2023/11/24（金）UP
（最終更新：2023/11/25 12:21）

王者・稲垣柊（左）と挑戦者・小嶋瑠久（右）が計量パスした

　11月25日（土）東京・後楽園ホールで開催される『Krush.155』の前日計量が都内にて行われた。メインイベント（第9試合）の［Krushスーパー・ライト級（-65kg）タイトルマッチ/3分3R・延長1R］で対戦する、稲垣柊（王者/K-1ジム大宮チームレオン）が64.95kg、小嶋瑠久（挑戦者/ARROWS GYM）が65kgで共に計量をパス。
　その後の会見で、稲垣は「目指してる場所が違う」、小嶋は「残酷にぶっ飛ばす」と試合へ向けた意気込みを語った。

【フォト】稲垣と小嶋が仕上げたボディで計量パス！

　稲垣はサウスポーから繰り出すテクニシャンかつ高い殺傷能力を誇り、9連勝（不戦勝を含む）と絶好調。今年4月の同級王座決定トーナメントで優勝を果たし、新王者となった。

　対する小嶋は、K-1では山崎秀晃、不可思、林健太らトップ選手たちと対戦してきた。今年4月に稲垣が優勝したKrushスーパー・ライト級王座決定トーナメントでは、決勝に進出を決めるも、準決勝のダメージでドクターストップに。今回は仕切り直しの決勝戦とも言える。

小嶋は「この勝負に負けたくない」と意気込んだ

　計量後の会見で、挑戦者の小嶋は「もう特に言う事はなくて明日やるだけなんで、とにかく残酷にぶっ飛ばします」と意気込む。
　一方の稲垣は「明日は消滅した（トーナメントの）決勝戦ではなく、僕の12戦目。目指してる場所の違い、皆さんとは目指してる所が違うっていうのを必ずリング上で表現します」と自信を見せた。

　試合へ向け、今1番思っている事を問われ、小嶋は「この試合はトーナメントから始まったと思ってるので、俺の中では終わってない。だから本当の最終決着、とにかくこの勝負は絶対負けたくない。しっかりぶっ倒して、俺がスーパー・ライト級のチャンピオンになると思ってます」と明日への覚悟を感じさせる。

　稲垣は小嶋の発言を受け「（相手は）準決勝で勝ったけど決勝出れなかったってずっと言ってるんですけど、あの（ダメージを負うような）勝ち方しか出来なかったっていう事であの日は僕の日。小嶋選手の日では無かったと思ってる。だからそこはもう区切って、今回は僕の防衛戦として必ず勝ちきります」と返してみせた。

稲垣は「目指してる場所が違う」と王者の余裕を感じさせた

　小嶋は初のタイトル挑戦となるが、改めてベルトへの思いを聞かれ「ベルトというよりは、この勝負に絶対勝ちたいと思ってる。その理由は、弟が持ってきたチャンスだと思ってるんで。相手は先を見てるかもしれないけど、俺はこの目の前の勝負に絶対負けたくない、何としても勝ちます」と語った。小嶋は昨年11月、交通事故で弟の良羽将さんを亡くしている。

　そして稲垣にとっては、一般的に難しいと言われる初防衛戦だが「僕の予想だと明日はアウェーの試合になると思います。ストーリー的に小嶋選手を応援してる方も多いでしょうし、相手の攻撃で僕は効いてなくても会場が湧くと思います。それも含めて明日は楽しんでしっかり勝ちます」と、冷静な口ぶりでコメントした。

　また、“目指してる場所の違い”を強調していた稲垣。その場所とは「やっぱり世界最強を目指してる。まだ実力的にそこ（世界最強）にはなれてないと思うので、今も目指してやっている。その違いです」と見据えるものは世界最強だと話した。

　明日の試合は、稲垣が初防衛に成功するか、それとも小嶋が王座を奪取するのか。メインに相応しい戦いを期待したい。

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