【UFC】元“絶対王者”GSPと現ミドル級王者ビスピンが乱闘寸前
温厚なGSPが激怒、“悪童”ビスピンを突き飛ばした。いったい何があったのか。
11月4日(土・現地時間)アメリカ・ニューヨーク州のマディソン・スクエア・ガーデンで開催される『UFC 217』。同大会のメインイベントで対戦する元ウェルター級王者ジョルジュ・サン・ピエール(36=カナダ、以下GSP)と現ミドル級王者マイケル・ビスピン(38=イギリス)が、10月6日(金・現地時間)にラスベガスで行われた記者会見で乱闘寸前になった。
GSPはUFCウェルター級王座を12連続防衛し“絶対王者”と呼ばれたレジェンド・ファイターだが、2013年11月のジョニー・ヘンドリックス戦に辛勝した後、「王者として防衛し続けることに疲れた」と述べ、長期休養宣言。試合から遠ざかっていた。今回が4年ぶりの試合で、ウェルター級(77.1kg以下)からミドル級(83.9kg以下)に階級を上げて、いきなり王座挑戦となる。
対するビスピンはイギリスの人気ナンバー1ファイターで、昨年6月にミドル王者ルーク・ロックホールドを初回KOして戴冠し、同10月には元PRIDE2階級制覇のダン・ヘンダーソンに判定勝ちして初防衛に成功している。
今回の会見でGSPは「今は若返ったようにフレッシュな気分。今回私は王者でなく挑戦者だから、よりハングリーだ」と抱負を語った。
だがビスピンは「昔との一番の違いは、(薬物検査が厳しくなって)お前がもうステロイドを使えないことだ」と、まるでGSPが以前薬物を使っていたから勝ち続けられたのだと言わんばかりの発言をし、さらに「新しいスーツくらい買えよ。この前の会見と同じスーツじゃねえか。歴史の先生みたいに見えるぞ」と、服装までコケにした。
これに対し、GSPは「キミは前回の会見と同じく酔っぱらってるようだな」と応戦するが、ビスピンは「俺は試合でお前をブチのめすし、今すぐでもブチのめしてやるぜ、チビ」とさらに挑発した。
そして向かい合って写真を撮る「フェイス・オフ」になると、ビスピンがGSPのスーツの襟を軽く引っ張った。デイナ・ホワイトUFC社長がたしなめるが、ビスピンは胸をくっつけるように近寄り、自分より8cm背の低い相手を上から見おろし、右手でGSPの左上腕をつかんだ。これには温厚なGSPもさすがにキレて、両手でビスピンを突き飛ばしたのだ。
ホワイト社長が間に入って止めたが、その後、ベルトを肩にかけたビスピンは「ほら、これが欲しいだろ。かかってこい」と、さらに挑発を続けた。
ビスピンの悪童ぶりは昔から有名で、UFCの登竜門番組『ジ・アルティメット・ファイター』のシーズン9でダン・ヘンダーソンと共にコーチを務めたが、収録中、再三ダンヘンを挑発し、シーズン終了後の『UFC 100』(2009年7月)でのコーチ対決では、怒り心頭のダンに強烈な右フックを食らわされ、失神KOさせられたのだった。(その後、ミドル級王者になってからダンヘンには判定でのリベンジに成功したが……)
4年ぶりに復帰するGSPが怒りの“スーパーマン・パンチ”を叩き込んで悪童をお仕置きするのか、それともビスピンがレジェンドを打ち砕いて2度目の防衛を果たすのか。
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