【ボクシング】村田、試合を振り返り「最悪の結果ではなかった」
5月20日にWBA世界ミドル級タイトルマッチを戦い、フルラウンド戦った末に判定2-1で敗れた村田諒太(帝拳ジム)が、30日にNHKで放映された「クローズアップ現代+」に出演。試合を振り返った。
「ちょっとでも(パンチのダメージから)守ってくれるかなと思って」試合時は伸ばしていたヒゲを剃った姿で収録現場に現れた村田。WBAメンドサ会長が自ら声明を出し、アッサン・エンダムにポイントを付けたジャッジ2名が6カ月の審判資格停止処分にされるなど、世界的に波紋を呼んだ判定について、次のように語った。
「みんな村田がかわいそうだ、みたいな雰囲気を持たれているが自分はそうでもない。僕が考えていた最悪の結果は、変な判定で(自分が)勝つこと。“あれで勝ちなの?”みたいな。だから最悪の結果を招いたとは考えていない」と、自分が想定していた最悪の結果ではなかったことが救いだったという。
さらに、「率直に試合の結果に関しては、サポートしてくれた人たちに恩返しが出来なかったことが残念。悔しさもある。ただ、個人的には勝ちたかった気持ちはありますが、そんなに残念という気持ちはあまりないんです。むしろ自分に対する可能性をもっと信じさせてもらえる試合だった」と、ポジティブに今回の結果を捉えていた。
「実は1回も見返していない」という試合映像を見ながら、「1Rは相手のパンチの角度を見るため」パンチを出さなかったこと、「3Rに笑顔を見せたのは、このパンチだったらブロックで防げると思ったんでしょうね」ということだったと説明。
判定前には「自分としてはダメージを与えたし、ポイントはもっていったと思った」と言うが、判定が告げられた後は「俺が勝っていただろうって気持ちは今もない。みんなは変な判定に焦燥しているんじゃないかって思っているかもしれませんが、全くない」と、判定に対する疑問や怒りはないという。
それよりも、「(この試合まで)自分に対する評価は半信半疑だった。プロの一流とやってどこまで通用するのかという気持ちがあって、やってみたら通用するところが多かった。こういうところを改善すればもっと良くなるんだって気持ちが強い。ノビシロのある自分、可能性を発見した」と、自分はもっと強くなれるという確信を得られたことが大きいとした。
現役を続行するかどうかについては「チームとしての判断次第だが、僕のボクシングへの情熱は全く冷めることはなく、むしろ火に油を注がれた気持ち。成長のためにはいい経験だったのかなと思う。個人的な情熱は全く失われてないです」と、現役続行への意思を見せた。
そして、「自分は負けたら終わりだと考えていたが、勝ち続けるよりも挫けずに立ち上がることが大事。試合前と後ではボクシング観がガラッと変わりました。もう辞めろと言われないことを祈ります」と、ここから立ち上がると力強く語った。
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