【空手】沖縄空手の演武会に武器としての空手を見た
沖縄県・沖縄伝統空手道振興会
「第1回沖縄空手国際大会告知交流演武会」
2018年1月12日 東京・大森スポーツセンター
今年8月に沖縄で開催される「第1回沖縄空手国際大会」の告知を兼ね、沖縄から5人の沖縄空手の先生たちと関東の各流派の空手道場との交流演武会が開催された。
沖縄空手とは琉球王国時代(1429年から1879年)に王家を守るための戦闘武術「手(ティー)」として発展したものと言われている。2020年東京オリンピックに採用されたポイント制空手を始め、直接打撃性のフルコンタクト空手も、もともと沖縄空手が本土に伝わり競技となったもの。
そんな競技空手もふまえながら、古くから守り伝えられている沖縄空手を直接見ることのできた良い機会となった。
年明けの寒い気候の中、会場では立ち見が出るほど盛況。
東京の各空手道場が様々な形を披露、関東の各流派の空手道場の演武の後、沖縄空手の達人たちが形を披露。年齢は重ねているものの体を鞭のように使い、しなやかに鋭い動きを披露。達人たちの一挙手一投足に会場の空手愛好家たちも集中し静まり返る。
そして、上地流の新城清秀氏(66=範士9段)は指先(貫手)で板2枚を割り、会場内はため息交じりの拍手が沸き起こった。
この貫手の技は首や目などを狙う技。護身術というより、まさに琉球王国の戦闘武器。常に体を武器化にしておくため、この年になっても日々鍛錬を続けている。また、演武会では、実際の武器術として、棒術、鎌の形なども披露する熟練者もいた。
会の終了後、新城9段に指先で板を割る鍛錬について聞くと「もう50年もやってるからねぇ」を笑う。砂などを突くのかと聞くと「砂だと爪に砂が入ってしまうしやらない。まず指を鍛えるために甕(かめ)の口の部分を指で鷲掴みに持ち上げて鍛えたり、指立ての腕立て伏せで鍛えている。そして、巻藁に直接(指で)突く練習をする」とのこと。指を見せてもらったが普通の大人より一回り大きく、異様にゴツゴツした感じは、まさに武器と呼ぶにふさわしいものだった。
「第1回沖縄国際大会」は今年8月1日~8日まで沖縄県立武道館にて開催される。大会は世界各国から参加希望者が沖縄に集い、伝統形や棒、サイなど5つの形の部門で競い合う予定だ。また期間内で沖縄の達人たちのセミナーも開催され、世界の空手愛好者たちが腕を磨く。
■今回の達人たちの演武内容
・国際沖縄少林流聖武館空手道協会
島袋善俊(錬士六段) クーシャンクー
・琉球古武道信武舘 赤嶺浩(範士9段) 周氏の棍(大)
・剛柔流沖縄明武館 池宮城政明(範士9段) セーサン
・上地流拳優会 新城清秀(範士9段) サンセイルー(三十六)、手技による板試割り
・少林寺流洗心館 佐久川政信(範士9段) チントウ
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