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78歳のハイキック!“和製ドラゴン”倉田保昭がまだまだ現役な理由、運動・食物・タブーも

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2024/08/03(土)UP

78歳でも鋭いハイキックを放つ倉田保昭さん

 “和製ドラゴン”こと倉田保昭さん(78)の代表作『帰って来たドラゴン』(73年公開)が、2Kリマスター完全版となって7月26日より東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次上映されるが、この公開に合わせ現在撮影中の短編映画も公開する。もちろん、倉田さんのアクションもあり取材時には、筆者のリクエストを快諾、キレッキレのハイキックを披露してくれた。はたしてこの年で現役でいられる秘訣とは?

【フォト】倉田さんの78歳のハイキック全身写真!鋭い空手の正拳突き、映画の名場面も

 日本を代表するアクションスターの倉田さんも78歳。27歳の当時、ブルース・リーと交流があったからこそ、ブルース・リーに負けないという気概で当時、この『帰って来たドラゴン』の撮影に挑んだ。ワイヤーアクションはなく、主役のブルース・リャンとフリーファイトスタイルで戦い続けた生傷の絶えなかった貴重な本格アクション映画だ。

映画公開から50年が過ぎ、『帰って来たドラゴン』が2Kリマスター完全版となって7月26日より映画館で公開された

 この作品の撮影後に倉田は拠点としていた香港から帰国。今回帰国50周年としてこの作品が2Kリマスター完全版として劇場公開される。
 そして倉田の短編新作も同時公開。
短編映画は昨年製作された『夢物語』と、その続編の『夢物語・奪還』。『夢物語』では公務員を定年退職した老いた男を演じた。農作業の休憩中の夢の中で、忍者軍団を相手に倉田さんが激しい戦いを繰り広げるというもの。その剣捌き、さらには素手のアクションも往年の姿を彷彿させるものだ。『帰って来たドラゴン』と現在のアクションの作品を対比して観るのもいいだろう。

 その短編映画にしても、生で見せてもらった倉田さんのハイキック、そして身のこなしはとても78歳には見えない。体型も絞れている。なぜそのパフォーマンスを維持できているのか、78歳のアクションスターが現役の理由を聞いた。

ーーすごいハイキックでした。
「いまは映画、アクションの撮影しているからね。そうじゃなくても、毎日とにかくストレッチと、スピードに強弱をつけ、小走りに走り、歩く。それの繰り返し。あとは腹筋、背筋。2時間くらい。どんなことがあってもやるよ。腹筋はいまでもコチコチで硬いよ。あとは殺陣(剣のアクション)指導ね」」

正拳突きで気合!倉田さんは空手七段の腕前

ーーやっぱり腹筋割れてるんですか。
「そうです」

ーー食事で気を使っているところは?
「量を食べ過ぎないこと。腹8分目で。夜は早めに食べる。夜7時以降に食べるとなんだかお腹に残っちゃうので」

ーー身体に良い食べ物は?
「良いかどうかわからないけど、納豆は毎日食べるよ。発酵食品が多いね。特にタンパク質が中心というわけではなくて、炭水化物も食べるし、バランスよく何でも食べるよ。なんでも美味しく」

ーーお酒やタバコは?
「両方やらない。お酒は元々飲めないのと、タバコは36歳でやめたんです。格好つけで吸ってたんですよ」

ーー40年前にやめられたんですね。食べ物でタブーは?
「やっぱり暴飲暴食はよくないね。お酒とタバコが特に悪いのかはわからないけど、“過ぎる”のが一番ダメですよね。それで70歳くらいで他界される人がいるけど勿体無いよね。食べ物だけでなく運動も無理してやり過ぎるのもよくない。ほどほどにね」

左・倉田さん、右・主役のブルース・リャン『帰って来たドラゴン』(73年公開)が2Kリマスターとなって7月26日より映画館で公開された

 とはいえ、まだまだアクション現役の倉田さん、現在、倉田プロモーションには空手道場も併設。ここからアクションを習い、俳優や映画の道に進んだ者も多い。

「いま撮影中の新作でね、僕の孫の役の女の子は、ここの空手道場に通っていんですよ。小学校一年生でね。この子いいなと。演技は素人だけど声をかけてね。その子のアクションも少しあるかもしれません」

 まだまだ作品づくりの情熱とアクションを維持する倉田さん。新作の短編『夢物語』は倉田さんの代表作『帰って来たドラゴン』(2Kリマスター完全版)と同時に7月26日より東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次上映、各劇場の上映期間に準じて併映作は最新作『夢物語・奪還』に切り替わる。

『帰って来たドラゴン』2024ポスター

【解説】『帰って来たドラゴン』は、ブルース・リーが巻き起こした“ドラゴン・ブーム”に乗り、70 年代に大量に製作され、世界を席巻した香港製クンフー映画の中でもノンストップで繰り広げられる壮絶なアクションで伝説と化した最高傑作の1 本。しかし、この人気作は、マスターネガの損傷により再上映やHD 化が不可能といわれ、長らく幻の作品となっていた。製作・監督・脚本を手掛けたウー・シーユエンが、「倉田保昭日本凱旋50周年」を記念した再上映企画を知り、素材を再度捜索した結果、99 分完全版のマスターが発見され、自らリマスターの監修を行い、現存する最良にして最長版による奇跡の2Kリマスター版が完成、日本のスクリーンに奇跡の復活を果たすことになった。 ※これまでビデオやDVDで発売されていたのは92分短縮版だった。

【映画の主なあらすじ】清朝末期。麻薬や人身売買など、あらゆる犯罪と暴力が渦巻く悪の魔窟にやってきた1人の男。巷にはびこる悪を懲らしめながら流浪の旅を続けるドラゴン(ブルース・リャン)と2人の弟子がシルバー・パールというチベットの寺院から盗まれた秘宝を巡り争奪戦を繰り広げる。その敵役のブラック・ジャガーを倉田が演じる。ブラック・ジャガーは非情な殺人空手の使い手として恐れられる格闘家で、彼が肩に背負い、運んできたものこそ秘宝シルバー・パールだった。そしてドラゴンとブラック・ジャガーは果てしない戦いを繰り広げる。

♢倉田保昭(くらた・やすあき)
1946年3月20日  茨城県出身 身長:172cm 体重:65kg 
空手:7段 柔道:3段 合気道:2段
1971年、香港ショーブラザーズ社「悪客」で香港映画デビューし、香港映画界でブルース・リーとならぶスーパースターとなる。
これまでの香港映画出演作品は100本を越え、「七福星」ではジャッキー・チェンと、「セブンス・カース」では、チョウ・ユンファと共演。「フィスト・オブ・レジェンド」でジェット・リーと共演している。
日本では「闘え!ドラゴン」「Gメン’75」が代表作。近年では、香港映画だけにとどまらず「サムライ」等のフランス映画にも出演している。
2010年、中国超大作映画「精武風雲」でドニー・イェンと共演。香港映画デビュー54年を迎え、名実共に全世界の映画界を代表するアクションスターである。

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