【RIZIN】那須川天心、堀口恭司との世紀の一戦を振り返る「濃厚な時間でした」
9月30日(日)さいたまスーパーアリーナにて開催された『RIZIN.13』で、堀口恭司(27=アメリカントップチーム)とキックボクシングルールで対戦した那須川天心(20=TARGET/Cygames)が、試合後のインタビューに答えた。
判定勝ちで世紀の一戦を制した那須川は「KOを狙いたかったけれど、それ以上に堀口さんが凄かったです。蹴りが効いたと思ったんですが表情にも出さないし、行こうとしても行ったらヤバいって感覚があったのでちょっと見合ってしまいました。堀口さんは戦っていてオーラが出ていました。一瞬で仕留める、みたいな。それで自分も手が出せなかったです。怖さを感じたし、強いって感じましたし、試合を終えて自分がレベルアップ出来たと思いました」と、熱戦を振り返る。
見ている方はあっという間で、両者のスピードに驚かされたが、那須川は「3分3Rがとても長かったです。ここまで長く感じたことは今まで無かったんですが、試合をしていて凄い楽しかったんですよね。お互いに駆け引きというか、見合う展開が多くなってしまったんですが濃厚な時間でした。ひとつひとつの攻防が凄くゆっくりだったんです。パンチが来た、かわそうというのが凄く考えながら出来ました」と、不思議な感覚を味わえたという。
手応えがあった技は「胴まわし回転蹴り」だと答えた。「当たって“おっ”と思いました。表情には見せてくれなかったんですが、感触はありましたね。必殺技のシャイニングウィザードというのがあったんですが、出せませんでした」
試合前には「ナメられている」「ぶっ壊す」と堀口を挑発したが、「堀口さんはずっと凄い人だと思っていて尊敬もしていましたし、戦うのは嫌でした。試合が決まった以上は戦わないといけないのですが、最後の最後まで敵として見られなかったんです。堀口さんもそうだったと思いますが、お互いが大きいことを言って気持ちをごまかすしかなかった」と打ち明けた。
RIZIN史上最高の27,208人の観客が見守っていたことについては、「最高でした。手を上げるだけで『ワーッ!」みたいな。会場の熱気が伝わってきて。お互いの応援団も凄くて今までで一番凄かったです。チケットが売れたというのも嬉しかったですし、堀口さんとならこういうことが出来ると思っていたのでやれてよかったです」との達成感も。
次は11月17日(土)東京・両国国技館にて開催される『RISE 129』での出場が決定しているが、「次の試合のことは一切考えていませんでした。この試合に命を懸けていました。20歳になったばかりですが、人生の境目を経験できたのは嬉しいことです」と、堀口戦に完全に集中していた。
大みそかではキックボクシングルールのワールドトーナメントが計画されており、那須川も開催を望んでいたが、「やるなら参加したいのもありますが…どうでもよくなってきてしまいました(笑)。この試合で得たものが大きかったので。自分の中でこの先の格闘家としての人生が決まる試合だったので、そういう試合が出来てよかったし、勝った時も“うわっ!”って思いました。この試合を経験したことで、もう怖いものがないんじゃないかなってくらいです」と、それ以上の価値があった一戦だったという。
また、堀口とMMA(総合格闘技)ルールで戦うことはあるのかとの質問には「将来的なことを考えていて、MMAに進むのか、このままキックに進むのか、それともボクシングに行くのかと悩んでいます。MMAをやるならMMAだけでやりたい。自分はMMAもやってみて中途半端な気持ちでMMAをやるのはよくないと思いましたし、両方同時でやれるほど甘くはないので、やるならしっかり準備してやりたいと思います」と、まだどの道を進むのか決めかねていると答えた。
そして「まだ日本も捨てたものじゃない。まだまだ格闘技が盛り上がるって凄く感じました。希望が見えたというか、ここから生まれるものがあると思いました」と、格闘技がもっと盛り上がる予感がしたと締めくくった。
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