【ボクシング】元キックボクサー&空手家の谷山佳菜子がプロテスト合格
7月26日(木)東京・後楽園ホールにてプロテストが行われ、元キックボクサー&空手家の谷山佳菜子(31=ワタナベジム)がB級女子を受験、合格を果たした。
谷山は正道会館在籍時に極真会館主催『世界女子空手道選手権大会』軽量級で2009・2010年に2連覇を達成した空手家であり、2010年12月にはキックボクシングでプロデビュー。J-GIRLS -53kg Japan Queen王者、初代LEGEND QUEEN バンタム級王者、初代ホーストカップ女子バンタム級王者と三冠王に輝いた。「熊本県出身の美人キックボクサー」や看護師をしていたことから「戦うナース」などの異名を持ち、人気を博した。
しかし、2016年10月の試合の1カ月後、練習中にヒザの半月板損傷と軟骨損傷の大怪我を負い、3度の手術を経て1年半以上のリハビリ生活を余儀なくされた。
「リハビリを続けていたんですが、キックボクシングが出来るまで治るのにはさらに時間がかかるのと、お医者さんからも復帰は厳しいと言われて。落ち込んでもう引退かとの考えも浮かんだんですが、まだやり残したことがある、このままでは終われないと思った時に、女子ボクシングの方たちと交流があったので、その方たちを見て自分もボクシングの世界に飛び込んでみようと思いました。それが去年の12月。決めてからは迷わなかったです」
パンチの練習だけは出来ていたので、ボクシングの練習をしていたことがきっかけとなった。空手の所属となっていた真正会の中本直樹代表からは「ボクシングでもチャンピオンになってくれ」、師匠である後川聡之(元・正道会館全日本2連覇王者、元K-1ファイター)からも「必ずうまくいく」と背中を押されたという。
「ボクシングは関西よりも東京の方がチャンスが多いと聞いたので、ビッグマッチを組んでいらっしゃるワタナベジムに移籍させてもらうことが一番自分の望む方向に行けるかと思って選びました」と、今年5月に上京してワタナベジムに入門。今回のプロテストを迎えた。
筆記試験、計量、1Rのシャドーボクシングを経て、3Rのスパーリング。相手は一緒に受験した同門の千本瑞規(ちもとみずき=24)だった。千本はアマ戦績57戦45勝12敗で、世界ジュニア日本代表、第13回全日本女子ボクシングライトフライ級第3位、第14回同準優勝、第15回同第3位の実績を誇る。
両者とも緊張気味で手数が少なく、もっと手数を出すように注意を受けたが、3Rには激しい打ち合いも見せた。同日夜には日本ボクシングコミッションの公式サイトにて、両者とも合格が発表された(谷山はフェザー級、千本はスーパーフライ級)。
谷山の目標は「女子で世界5階級制覇の藤岡奈穂子選手です。キックボクシングでパンチのウィークポイントを直す時に藤岡さんを頼って練習させてもらったことがあるのですが、藤岡さんのように強いボクサーになることが目標です。今も練習させていただいています。技術も素晴らしいですし、立ち振る舞いも全てが尊敬出来ます」と、強い世界チャンピオンになりたいと意気込む。
そして、「空手とキックボクシングやっていたので、フィジカルがある方だと思います。女子は試合でもそんなにパワフルではないとのイメージを持たれているかもしれませんが、自分はフィジカルを生かしてパワフルでスリリングな試合が出来るように頑張りたいと思います。あと、谷山の試合は面白いと言ってもらえる試合をして、いつかテレビで試合が放映される選手になれればと思います。そして田舎の家族に見せたいと思います。祖母が凄く応援してくれているので祖母に見せたいです」と語った。
千本は「緊張しました。体重差があったのでマススパーのような感じになってしまい、手数があまり出なかったですね。私生活でもリングの上でも魅力のあるボクサーになりたいので、魅力のあるボクシングをします。私はテクニック重視のスタイルでいこうかと思っています。世界チャンピオンになって、もっと女子ボクシングを有名にすることが目標です」とコメントしている。
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