【極真会館】新ルール大会続報:将来的には伝統派の選手にも出場して欲しい(松井館長)
11月4日(土)東京体育館で開催された極真会館『第49回オープントーナメント全日本空手道選手権大会』の開会式において、松井章奎館長より発表された新ルールによる新たな大会。
2018年6月に開催される「IKO(国際空手道連盟)セミコンタクトルール」(仮称)による大会は、顔面マスク、胴・スネプロテクター、拳サポーターなどの防具を着用したうえで、突き・蹴りのヒットをポイント制とする(KOしてもOK)。下段回し蹴り、ヒザ蹴り、カカト落としは禁止。腰から上の前蹴り、中段蹴り・上段蹴りを有効とし、突きは直突き(ストレート)のみ有効として顔面への突きは寸止め(直接当てない、もしくはダメージがないように軽く当てる)を有効とする。
大会終了後の囲み取材で、松井館長はこのルールを導入する理由を語った。
「きっかけは青少年の試合を見ていて、一生懸命やっているが正確な動作を身に付けていない、技が雑だったことです。基礎体力も養えておらず、体幹が定まっていない。ボクシングの技術が高度で奥深いのはルールを限定しているからです。空手も最初は技術を制限していかないと正確な技が身に付きません。
また、今の子供たちは我々の何倍も試合をしています。私たちの世代は腰やヒザを痛めて手術をしていますが、そういう状況になってはいけない。今の子供たちが40~50歳になった時に元気でいられるのかという部分に目を向け、少年・青少年のルールを考察するべきところから始まりました。
壮年部や女子部にも積極的に参加してもらえる試合を作らないといけない。空手を楽しんで成長していける大会を作らないといけません」
つまり、安全性を重視した上で、正確な技や間合いなどを身に付けるための大会にするとのこと。一般部の試合も行われるが、少年・青少年、女子、壮年など年齢別に幅広いカテゴリーでトーナメントが行われるものとなる。
顔面への寸止めの突きや蹴りのポイント制を導入することで東京オリンピックの空手競技で採用されたWKF(世界空手連盟)ルールにより近づくものとなるが、「現時点で積極的に伝統派(全日本空手道連盟などの相手にダメージを与えないようコントロールした突き蹴りを入れてポイント数を競う空手)に出場を呼び掛けるわけではありません」とのことで「オープントーナメント」という名称は使わないという。
ただし、「もし出てきていただけるならどんどん出て欲しい。我々はウェルカムです。もし伝統派の選手が出てきたらすぐに優勝できると思います。出てきてもらえるのなら我々の成長にもなりますし、空手界の交流にもなります。将来的に伝統派の選手にも出やすいきっかけとなる大会になってくれればいい」と、将来的には両ルールの選手が交流できる場にしたいと話した。
●編集部オススメ
・2018年から新ルール導入。五輪空手対応ルールと現行ルールの2本立てに
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