2023/06/29（木）UP
（最終更新：2023/06/29 12:24）

堀口（左）と神龍（右）のタイトル戦を石渡が分析した

　7月30日（日）さいたまスーパーアリーナで開催の『超RIZIN.2』の［ベラトールフライ級王座決定戦］で対戦する堀口恭司（アメリカン・トップチーム）と神龍誠（神龍ワールドジム）について、“RIZIN漢塾”塾長の石渡伸太郎が昨日28日に自身のYouTubeチャンネルで解説。
　石渡は、神龍が勝つとすれば得意としている“フロントチョーク”と断言し、注目の一戦の勝敗ポイントを大胆予想した。

【フォト&動画】堀口に極まるか、神龍の“必殺技”回転ニンジャチョーク！

　堀口vs.神龍の勝敗予想について石渡は、「世間の評価では堀口選手が圧勝という声が多いようですね。僕も、このカードを聞いた時に10-0で堀口選手と思っていましたが、両者の試合を見直してみたら、これは堀口選手が危ないシーンもあるぞと思ってきました」と明かした。

　そして石渡は、懸念する3点のポイントを解説していった。1点目は、サウスポーvs.オーソドックス。神龍はサウスポーで、堀口はオーソドックスに構えるが、まずはここがポイントだという。石渡は「最近猛威を振るっている堀口選手のカーフキックですが、サウスポーに対しては右足で相手の前足を外側から蹴ることができないため、前蹴りや三日月蹴りを使っています。あの蹴りも効果はありますが、カーフキックほどのダメージを与えることはできません」と指摘した。

石渡は自身のYouTubeチャンネルで神龍が堀口に勝つ展開を予想した

　2点目は、「神龍はスクランブルに強いことです」と石渡。具体的には、「堀口選手が扇久保（博正）選手と戦った時にスタンドでバックを取られました。また扇久保がスクランブル合戦で下になった時に、逆に奪い返しています。こういうことが得意なのは神龍で、しかも扇久保よりも展開が早い」と神龍が先手を打って攻めることが出来る点を挙げた。

　3点目は、「堀口選手が最近武器にしているタックルですが、何度か神龍選手が切った時に、堀口選手が少し前重心で突っ込んでいる状態になると首にスペースが空きます。ここに入るのは、神龍選手が得意としているフロントチョークです。神龍選手が勝つとしたら、フロントチョーク一択です」と断言した。

　神龍が過去4度の一本勝ちを収めているが、そのうちの3つはギロチンチョークかニンジャチョークによるもの。昨年11月のCFFC王座決定戦では、この回転ニンジャチョークで一本勝ちし、王座を獲得した。彼が得意とする回転ニンジャチョークが、たしかに極まれば抜けることは難しい。堀口といえども、技が入ってしまったら、タップか失神かの選択を迫られるはずだ。もちろん堀口は、所属のATTで対策はしっかり立ててくると思われるが、ワンチャンという意味なのだろう。

　石渡は動画内でここまで語っておきながら、じつはオチが用意されていて、「それでも堀口選手が圧勝する3選」として、距離、怪力、経験を挙げた。そもそも堀口は間合いが遠く、神龍選手が手を出す距離になると組まれてしまい打撃を当てられない点。また、堀口は怪力でスクランブルの展開を作らせないと分析。そして堀口がベラトールのトップレベルで戦っていることと、神龍がまだそこを経験していない差が勝負に出ると指摘した。

　結果的に石渡の勝敗予想では堀口の勝利ということになるが、ここに挙げたように神龍が回転ニンジャチョークの体勢に入れれば、番狂わせの可能性があるのは間違いない。とくにスクランブル合戦になった時が、神龍のチャンスだ。

　これらのポイントを予備知識として堀口vs.神龍を観戦すれば、なお試合が面白くなるはずだ。はたして、2人の戦いはどんな結末が待っているのだろうか。

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