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【UFC】“世界最恐女子”サイボーグに薬物違反の可能性

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2016/12/24(土)UP

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サイボーグは写真とともに自らの薬物違反の可能性について報告した(サイボーグのフェイスブックより)

 12月22日(木・現地時間)アメリカのMMA(総合格闘技)団体『UFC』は声明を発表。“世界最恐の女子ファイター”こと元Invicta FCフェザー級王者クリスチャン・サイボーグ(ブラジル)にアンチ・ドーピング規則違反の可能性が認められたことが明らかになった。

 声明によると、UFCがドーピング検査を依頼する独立機関USADA(全米アンチドーピング機構)が12月5日(月・同)、サイボーグに対して競技会外検査(競技会内ではなく、選手宅などにトレーニング期間中に抜き打ちで行う検査)を実施。そこで採取されたサンプルから禁止薬物の陽性反応が検出された。

 UFCの声明に先立ち、サイボーグは自身のSNSに今回の薬物違反の可能性について報告。採取したサンプルに、UFCのアンチ・ドーピング規則で禁止薬物に指定されているスピロノラクトンが含まれていたことを認めた。

5月のUFCデビュー戦で、サイボーグは中井りんを破った強豪レスリー・スミス(下)をパウンド連打により、1Rわずか1分21秒でTKOした Zuffa, LLC (c) /GettyImages (c)

 スピロノラクトンは利尿薬の一種で、心臓や肝臓などの機能不全、高血圧、低カリウム血症などの治療に用いられるもの。サイボーグは急激な減量によるダメージからコンディションを回復させるため、9月26日にドクターから治療目的で処方されたと説明している。サイボーグは9月24日に母国ブラジルでUFC第2戦目を戦っていた。

 また、これまでに14回受けた検査では一度も引っかかっていなかったこと、すでに日にちを遡って効力を持つ治療使用特例を申請していることも併せて綴り、パフォーマンスを向上させる目的で使用した訳ではないことを強調した。

 サイボーグは、「ニュースを聞いて落胆したファンには申し訳なく思っているわ。薬についてはパフォーマンス向上させるためではなく、治療のために用いたものであることは確実よ。私は自分がクリーンなアスリートであると自信を持って言えるわ」と、ファンに対してメッセージを送っている。

Zuffa, LLC (c) /GettyImages (c)

 UFCアンチ・ドーピング政策では、禁止薬物の使用が発覚した場合、1年から最大3年の出場停止処分などのペナルティーが科される。しかし、過失の程度が軽度である場合や、選手が薬物使用を速やかに認めて調査に協力する場合などには、処分が軽減される。

 現在18戦17勝1敗1無効試合の戦績を持つサイボーグ。2005年のプロMMAデビュー戦こそ敗れはしたが、以降は11年間無敗。しかも勝ち星のうち15勝がKO・TKOという圧倒的な強さを誇ってきた。2009年にStrikeforce女子フェザー級王座、2013年にInvicta FCフェザー級王座を獲得した実績を引っさげ、今年5月にUFCデビューを果たすと、2戦連続でTKO勝利を上げる活躍を見せている。

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