【ONE】王者シーサケットに挑むディアスが「大番狂わせ」を宣言、MMA団体初のボクシング世界戦に注目高まる
10月6日(土・現地時間)タイ・バンコクのインパクト・アリーナにて開催される格闘技イベント『ONE:KINGDOM OF HEROES』の出場選手たちが、8月29日(火・同)に現地のナコンルアンプロモーションジムで公開練習を行った。
同イベントは、シンガポールを本拠地にアジア最大規模の活動を展開しているMMA(総合格闘技)団体『ONE Championship』(ワン・チャンピオンシップ、通称ONE)が、興行シリーズの一つとして主催。
今回はMMA団体として世界で初めて、WBC(世界ボクシング評議会)の認可を受けたボクシング世界タイトルマッチを実施することになり、大きな注目を集めている。ボクシングの試合が興行の最終試合に据えられ、その前には従来通りMMAの試合、さらには今年4月から新企画として始動したキックボクシングとムエタイの試合も組まれているという、格闘技の一大イベントだ。
この日の公開練習には、そのボクシング世界タイトルマッチで3度目のWBC世界スーパーフライ級王座防衛を目指す王者シーサケット・ソー・ルンヴィサイ(31=タイ)と、挑戦者の同級11位イラン・ディアス(メキシコ)も参加。多くの報道陣が見守る中、両選手はシャドーボクシングを披露し、試合に向けた意気込みを語った。
「戦う価値のある相手だ。彼は強く、あきらめない心を持っている」と、相手に対して警戒を強めているのは王者シーサケット。母国タイの英雄として世界王座防衛戦を迎えるということで、「私は自分の技術に自信を持っており、母国に勝利を捧げるつもりだ。この機会を設けてくれたONEに感謝している。タイ人戦士の魂を誇りを持って体現し、我々が最高峰に位置する存在であることを世界に示したい」と、より一層力が入っているようだ。
シーサケットは2013年5月に佐藤洋太から8R・TKO勝ちでWBC世界スーパーフライ級王座を奪取。翌年5月に迎えた2度目の防衛戦に敗れて同王座を失ったが、昨年3月に怪物ローマン・ゴンサレス(通称ロマゴン)に判定勝ちを収めて王座に返り咲いた。同年6月の再戦でもゴンサレスを4R・KOに下し初防衛に成功。今年2月にはファン・フランシスコ・エストラーダの挑戦を判定で退け、2度目の防衛を果たした。戦績は46勝(41KO)4敗1分を誇る。
3度目の防衛戦まで約1カ月。現在のコンディションについて、シーサケットは「トレーニングに集中できている。自分のキャリアの中で最高の状態だ」とし、ビッグマッチに向けて「10月6日は素晴らしいパフォーマンスを披露して存分に盛り上げたい。当日リングに上がって、自分の才能を世界に示すのが待ちきれない」と、高まる気持ちを言葉にした。
一方、挑戦者ディアスも「私は今、世界最強ボクサーの一人と対峙しているが、彼と同じように私もアグレッシブで強い。メキシコのボクサーには最強の血が流れている。このビッグステージで国を代表して戦えることを誇りに思う。間違いなく、私のプロキャリア最大の一戦だ」と、かなりの闘志を燃やす。
ディアスは2008年5月にボクサーとしてプロデビューし、現在までの戦績は14勝(6KO)2敗3分。2016年12月に元WBA世界フライ級王者エルナン・マルケス(29=メキシコ)から判定勝ち、昨年9月には河野公平を破ってWBA世界スーパーフライ級王座に就いたルイス・コンセプション(32=パナマ)からも判定勝ちを収め、現在4連勝中と波に乗る。
元世界王者たちから勝利を挙げて深めた自信。「私は自分の経験、技術、知恵を持ってすれば、彼(シーサケット)独自のスタイルに十分対応できると思う。かなりの強豪たちと戦ってきたからこそ、私はどのように逆境を乗り越えられるかが分かっている。そして、自分はアンダードッグ(かませ犬)扱いにも慣れている。チーム一丸となって取り組み、大番狂わせを起こす。世界に衝撃を与える準備はできている」と、ディアスは敵地でのアップセットを宣言している。
Photo by ONE Championship
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