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【Road to ONE】“反骨の格闘魂”は開花するか、OWS参戦選手の吉野光「圧倒的な戦いを見せる」=2.22

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2021/02/20(土)UP

2.22「Road to ONE:4th Young Guns」で野瀬翔平と対戦する吉野光

 2月22日(月)に東京・渋谷TSUTAYA O-EASTにて開催される『Road to ONE:4th Young Guns』。

 本大会はONEチャンピオンシップの冠を戴く『Road to ONE』の第4回大会。長引くコロナ禍で若手格闘家の戦う舞台が減っている現状に一石を投じる試みで「Young Guns(若きエリート、やり手。経験者たちと張り合える若き才能)」と題し、将来有望な若手選手を中心にマッチメイクを組んでいる。

 画期的なコンセプトに合わせ、21歳でONE新世代エース・平田樹がメインイベンターに大抜擢されるなど話題を集めるRoad to ONEの「Young Guns」だが、その中でもひときわ異彩を放つ選手が、総合格闘技(MMA)67kgキャッチウェイトマッチで、野瀬翔平(マスタージャパン福岡)と対戦する吉野光(25=フリー)だ。

 鉄橋や高速道路などの塗装を行う仕事をしていることから、海外用として「THE PAINTER(ザ・ペインター)」と、風変わりなニックネームを持つ吉野。しかし、吉野が“異質な”点は、ここに辿り着くまでの経歴。15年11月にプロデビューして以来、所謂、修斗、DEEP、パンクラスなどの日本国内トッププロモーションのランカーとして実績を残してきた訳ではなく、HEAT、Gladiator、DXFC、PFCなどの団体を転々としながら7連勝し、アジア最大級の格闘技団体ONEチャンピオンシップの登竜門大会『ONEウォリアーシリーズ(OWS)』での出場契約を勝ち取ったのだ。

■格闘技との出会いと“柔道家”秋山成勲への憧れ

鉄橋や高速道路などの塗装を行う仕事をしていることから、海外ニックネームは「THE PAINTER(ザ・ペインター)」

 吉野が最初に出会った格闘技は柔道。幼稚園生の頃、2歳年上の兄が始めたのをきっかけに自分も始め高校まで続けたという。「得意技は背負い投げ。当時はあまり面白いとは思わなかった。特に高校は部活が厳しく、毎日怒られて、しごかれていました。辛いのを堪えて頑張りましたね」と、当時を振り返る。

しかし、コツコツとやり続けていた結果、吉野は高校3年生の時に愛知県のインターハイ予選66kg級でベスト4入賞するほどまでに実力をつけていた。

 その一方で、この頃から総合格闘技に対する憧れもあった。「DREAMやHERO’SをYouTubeなどで見ていました。一番カッコ良かったと感動した試合は、秋山成勲選手がメルビン・マヌーフに勝った試合。自分も柔道をやっていたので、(柔道出身の秋山が)かっこいいと思った。今、秋山選手もONEで活躍しているので、いつか自分もONE本戦に出て同じ大会に一緒に出られたら、本当に嬉しい。それがモチベーションにもなっています」と語った。

■総合格闘技への想いとその喜び

19年10月のOWS日本大会で、対戦相手のサマートをグラウンドで圧倒した吉野(左)

 柔道をやっていたことをきっかけに高校在学中に総合格闘技の世界に踏み込んだ吉野だが、“柔道代表”として総合格闘技を戦う気持ちはない。柔道と総合格闘技をあくまで別物として考え、純粋に総合格闘技に魅力を感じその強さを追い求めている。

「総合は打撃と寝技と、やることが多い。覚えることが無限にあって、これまで7年やっっているけど、まだ知らない技が沢山ある。それが楽しい。一番強い格闘技は総合。その強さに憧れている」と、総合格闘技への愛は深い。

 その戦いについては「気持ちは喧嘩するくらいの勢いですが、実際はスポーツとして総合格闘技を見ています。対戦相手に恨みもない感情で、あくまで闘争心のみで戦う。兎に角、アドレナリンを出すのが楽しい。闘争心が沸き立つのが快感なんです」と嬉しそうに語る。

■今回の試合・大会について

 吉野が主戦場とするシンガポール開催のONEウォリアーシリーズはこのコロナ禍の中で休止状態。今回の『Road to ONE』出場は、足止めを食らった中でのチャンスだった。「試合がずっとしたかった。1年くらい試合をしていなくて嬉しかった。対戦相手は誰でもよかった」と、まずは試合が出来る嬉しさを爆発させる。

 しかし、対戦相手の野瀬は同じ柔道出身で、吉野と同じくテイクダウンや崩しの強さに定評がある選手だ。難敵が相手だが「自分のテイクダウンに自信がある。誰でも倒せる。打撃で主導権をとって、組みでも自分が勝つことを想定している」と、その自信にゆらぎはない。

 さらに「試合で自分の強さをしっかりと見せたい。他の若手と比べて、この選手はきっとヤバくなるじゃないかと思わせたい。圧倒的な戦いを見せる」と、大会を通しても自分の存在が輝く戦いを見せることを約束した。

■5年後の将来について

 最後に、今大会のテーマでもある「5年後の日本の格闘技界を支える」に併せ、吉野に「5年後の将来は?」と尋ねると「海外で活躍できている選手になれたら嬉しい。でも、もし自分に可能性が見えなかったら、やめるかしれない」と意外な程にシビアな答えが。

「ベルトを取りたいとか、有名になりたいとかないのか?」と投げかけると「特に強く考えてはいません。ベルトはチャンスを一つ一つものにしていったら、自然とついてくるもの。勝ち続けていった延長上にベルトはあると思います。ただ、先の将来にONEのベルトを目指しています」と、真っ直ぐに答える。

 続けて「海外での戦いにこだわるのは、自分のホームじゃなくて相手の敵陣で戦って勝つことが本当の強さだと思うから。そういうところで勝ち続けて、真の強さを体現したい」と、強さに対する独自の哲学を語った。

 形にとらわれず純粋に総合格闘技と向かい合う吉野が、注目集まる本大会で、どの様に開花するか、期待される。

☆この大会の対戦カード、スケジュール、チケット情報はこちら

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