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【パンクラス】ショーグン弟子の完全決着男が”憧れの国”日本デビュー戦

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2018/02/01(木)UP

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強烈なフックを放つグライコ。パンチもキックも重い

 2月4日(日)東京・スタジオコーストで開催の『PANCRASE 293』に出場する外国人選手が、1日(木)都内にて公開練習を行った。

 ここ2試合で連続TKO勝ちしているパンクラス・ウェルター級4位のハードパンチャー、手塚裕之(ハイブリッドレスリング山田道場/TGFC)と対戦するグライコ・フランサ(ブラジル)は元UFCファイターで、現在4連勝中。この4戦中、最初の試合ではチョークスリーパーで一本勝ちし、その後は3連続TKO勝ちしている。総合戦績は17勝5敗だが、17勝のうちKO勝ちが9、関節・絞め技による一本勝ちが7で判定勝利は1度だけという“完全決着男”である。

 そしてこのグライコ、実はPRIDEとUFCで王座に就いたマウリシオ・ショーグンの弟子でもある。

 2014年のUFC登竜門番組『ジ・アルティメット・ファイター』(TUF)のブラジル版、『TUFブラジル』シーズン4でチーム・ショーグンに所属。ショーグンのコーチを受けながらトーナメントを勝ち抜いて、2015年1月にブラジルのリオ・デジャネイロで行われた『UFC 190』でのTUFブラジル4決勝戦で、フェルナンド・ブルーノにチョークスリーパーで一本勝ちし、みごと優勝したのだ。しかもTUFブラジル4では、決勝も含め4試合全てチョークスリーパーで一本勝ちしての優勝なのである。

パンチを打つ時、反対の手のガードを絶対に下げない。基本に忠実な選手だ

 しかし、そんなグライコにとっても世界最高峰のUFCは甘くなかった。その後2試合で連敗し、リリースされてしまったのだ。

 だがグライコはそこから再奮起して、ブラジルの総合大会『アスペラFC』で4連勝し、今回のパンクラス・デビューにこぎつけたのである。

 グライコは公開練習では、両手のガードをしっかり上げた構えから、パンチのシャドーを見せた。そして、サンドバッグ打ちでも、パンチを打ち込む際に、決して反対の手のガードを下げない。基本に忠実でありながら、パワーのあるパンチを放つ。また、ミドルやローなどの蹴りも、かなり重い。

 今回が日本デビュー戦となることについて尋ねられると、「日本で戦うことが僕にとって夢だったんだ」と打ち明ける。

「日本は多くの偉大なMMA(総合格闘技)ファイターが戦ってきた国だ。中でも僕の師匠というべきショーグンがこの国で戦った。だからこそ僕も、この国で戦いたかったんだ。ショーグンには『TUFブラジル4』でコーチを受けて優勝できたし、今でも連絡を取っているんだよ」と、ショーグンがスターになった日本で自分もデビュー出来る喜びをあらわにした。

「パンクラスでいい戦績を上げれば、さまざまな扉が自分に開くと思う。UFCもその1つさ」と、日本で結果を出して、いずれUFCに返り咲く可能性にも触れた。

 今回の相手の手塚については、「タフで打撃が強い選手。レスリング技術や寝技もうまいが、打撃が一番強いと思う」と、手塚の打撃を警戒する。「だが僕も、スタンドも寝技もたっぷり特訓してきた。彼のことはリスペクトするが、僕だって遠いブラジルからはるばる戦いに来たのだから、絶対に勝ちたい」と勝利への執念を燃やす。

師匠ショーグンが戦った憧れの国、日本での勝利を誓うグライコ

「とにかくアグレッシブに攻めて、常に試合の主導権を取る。一本勝ちになるかKO勝ちになるかは流れ次第だ。強い相手だから、判定になる可能性もある。だけど日本のファンには、僕の絶対あきらめないハートの強さを見せたいと思う」との決意を語った。

 ショーグンの弟子の元UFC戦士グライコが、その言葉通りハートを見せて日本デビュー戦を勝利で飾れるか。

(写真・文:稲垣 收)

 

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