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【RIZIN】ミルコ引退の意志固く、日本でラストマッチの可能性も

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2017/01/12(木)UP

昨年末のRIZIN無差別級トーナメントを制したミルコ

 昨年末に開催されたRIZIN無差別級トーナメントで優勝を果たした42歳のミルコ・クロコップ(クロアチア)。試合から間もない1月4日(水・現地時間)地元クロアチアのテレビ局「Nova TV」のインタビューの中で、現役引退の意向を示したことがアメリカの複数メディアで報じられたが、その意志は固いようだ。

 1月9日(月・現地時間)アメリカのMMA(総合格闘技)専門チャンネル『The MMA Hour』のインタビューに応じたミルコは、引退報道について「残念ながら事実だ。『もう十分だ』と言わなければならない時が来た」と認めた。

 引退の理由として報道されていた健康上の問題については、近日中に右ヒザの手術を受けることを明かした。8年前に一度痛めた右ヒザを再び負傷し、無差別級トーナメントに向けた8週間のトレーニングキャンプの時から腫れと痛みが治まらない状態だと説明している。

 一方で、「俺がやっているのはMMAなんだ。ファイターだけではなく、家族も計り知れないストレスを抱えることになる。2人の子どもは14歳と6歳になったが、彼らはマットに倒れた俺が鉄槌を打ち込まれているのを目の当たりにしたり、負傷でこれ以上苦しむ姿を見たりした時にどう思うだろうか」とも話し、家族の不安を和らげたいという気持ちもあるようだ。

ミルコ(奥)のヒザ蹴りを被弾し、崩れ落ちていくバルト(手前)

 長年、選手キャリアを重ねた地である日本で再び大会に出場できた心境を尋ねられると、「俺にとっては最高なことだよ。第二の故郷のような場所だからね」と言うミルコ。無差別級トーナメント準決勝のバルト戦でのエピソードを持ち出し、「バルトは日本語も上手に話せるし、相撲界のスーパースターだった。でも、日本のファンは自分にではなく、バルトにブーイングを送ったから、本当に驚いたよ。キャリアを通じて、自分がそれだけ素晴らしいサポートを受けてきたということを実感した」と振り返った。

 また、「もし日本で引退試合ができるくらいまでヒザが順調に回復すれば良いと思う。こればかりは手術後の状態次第になる」とも話し、ヒザが回復すれば日本で引退試合に臨む考えもあるようだ。

チームメイトからの祝福に涙するミルコ

 引退後の生活については、「具体的には分からないが、この競技には携わり続けるだろう。若い選手たちに自分の経験を伝えていきたいとも思っている」と、後身の指導に当たりたいと話した。また、一番恋しくなることを尋ねられると、「トレーニングキャンプだ。コーチやスパーリングパートナーたちと分かち合った素晴らしい瞬間は忘れられない」と、チームメイトの存在の大きさを覗わせた。

 引退の意思が固いミルコ。榊原信行RIZIN実行委員長は10日(火)、自身のSNSで「2006年PRIDE無差別級GPの優勝以来10年間、MMAと言う激しいスポーツのトップアスリートで居続けてきたミルコには心から敬意を表したいと思います。引退を口にしたミルコですが、世界中で最もミルコを愛する日本のファンの前で引退試合を実現できるように精力的に動きたいと思います」と、日本でのミルコ引退試合の実現に向けて意欲を示している。

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