【月間ベストファイター・12月】上田幹雄、極真“ゼロ距離”ヒザ蹴りKOに「最後は空手が助けてくれた」特訓の成果も

■「あのヒザ蹴りは、空手家なら全員使えます」
あの上段ヒザ蹴りを上田は「あれは空手家なら全員使えます」とMMAでも空手が”通用”した嬉しさに笑顔をほころばせる。「組みを、きついMMAをひたすらやった時に、空手が助けてくれる。20年やったことが良かったなと。強敵との試合だったけど、最後は空手が助けてくれた」と今でも空手と繋がっていると言う。
空手の技は、MMAの中で現在どれほど使えるのだろうか。
上田は「遠い間合いでは元々蹴りを出していた。でも接近戦での蹴りやパンチを出せるようになってきたのは、グラップリングに自信が持てたからこそ。もっともっと、接近戦で色々な技を出していきたい。体感ではまだ50%くらい」と組みの強さありきで、接近戦の技は出していけると語る。
現在のMMA熟練度として「MMAではまだ青帯くらい」と言う。空手では10級~初段(黒帯)のうち、まだ8,7級あたりと言うことだ。
この”帯”の基準は「UFCに行ったとか、RIZIN獲ったとかで判断するだけではなく、例えば”極め技で勝つ”とか”蹴りを封じてもパンチでダウンを取る”とか、自分の武器が使えなくても怖くなくなってくるくらい。堀口選手みたいに、空手のステップだけじゃなく、寝技でも勝ちにいける」と、オールラウンダーへの完成に近づくことで、自分の中でMMAの”帯”が上がってくるとした。
■韓国2階級王者という”強敵”を再起戦にした理由
今回、上田は「ここ負けたらヤバいなという覚悟で臨んだ」と言う。「周りも”負ける””ヤバい”と言っていた、本当に強い相手。でも6月の負けを薄める、凄く良い相手だと思った。6月は、負けるつもりはなく、焦っていたこともある。復帰戦だからって、強くない相手に勝ったって意味が無い。強いインパクトを残したい」と敗戦を払拭せんと、オファーを一発で受けたと言う。
そして、受けた理由にはもう一つあった。「(ヘビー級の)ベルトを作るため、絶好の相手。他団体のチャンピオンなんて、ベルトの価値を上げる最高の相手。これくらいの相手とやっておかないと」と念願の”RIZINヘビー級王座”の創設を見据えていたと言う。
今回の激勝で「スゴロクで言うと6マス進んだ。榊原さんも『(タイトル戦を)夏くらいにやってもいいね』と言ってくれている。確実なものではないけど、世間もヘビー級タイトルを視野に入れてくれている。意味のある勝ちが出来た」と、手ごたえに満足している。
■エドポロキングとの対戦は…
大晦日大会では、ヘビー級新鋭として、BreakingDown出身の身長204cm・エドポロキングも、貴賢神を1RKOし鮮烈デビューした。
ネットでは上田との試合を望む声も出てきている。
カード発表会見時、上田は並んで出席したエドポロを「今はデカっ! て感じだけですね」印象を語っていたのみだが、試合を見て「ヘビー級でハイキックを蹴れる選手は少ない。ミドル、ハイと綺麗に蹴り分け、ポテンシャルがある」と評価。ただ「(グラウンドなど)全体的な所を見れていないので、まだどうかわからない」とも。
エドポロは試合後のSNSに「焦らずやらせてください 時間はいっぱいある」と綴っていたが、上田は「そうだと思う。今やっちゃうともったいない。僕も勝って、あっちも頑張ってほしいし、お互い勝って温めて。そういう時にやったほうがヘビー級が盛り上がる」と拙速なマッチメイクは今は望まないとした。
最後に上田は「今回は本当にでかい勝利、自信にもなった。前までは、差を見せて勝つか、差を見せて負ける、みたいな試合だった。今回、泥沼の感じでなんとか勝ったみたいな、こういうのは自信になる」と成果を見せられたとする。
そして「他団体のチャンピオンに勝って、他団体に”RIZINのヘビー級のほうが上なんだぞ”ということを見せられた。これが僕のやるべきこと。海外の強い選手を倒して、日本ヘビー級のリーダーとして、フェザーやライト級に負けないくらい盛り上げたい」と今後のベルト創設や、ヘビー級トーナメントに向かいたいと意気込んだ。
■上田幹雄が受賞の喜びを語る
今回受賞した上田幹雄には、イーファイトより記念の盾と、ゴールドジムからアルティメットリカバリーなどのサプリメント3種類が贈られる。
上田は「2回目の受賞、とても嬉しいです!今後も選ばれるよう頑張っていきたい」と意気込む。
普段使うサプリについては「基本的なものだけ、プロテインやマルチビタミン、EAA」とシンプルなものにとどめるが、食事は「6月負けてから全部変えた」と食生活を見直したと言う。
食事は「鳥むね肉生活。あとはサーモンやマグロの3つを気にして食べるようにしている」と良質のたんぱく質にこだわるようになった。
ウエイトトレーニングも「スクワットもローバーでは300kgくらいやったり」と高重量の他、試合前は瞬発力を重視し「スクワットでも140㎏くらいのものを、着いてから挙げるまでの速度を測ったり」とVBT的なパフォーマンストレーニングも行っていると語った。
(取材/文=遠藤紘史、編集=イーファイト編集部)
- ≪ 前のページへ
- 次のページへ ≫
●編集部オススメ
・【選考の一戦】上田幹雄、極真“ゼロ距離”顔面ヒザ蹴りで衝撃KO勝利!KO率100%の韓国王者が崩れ落ちる
・上田幹雄、衝撃の”ゼロ距離KO”は空手と「MMAの融合」大巨人エドポロキングには「デカいだけじゃなかった」
・上田幹雄、髙阪剛に弟子入り!ROAD FC二階級王者相手に「ヘビー級を背負って戦う」=12.31大晦日
・”モデル級”ビキニ女王、オフ期の”ムッチリ”ボディ公開にファン歓喜「ラブリーすぎる」
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
TwitterでeFight(イーファイト)格闘技情報をフォローしよう!
Follow @efight_twitインスタグラムでeFight(イーファイト)格闘技情報をフォローしよう!