森井洋介の引退に、かつて激闘した”最強ムエタイ王者”が来日し祝福、リング上では涙も
2月11日(土・祝)東京・大田区総合体育館で開催されたキックボクシングイベント『NO KICK NO LIFE』のリング上で、国内ライト級トップを走り続けた森井洋介(野良犬道場)の引退セレモニーが行われた。リングには、18年に森井の持つKING OF KNOCK OUTベルトをTKOで奪ったヨードレックペットが登場し、森井にそのベルトを贈呈した。
【フォト・動画】森井が引退セレモニーで涙、かつての森井とヨードレックペットの激闘、TKOの瞬間も
森井は全日本スーパーフェザー級王座など多くのベルトを手にしたが、名を上げたのは旧体制のKNOCK OUTでKO量産してのこと。
17年には国内トップファイターらが参加した[初代KING OF KNOCK OUTライト級王座決定トーナメント]を制して、王者となった。
しかし18年、ムエタイ最高峰の二大殿堂ラジャダムナンとルンピニー両スタジアムのライト級王座を同時に保持していたヨードレックペット・オー・ピティサックに、左ヒジ打ちで壮絶KOされ、ベルトを奪われる。
その後、旧体制のKNOCK OUTの流れを汲むこのNO KICK NO LIFEに参戦し続けていた。
セレモニーでは、かつてのジムの先輩で現師匠でもある小林聡らがリングに登壇する。
すると、なんと現在はONEでも活躍するヨードレックペットが登場。奪取したKNOCK OUTの白いベルトを森井にプレゼントした。
当時、KNOCK OUTのベルト奪取はタイでも話題になっており、現地メディアでも大きく取り上げられていた。
また師匠の小林は、森井に無造作に花束を渡すと、続けてビンタをプレゼントした。
森井はマイクで自らのファイター人生を振り返り「初代野良犬の小林さんとは違う形ですが、野良犬らしいキック人生を送ることが出来ました」と笑顔で語る。
さらに引退の理由として「ケガが完治しないこと、長年のダメージや疲れが抜けないことで、自分の中で限界を感じ、戦っていけないと思い苦渋の選択をしました」とコメントする。
周囲への感謝の言葉を述べると、言葉を詰まらせ「キック人生を戦えたのは、最後まで自分を見守ってくれた小林さんのおかげでした」と涙ぐむ。
最後は笑顔で涙を拭きつつ「15年間ありがとうございました」と頭を下げ、10カウントゴングを聞いた。
◆森井洋介:08年にデビューすると、11年のWPMF日本フェザー級王座戴冠を皮切りに、WBCムエタイ日本フェザー級王座、Bigbangスーパーフェザー級王座、全日本スーパーフェザー級王座と、次々とベルトを獲得した。
17年12月に旧体制のKNOCK OUTで、トーナメントを制して初代KING OF KNOCK OUTライト級王者に輝き”Mr.KNOCK OUT”の異名を取った。
しかし19年にチャンヒョン・リー、原口健飛に連続KO負けを喫し、約1年リングから姿を消したが、21年10月のNO KICK NO LIFEで復帰。昨年1月には健太に勝利したが、4月の藤原祭でロムイーサンに延長で敗北。最後の試合は5月のNO KICK NO LIFEで、13連勝中の安本晴翔にハイキックでKO負けした。
その激闘ぶりと誠実な人柄で、多くのキックファンを魅了した。”野良犬”の異名を持つキックボクサー小林聡の弟子であることから”野良犬2世”とも呼ばれた。
生涯戦績は64戦47勝(30KO)12敗5分。
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