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石渡伸太郎、スパーで相手を硬膜下血腫にさせた過去に「脳の事故を減らしたい」事故防止訴え

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2023/06/08(木)UP

石渡伸太郎が過去スパーリングで起こした脳の事故から、事故防止を訴えた

 RIZINでも活躍した元パンクラス・バンタム級王者の石渡伸太郎が、昨日7日、自身のYouTubeチャンネルで『格闘技における脳の事故を減らしたい』と題した動画を配信した。
 この動画は、石渡が現役時代の練習中に起こった事故を振り返りながら、事故防止を訴える内容になっている。

【動画】石渡のスパー中に相手が急性硬膜下血腫になった衝撃映像

 石渡は、CAVE総合格闘技道場所属でパーソナルトレーナーをしている永井佑虎をゲストに迎えて動画で共演し、「2019年に2人でスパーリングをしていたんですが、彼(永井)が急性硬膜下血腫で倒れました」と説明。当時、石渡が試合前だったこともあり、たまたま事故の映像を残していたとし、合わせて公開した。

 事故が起こったスパーリングは、永井がヘッドギアを装着し、大きいグローブで行われていた。クリーンヒットがあったのは2回。石渡の左が側頭部の辺りにヒットして永井が大きくバランスを崩した。そして、その直後にも左をもらうと永井が下がってしまう場面だ。これでスパーリングが終了し、今度は永井が頭を押さえてしゃがみながら泣き始めるシーンに切り替わった。

石渡(左)は永井(右)と共演し、脳の事故防止を訴えた(石渡伸太郎YouTubeサムネイルより)

 状況を聞いても永井は「分からない」と首を傾げて、ろれつも回っていなかったという。最後に立ち上がることができなかったため、病院へ救急搬送。永井は救急隊員と普通に会話していたが、そのまま意識を失い急性硬膜下血腫と診断。開頭手術を行い、一命をとりとめた。
 急性硬膜下血腫は、時間に比例して生存率が変化するため、迅速な判断だったことが幸いした。もしも、自宅へ帰してしまっていたら、永井は帰らぬ人になっていたかもしれない。

 石渡は「脳内出血の可能性があると伝えたことで、5分くらいで到着してくれました」と連絡する際の大事なポイントを話した。そして「彼とはキャリアの差があったので、思い切り殴っていませんでした。ダウンしない程度に殴っていました。今、YouTubeでスパーリングの動画が流れていますが、それを否定するつもりはありませんが、こういうことになるリスクもあることを分かってほしいです」と訴えた。

 当時を振り返って永井は「僕も試合が決まりかけていたんで、石渡さんとボクシングスパーをさせていただいていたんですが、事故が起こる1週間前に同じ内容のスパーをしてずっと頭が痛かったんです。頭を傾けたり、振ると痛かったんです。途中で病院へ行ってCTで脳の検査をしたんですけど、異常がありませんでした」と、しっかり検査をした上で臨んだスパーリングだったようだ。

 その後、永井は柔術の試合に出て昨年は全日本柔術選手権3位の成績を残した。指導しながら選手たちには、健康について気を遣うようにしているという。

 試合や練習中の事故は起きてはいけないことだが、今回のように周囲が危機意識を強く持って対応することで未然に防ぐことはできるのかもしれない。

▶次ページは、【動画】石渡のスパー中に相手が急性硬膜下血腫になった衝撃映像

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