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【UFC】アリスターが塚本徳臣に空手を学ぶ

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2016/10/25(火)UP

新極真会の元世界王者・塚本徳臣(左)の下で指導を受けたアリスター・オーフレイム(右)

 10月25日(火)元Strikeforceヘビー級王者&K-1 WORLD GP 2010覇者アリスター・オーフレイム(オランダ)が来日し、都内にある新極真会の道場にて空手の稽古を行った。 

 今回、UFCのプロモーション活動の一環として来日したアリスター。新極真会の世田谷・杉並支部で師範を務める元世界王者・塚本徳臣氏の指導の下、蹴り技を中心に約1時間の練習に励んだ。

新極真会の緑健児代表からアリスターに贈られたネーム入り道着

 練習の冒頭、新極真会の緑健児代表がこの日のために用意したというアリスターのネーム入り道着を塚本師範からプレゼントされると、アリスターは気に入った様子で笑みを浮かべた。

 さっそく、道着に着替えて練習開始。背中をほぐすためのストレッチを行っていると、「僕は背中が固くてね」とアリスター。四つん這いの状態から、背中を蛇のようにくねらせる動きで背骨をほぐす柔軟運動を教わると、最初はぎこちなさそうにしていたが、塚本師範からポイントを教わるとすかさず実践。飲み込みの早さに、塚本師範からも「さすがですね」の一言。

 さらに、「股関節や骨盤のあたりが柔らかくならないと蹴りが上手く蹴れないと思っている人もいますが、実は背骨が一番大事。背骨が柔らかくなってくると寝技の動きも変わってくると思いますよ」とアドバイスを受けると、アリスターは「今までのストレッチでは考えもしなかったことですね」と驚いた様子を見せた。

塚本師範(左)から蹴りを学ぶアリスター(右)

 その後、前蹴り、かかと蹴り、後ろ回し蹴り、内回し蹴りと一連の蹴り技を教わると、入念に自身のフォームを鏡で確認しながら蹴りを練習。さらにミットに蹴りを打ち込み、道場内に快音を響かせた。終了予定時間を過ぎても、塚本師範に「もう少し教えて欲しい」とリクエストするなど積極的なアリスター。

 真剣な表情で熱心に取り組む姿に、塚本師範も「蹴る時に、ここ(胸の中心)から始まるという動きを意識してみて下さい。そうすると、もっと放つまでの流れが良くなります」と、熱のこもった指導で応えた。

アリスターが教わった内回し蹴りを実践

 練習を終えたアリスターは、「僕はまだまだ学びの過程にいる。そんな自分がこれから良いファイターとして活躍していくためには、こうした伝統的な格闘技から得られるものが多くあると思ったんだ。伝統的な格闘技は、人間の歴史でもあるし、UFCをはじめとした総合格闘技の歴史でもあると思う」と、空手を学ぶ動機を説明する。

 試合で学んだことを出せるかと聞かれると、「もちろん」とニヤリ。「単なる技やテクニックといったことではなくて、空手の考え方について触れられたことが自分にとって大きい」と成果を口にした。

 一方、指導を務めた塚本師範は、「今日、アリスター選手が学んだことは絶対に試合で生きてくると思います」と太鼓判。「謙虚ですし、学びたいという気持ちがすごく伝わってきましたね。もちろん、これまでも素晴らしい実績もあるし、格闘家として努力してきたことは分かっていますが、本人としてはあともう一歩のところでつかみきれていないような感覚があったんだと思う」と、同じ格闘家として共鳴したようだ。

 アリスターから「また戻って来たいし、もっと教えて欲しいことがある」との言葉に、塚本師範も「一緒に練習出来て良かったです。教えたいこともまだまだありますし、こちらが学びたいこともたくさんあります」と答え、今後の交流を誓った。

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