土)、19(日)と2日間にわたって、エディオンアリーナ大阪にて、階級別のトーナメントが争われた。

 女子軽量級では、JFKO全日本4連覇を達成した菊川結衣(21=芦原会館)が2日目の準決勝に進出。昨年の国際大会では水谷恋(久保田道場)に決勝で最終延長の末僅差で敗北した。

■大会2ヶ月前に、選手を引退すると師範に告げた

 今回の出場は、直前まで悩み続けたという菊川。「今まで生きてきて、一番精神的に苦しかった」という。

菊川得意の胸突きが炸裂する

 今年3月の稽古が終わったある夜、師匠の西山師範に「選手を続けるのは無理です」と伝えた。翌日「今までありがとうございました、恩返しできなくてすみません」というメールを送った。師範からは「了解しました。自分で決めたなら大丈夫です」と返ってきた。

「ケガも昔と比べて多くなってきた。年下の選手もどんどん出てきて怖い。身体の変化もあり、稽古でバテることが出てきた」と、選手生活の中様々な不安があったという菊川。
 とくに「20歳を超えてから生理前にとてもだるくなり、貧血の症状が以前よりひどくなっていた。それに伴い体調不良も出て、どう対応すればいいかわからない」という。女子の道場生や、知り合いの女子選手、西山師範などに相談していた。
 さらに現在は大学4年生。「就職活動して、将来のことを考えるようにもなった。このまま空手だけやって社会に出て、仕事出来るのかな」という不安も。

 師範に選手をやめると伝えた後「代わりに新しいことをするのもいいかな」と、初めて自主的に稽古を3日ほど休んだ。今まで稽古は週6日、用事やケガの時以外は休まず出席してきた。
 しかし「体がムズムズして、練習行きたいな」と、4日目にして稽古復帰。試合に出るかは保留としつつも、稽古自体は続行した。 

菊川が得意とするステップを養成する、階段での脚運び練習

 自分の戦い方にも疲れていた。「4連覇した時に、自分にはもう伸びしろがないかも」と感じたという。「以前は本戦で勝てていた相手が、次の大会で当たると延長、さらに次の大会では再延長…。勝ってもだんだん不安になって、まわりの選手のレベルがどんどん上がっていく中、自分は変わってないんじゃないかと思っていました。先生は『このまま稽古していけば大丈夫だ』と言ってくれるんですけど…」(菊川)。

 稽古が苦しい時は、意識している選手を思い浮かべて耐えていた。「けれどそれが逆に苦しいかも。この前よりもっと頑張らないといけないのか。今までの自分を超える練習が出来るのか。どんどん追い込まれていく気がしていました。前はもっと動けていた、前の自分はもっと頑張っていた…」と精神的に追い込まれる日々が続いていた。

 友達や家族、西山師範や道場の仲間、接骨院の先生など「今までで一番人を巻き込んで相談していました」と語る。練習を続けながら「やっぱり出たいのかな。このままやめたら後悔する」と逡巡し続けた。

制限された広さの中で戦うスパーリング、一番左が菊川

 それでも、少しづつ出来る範囲で変えていった。体調に関しては、以前は調子の悪い日も無理をしては「今日も動けなかった」と落ち込んでいたが、動けない日は「仕方ない」と割り切るようにした。
 就職活動も「自分では無理かな」と思う所にもエントリーし、インターンも積極的に参加。内定を見込める企業も増えてきた。

 ある日曜日の朝稽古の時だった。稽古合間の休み時間にふと「試合に出ます」と言う言葉が、口をつくように出た。西山師範は「うん、わかってる。最近は試合に出るオーラになってる」とうなずいた。試合まであと3週間だった。

「ああ戻れないなと思いました」。母親にはさらにその1週間後に出ると伝えた。身体や将来を心配し、迷い続ける菊川を優柔不断だと怒っていた母親だったが「結衣ちゃんらしい組手を見せてがんばってね」と言ってくれ、食事など徹底的にサポートしてくれた。

 2週間前には会場近くのホテルも空きはなく、カプセルホテルに宿を取った。「浴場もなく、隣からは大音量で動画の音。応援に来てくれた友達と銭湯に行きました」と笑う。

▶︎次ページ:試合に出たが準決勝で骨折、そして…

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