【UFC】出場取り消されたマーク・ハントがホワイト社長にブチギレ
元K-1ヘビー級王者で、現在は総合格闘技団体UFCで活躍中のマーク・ハント(43=ニュージーランド)が激怒し、SNSでデイナ・ホワイト社長らを罵倒する投稿を3連投した。
UFCヘビー級5位のハントは11月19日(日・現地時間)に豪シドニーで開催の『UFCファイトナイト121』のメイン・イベントで同級8位マルチン・ティブラ(31=ポーランド)と対戦予定だった。だがUFCは「医学的な懸念」によりハントの出場をキャンセル、代わりに元ヘビー級王者で同級2位ファブリシオ・ヴェウドゥム(40=ブラジル)をティブラと対戦させると発表した。
ハントは9月にオーストラリアのスポーツ・メディアのインタビューで「昔は食費にも事欠くありさまだったが、今は世界一稼ぐ格闘家の1人になった。運命だった。これぞ俺がやるべきことで、もし試合で死ぬなら、かまわない。ただ、もしそうなるなら、その試合は公正なものであってほしい」と答えた。
昨年7月の『UFC 200』で相手のブロック・レスナーが試合後ドーピングが発覚したことで、ハントはUFCを相手に訴訟を起こしている。「体はガタガタだが頭はしっかりしてる……時々よく眠れないことがある。どもったり、舌がもつれることもな。記憶力も昔ほどよくない。昨日やったことを忘れたりするが、何年も前のバカなことは覚えてる。それは格闘家生活の代償さ。だが俺は、大勢の薬物を使ったインチキ連中に痛めつけられた。それはフェアじゃない」
そして、レスナーを名指しで非難した。「俺は少しナイーブでレスナー戦まで気づかなかった。相手が薬物を使ってないと推定し、試合契約にサインした。だがヤツらが契約を破って不正するなら、海でサメと戦うようなもんだ。全くフェアじゃない。ドーピング野郎は一目じゃわからない。もし俺が自分でレスナーの血液を採取して検査してれば、ハッキリ分かっただろうが」
この記事を読んだUFC役員は「危険予防措置として発表済みのシドニーのカードからハントを外すことにした」と豪メディアに語った。「同記事でハントが自身の健康に関して語ったコメントで、UFCは初めてその問題を認識した。選手の健康と安全は我々の組織にとって最重要だし、健康問題で不安を口にしている選手の試合は組めない。将来的にUFCでハントが試合をするにしても、さらなる検査と診断を受けることを義務付ける」と述べた。
ハントはこれに対し写真投稿サイトInstagramで怒りの投稿をしたのだ。サングラスをかけムッとした表情の自撮り写真をアップし「デイナ・ホワイト、お前はクソ野郎だ。お前らクソ野郎どもは俺を試合から外した。アホどもめ、もう1つ訴訟を抱え込むことになるぞ」などと書き、中指を立てた絵文字を並べ、さらに罵詈雑言を書き連ねた。
そして同日に2つ目の投稿をした。「俺はこないだ何時間も医者の所に行って試合OKの診断を受けたんだ。あのインタビューは曲解されてる。俺は舌がもつれたりしない。記憶力は悪いがくだらんことは覚えてるってのは、俺がヨメとの間でいつも言ってる冗談なんだ。UFCとデイナ・ホワイト、連中は何一ついいことをしない」
3つ目の投稿では「試合から外されて本当に残念だ。2日前にメディカル・チェックを全部パスしたのに。10万ドル(1000万円以上)かけてトレーニング・キャンプもしたのに。本当は俺が起こした訴訟のせいで、試合から外されたのさ。インタビューは曲解された。ファンの皆にハッキリ言いたいが、俺の舌が回らなくなるのは酒を飲んだ時だけだ。俺は健康だし、もしUFCが俺の安全のために(さらに)メディカル・チェックを受けろと言ってきたなら、そうしていた。デイナ、お前はいつも俺を嫌ってきたな、サイテー野郎」
まさに怒り心頭のハント。しかし睡眠や記憶、言語等の障害を思わせる発言は団体側に危惧を抱かせかねない。だがUFC側も、不安ならば専門医を派遣し、詳細な医学的なに基づいた判断をすべきだったのではないか。レスナーのドーピング問題に関する訴訟は訴訟として、今回の件に関しては、両者とも頭を冷やし、冷静に話し合った方が双方の今後のためにもよいのではないだろうか。
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