2022/06/15（水）UP
（最終更新：2022/06/17 14:54）

魔裟斗が天心vs.武尊の勝敗ポイントを解説

　6月19日の『THE MATCH』（東京ドーム）で行われる、那須川天心と武尊の世紀の一戦。元K-1 MAX世界王者の魔裟斗が、ABEMAの格闘チャンネル公式YouTubeで天心vs武尊の勝負を分けるポイントを解説した。

　魔裟斗は、天心のことを「5歳から空手を習って英才教育を受けた天才で、大人になってからムエタイのトレーナーに教わり、今はボクシングを習っている。空手、ムエタイ、ボクシング、この3つの技術を持っているのが強さだと思います」と評価した。その上で「武尊戦が決まるまでは、長いラウンドを想定したボクシングのペースになっていて判定決着が多くなっていると思っていました。でも武尊が決まって、頭を切り替えている。昔の天心が戻ってくると思います」と予想した。

魔裟斗が世紀の一戦を分析(C)M-1 Sports Media

　武尊に対しては「根性の塊ですね。天心が格闘エリート、武尊は成り上がるタイプ。努力と根性でここまで上がってきた。ただ武尊は、打たれているようで打たせていない。打ち合いの中で、首を捻ってパンチを殺している。武尊が打ち合いで負ける姿を見たことがない」と見ている。また、「K-1のトップという意識があるので、大会が間延びしていても最後は武尊がKOで締めて、面白かったと思わせている。勝つのは当たり前、いかに魅せて勝つのが大事と思っている」と精神力の強さを評価した。

　試合のポイントについては、「2人とも判定決着は狙わないと思います。なので、1ラウンドが非常に大事です。1ラウンドは天心のスピードがものすごくあると思います。それに武尊がついていけるか。しかも天心はサウスポー。武尊はどちらかと言うとサウスポーが苦手だと思うので、左ストレートが見えないと怖いですね」と1ラウンドの攻防が明暗を分けるという。とくに天心の左ストレートが当たるかどうかが、鍵になると指摘する。

中盤から後半ラウンド勝負になれば武尊が有利だと魔裟斗は見ている

　魔裟斗は、山本“KID”徳郁とK-1ルールで対戦した時に（2004年12月31日）、左のパンチを受けてダウンを喫した。この時の経験を引き合いに出して、「1ラウンドは相手のスピードに慣れていないので、もらう可能性がある。ここでボコボコにできれば天心がKOするかもしれない。1ラウンドを超えて、2、3ラウンドになると世界一のプレスがある武尊が有利になると思います」とコメントした。

　ポイントになる攻撃は、「右ボディブローですね。武尊がボディブローを叩ける位置にいるということは、近距離になります。遠い距離だとボディブローは当たりませんので、この攻撃が出れば武尊のペース。あとは、左のアウトロー。前足で相手の前足を攻撃できるかどうかです。そしてジャブの攻防。天心はオーソドックスの相手にジャブを入れるのは慣れている。武尊がサウスポー相手に左のジャブを入れられるかで、サウスポーを苦にしていない証拠になります」と見ている。