【ボクシング】伊藤雅雪が米で初の世界戦に「今の自分なら」と自信
ボクシングの帝拳プロモーションは18日、米国・フロリダ州のキシミー・シビックセンターにて7月28日(日本時間29日)に行われるWBO世界スーパーフェザー級王座決定戦に、元東洋太平洋(OPBF)同級王者で同級2位の伊藤雅雪(27=伴流)の出場を正式発表した。
相手は同級1位クリストファー・ディアス(23=プエルトリコ)で23戦全勝(15KO)の右ボクサーファイター。パンチもあり、バランスのいい技巧派でプエルトリコ期待の選手だ。
伊藤は東京・江東区出身。18歳でボクシングを始めるまではバスケットボール、駒沢高校にもバスケで推薦入学したほど身体能力は高い。18歳で駒沢大学に入学するとボクシングに集中し、在学中の2009年5月にプロデビュー、米国・ロサンゼルス在住の知人に全日本新人王に就いたら米国のジムでの練習を約束し、2012年に念願の全日本スーパーフェザー級新人王を獲得した。それが縁で渡米。
世界王者になるために米国を意識していたという伊藤。米国は目標であり、憧れだった。その本場のジムでの練習に感激した伊藤は環境整備に着手。 「練習はロスで。試合は日本で」を徹底。2か月前に試合が決まると渡米。拠点にしたLAジムで1か月のスパーリングを交えて練習。帰国、渡米を繰り返し、ランキング戦績に繋げてきた。2015年8月には東洋王座を獲得、3度防衛後に返上。現在5連続KOと絶好調で世界に挑む異色のボクサーとして注目されている。
初の世界戦が外国に「不安はあるが、期待にワクワクしている。今は自分ならやってしまうのではないかかという気になっている」と伊藤。強気の姿勢を崩さない。その裏付けの自信がロスで外国選手と続けてきたスパーリング。現役のWBA世界フェザー級スーパー王者のレオ・サンタ・クルス(メキシコ)ともグローブを交え、他にも連勝を続ける選手ともスパーリングが出来た環境でキャリアが積み「これまで待ちだったが、今は倒すボクシングにシフトしている」と自信を見せる。
一方、対戦相手のディアスは今年3月にWBO北米同級王座の初防衛に成功。その後王座を返上して挑むが、伊藤は「ロスで練習していたときから意識していた。左右フックを振り回してくるが、ディフェンスもよく、穴のない選手」と分析。現地で試合を見ていての感想を語ったが、「自分の持ち味はスピードと見切り。相手の派手なパンチを見切って外し、しっかり戦いたい。ロスで色んな選手とスパーをしてきたが、皆そんなに強いと思わなかった」と自信満々に語った。
伊藤が所属する伴流ジムの団太路会長はディアスを「すべてに優れているバランスのいい選手」と分析。伊藤については「試合が決まって、ここからどう化けてくれるか。それを期待している」とジムから初の世界王者誕生に期待した。
なお、この一戦は、ESPNにて全米生中継、日本では29日午前11時からWOWOWが生中継する。(山﨑照朝)
▽伊藤雅雪経歴
1991年1月19日生まれ。東京都江東区出身。18歳でボクシングを始め、高校はバスケットボール推薦で駒沢高校。駒大でボクシングに一本化し、2009年5月プロデビュー。第59回全日本スーパーフェザー級新人王獲得。15年8月、岩井大(三迫)と10回TKOで下して東洋太平洋スーパーフェザー級王座獲得。3度防衛後に返上。
身長174cm。右ボクサーファイター。戦績25戦23勝(12KO)1敗1分け。家族は駒大時代に学生結婚した妻・依理香さん(28)と女の子2人。
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