那須川天心、4人の日本人世界王者を倒せるのか、見えた今後の課題も
10月14日(月・祝)に行われた『Prime Video Boxing 10』(東京・有明アリーナ)の[WBOアジアパシフィックバンタム級王座決定戦]では、那須川天心(26=帝拳)がジェルウィン・アシロ(23=フィリピン)に8Rダウンを奪う判定3-0(97-92、98-91×2)勝利で、ボクシング初戴冠を果たした。
ベルト獲得し“世界挑戦権”を得た那須川は、バンタム級世界王者の誰と戦いたいか問われると「全員」と豪語。しかし「次戦ではない」とし、必ずしも自分ペースで進められなかった今回の試合での課題も見つかったとした。
【フォト&動画】那須川天心が9Rにダウンを奪う瞬間、リングサイドには武居の姿も!
試合は、アマ200戦以上&プロ9戦無敗のアシロが瞬発力ある動きでカウンターを狙う。那須川は序盤攻めあぐねる様子を見せるも、中盤からはボディ狙い。8Rには那須川が左ボディでダウンを奪い、そのまま有効打で上回り判定勝利した。
今回那須川は、国内での世界挑戦資格を得られる地域タイトルを獲得した。試合後インタビューで那須川は、世界挑戦について「来年じゃないですか。多分すぐじゃないと思うんで。しっかり後1戦か2戦、段階を経てから」と次戦ではないと答える。
リング上のマイクでは、観客席のWBO世界王者・武居由樹に「勝ちましたよ、武居君」と呼びかけた。あのメッセージは「この前の(武居のラブコールの)お返し。来てくれたので、勝ちましたという報告だけさせていただいた」と儀礼的な返答だとする。
それでは4人の日本人バンタム級世界王者の誰と戦いたいのか問われると「この選手とやりたいと言うのは無い。全員とやりたい。ベルトが欲しいからやるというのではなく、強いからやりたい。昨日負けた(井上)拓真選手も、ベルトがあれどなかれど強いからやりたい。強いと思われている選手全員倒したい」と強者を軒並み狩っていきたいと意気込む。
しかし、今回の試合では課題も見えたと言う。那須川は「自分がやりたいことをやらせてくれなかった。凄い上手かった」とアシロを評価する。
その上で「攻めに来る感じが無かった。そういう相手に対して、今後どうやって仕掛けるか。今までは来る相手にカウンター狙ってたけど、自分から行くことがあまり無かった。そこをもっと練習する必要がある」と語る。
また「相手のペースになった時にどうなるかというのが、多分今後の課題。引き続き自分のペースで戦えるように、日々稽古していきたい」とアシロペースになることも多かった前半・中盤から学びを得たとした。
8Rに獲ったダウンについては「終始プレッシャーかけて、相手も効いてたんで、そこでしっかりとダウン取れた」と、中盤からのボディ攻めが効いたとのこと。
相手のアシロは試合後インタビューで「足を滑らせただけ」とコメントしていたが、那須川は「腹にパンチが当たって吹っ飛んだからダウンじゃないか」とコメントしている。
現在のバンタム級世界王者は、WBAが昨日井上拓真を破った堤聖也、WBCが本日メインでKO防衛した中谷潤人、IBFが西田凌佑、WBOが武居由樹といずれもタイプの違う強者が揃っている。那須川は今回の試合で見えた課題を糧に、来年の“世界王者狩り”にどう向かうか。
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